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牛乳とチーズは違う味がする(顔だけ男の気ままな旅)  作者: @000-ooo


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20/20

20.ブルヘンジュ市観光(2日目毛織物工場と造船所見学)

 昨日の反省もあって今日はマルテとアンネリースの案内してくれるところに行くことにした。今日は午前中は市内の毛織物工場、そして午後からは港と造船所の見学となった。


 ここブルヘンジュ市は毛織物工業が盛んで、しかも高級品としてのブランドが確立している。そのため、ライラント王国内だけでなく外国からも多くの商人がこの毛織物を求めてやってくる。


 また、ここブルヘンジュ市は外国へつながる定期航路がいくつもあり、外国からの交易船が絶えず訪れているそうである。北からは毛皮や木材さらに南からは東方の物産である絹や胡椒などももたらされているそうである。


 また、外国航路も開かれていることから、造船業も盛んとのことである。俺たちが学生ということもあって、向学のため特別に許可してもらえたとのこと。


 今日は馬車である。1日寝たら脚の痛みは無くなったのであるが、それは言わないことにした。


 最初に訪れたのは、毛織物工場だった。工場ではまず、羊毛の不純物を取り除いて、洗浄し、品質ごとに選別する。


 不純物を取り除くのは見た目なので、監督が立ち合いの元、手作業で行われる。若し手を抜くと監督の厳しい声が響く。「なんか監視されながら作業するのっていやだな」と思った。洗浄は魔法士が順番にクリーンの魔法をかけていく。魔力が無くなると次の魔法士に交代である。品質ごとの選別は、これも手作業なので、監督が立ち会っている。


 羊毛から糸を作る工程は紡糸と言われるらしい。回転する棒のようなもので、羊毛を巻き付けて糸にしていく。太さを一定にするのはなかなか難しいようであるが、ここの職人さんは手馴れているようで、うまくしかも素早く一定の太さの糸を仕上げていく。


 次は出来た糸から布を織る工程である。まず、縦糸を上の糸と下の糸に分けて機織機にセットする。ペダルを踏むと上の糸と下の糸が交互に入れ替わるようになっている。その間に横の糸を通すようである。機織機なんて見るのは初めてである。前世の記憶にもない。興味深く見ていると

「興味がおありで」

と説明者に聞かれた。

「はい、うまくできているなと思いました」

「しかし、これも手を抜くと織り目が詰まっていなかったりするので、難しいのですよ」

「職人には、年期ととかもあるのですか」

「そうですね、すぐにはうまくなれません。最低でも3年はかかります」

これを聞いて「石の上にも3年」前世の記憶がよみがえる。


 さらに染色の行程。しかし、説明者には悪いが、このころには飽きてきた。もう説明を聞いていない。他の学生はどうかと思って横を見ると、男子は俺と同じ、あくびをしている。女子は布ということで真剣に聞いている。最後の仕上げの行程の説明もあったが、正直聞いていない。


 昼食をとったら、次は港の見学、その後は造船所である。


 まず、港を見せてもらった。港というので、前世の広い港湾地区を想像したが、「狭い」それが第一印象であった。岸壁の後ろに道路ぐらいの幅の広場がって、その後ろがすぐに倉庫群になっている。荷捌き場もない。ましてや前世のカントリークレーンもない。そして、船が小さい。確か前世の日〇〇って、長さも100m越えていたように思う。そしてマストも4本だったように思う。そして、この岸壁たぶん吃水が10mもあったら接岸できないと思う。


 落ち込んでいるのが、傍から見るとわかるようで

「どうしたのツェーザル様、気分でも悪いのですか」

「ううん、そうじゃなくて、もう少し大きなものを想像していたから」

「ええ、ツェーザル、ここの港はこのあたりでは有数の大きさだぞ、それにあの船は帝国の船だぞ、多分北の海から毛皮や木材を運んできたのだと思う」

「そうか、でもマストは3本だし、それにあっちの船はガレー船じゃないか」

「ツェーザルは船なんか見るのは初めてのはずじゃないか。よく船の種類までわかるな」

いかん。つい前世の記憶と比べてしまった。

「本で読んだの。大きい船はマストは4本だって。それにガレー船は人が手でこぐからマストはあっても1本だって」

「ツェーザルは博識だな」

「本を読むのは好きだから」


 俺が、港にあまり興味を示さないので、マルテも意欲を無くしたようで、港の見学は早々に切り上げて造船所の見学に行った。


 造船所は港のすぐ近くだった。多くの船大工が作業している。船体中央の底面に真中に1本の太い木材を配置し、その両サイドに少し細い木材を配置している。今はその作業の途中である。

「竜骨はあるのだな」

「ツェーザルは船の構造が分かるのか」

「本で読んだだけ、見るのは初めて」

「本で読んだだけでわかるのなら大したもんだな」


「ところで、この船の動力は何だ」

「動力」

「船を動かす力だよ」

「そんなの風に決まっているじゃないか。だからマストがあるのだし」

「でもそれじゃ、風のない時は動けないのか」

「当たり前じゃないか、帆船だから」


「それとも、風のない時でも動ける船があるのか」

「昔本で見たことがある」

「そんな船がるのならお目にかかりたいな」

「じゃ明日作ってみるか。小さな船を1隻用意してもらえればたぶん夕方には出来ると思う」

「わかった、父に話してみる」


 伯爵邸に帰って、マルテが伯爵に相談すると作業してもいい船を1隻用意してもらえることになった。

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