第3話 ナロウ、おまえもか!
「アルファ、フィリップ・ナロウと連絡が取れないんだ。調べてくれ」
私は相棒のアルファ、通称アルファポリスに声をかけた。
アルファポリスはすぐに連絡を取ろうとしたが、やはりできなかった。
「カーク・ヨーム巡査、すぐに彼のヤサに向かいましょう、大変なことが起きているかもしれません」
私たちは彼の住む家に行った。
彼の家の門の前には群衆がいた。少しオタクっぽい男たち、あの『月光』にいた魔女たち、そしてさらに禍々しい人もいた。
彼らは口々に叫んでいた。
「早く俺をあの世界に連れて行ってくれ」
「今までのやり方では行けなくなったんだ。あんたなら行き方を知ってるんだろう」
「早く、ゲートを開く2段階目の呪文を教えてくれ!」
……
……
「そうか、これは……あの世界からはじき出された人たちだ。あの世界を自由に行き来できるナロウの元に集まってきたんだな」
時間が過ぎても、事態は沈静化するどころか群衆はさらにヒートアップしていった。
「これは危険ですね。どうしますか、カーク巡査」
「我々にはどうすることもできまい。いや、一部は我々の街にまでやって来そうだ。備えなくては……」
「そうですね、カーク巡査。ナロウさんには悪いけど、ここはそのままに……時間の経過を待つしかありませんね」
私たちは、あぶれた『ナロウ民』のために避難所を用意した。だが、避難した『ナロウ民』たちは私の援助品には見向きもしなかった。
アルファポリスの方を見た。
さすがアルファポリスだ。魔女たちのためにできるだけギリギリのモノを用意していた。
私には規約違反はできなかったが、アルファポリスの規約は少し緩かったのだ。
魔女たちはアルファポリスの用意した避難所に向かって行った。
(ふう、これでナロウの奴も少しは楽になったかな)
私はナロウの家に向かった。
群衆は少し落ち着いていた。
(よし!)
私はナロウに声をかけた。
「おーい、ナロウ。私もはじき出されたんだ。早く『夜想世界』に連れて行ってくれ!」
(おわり)
私の他の作品です。
今作と同じようにテンポよくお話が進展していきます。
よろしかったらどうぞ!
『セカンドバージンのOLの私とセカンドバージンの彼が出会ってしまった件 』
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