表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/8

0-1 お母さんの、冒険。

誰だって、この世は理不尽だなぁ・・・って思ったこと、一度はあるよね。


私も今、ちょうどそう思ったところ。気が合うね。


中学生のとき、すごく怖い先生がいたんだ。辛口のインドカレーみたいな怖さだった。・・・わかりにくいかな、ごめん。文章は苦手で・・・。もっとわかりやすく言うと、



甘く味付けしたキミと、赤黒いトマトをミックスしたような。



・・・バレた?うん。ちょっと盛りすぎた。でもまあ、すごく怖かったことは伝わったかな。


先生は正義感あふれる35歳で、いつも部活道の紺色ジャージとキラキラ反射するサングラスがお似合いだった。みんな先生の事を慕っていたのは、優しかったからだったんだ。


みんなには、ね。


私と、二人の友達だけは、先生の怖さを知っていたから、先生には近づかないようにしていた。もしかしたら、先生も軽くそのことに気がついていたから、優しくしてくれなかったのかも。あ、意味深に捉えないでね。先生は変態とかじゃなかったから大丈夫。



そんな先生のある一面があらわになったのは、2年生の夏ごろだった。




『ヴぁおおおおヴおおうヴぁ』



・・・ごめん。話したいのはやまやまなんだけど、少しだけ待ってくれるかな。今、それどころじゃなくなっちゃった。


私がどこにいるか言ってなかったね。



コノハナの街の、あるアパートの一室の、


ドラム式洗濯機のなか。



しかも、私一人じゃないんだ。となりに一緒に押し込められているのは


『ヴぉうヴぉあうヴヴぁヴぉうああああうおうヴぁヴ』


ああ、

間に合わない。


ごめんね。もう少しだけ、話したいことがあった。けれどもう、間に合わない。

ああ、理不尽な、世界との、お別れが、近いや。



『っっヴヴぉヴぁあうヴおうああヴぁお!!』




回転が始まっているのがわかる。

私とお隣さんの耳を切り裂くような大きな音、ぐにゃりとまがりはじめるせかい、

くらむしかいにきみのひょうじょうがおどる、ひとりといっぴきはくらやみのなかを

ぜんそくりょくでかける、やがてわたしたちはよっつになり、ヤッツニナリ、ジュウロクニナリ、サラニフエ、トドマルコトヲシラズ、チキュウハマワリテ、マワリテ、

ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛





やがて私とお隣さんは、

ひとつになった。





・・・コノハナの街に、光がやってくる

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ