第五話 暗躍する闇の勢力
ある日の船上でノワールがカトリーナに聞く
「そう言えばカトリーナは変わった武器を使うよな」
「これはある集団に使い方を叩き込まれたのよ」
そう言いながらカトリーナ自分のトンファーを見せる。
「ただそいつらが最悪の集団でね、
ごめんけどこれ以上は話したくないわ」
「そうか、、、」
ノワールはその瞳をみて何も言えなくなった。
自分と同じ過去を憂いを帯びた瞳だったからだ
「実験体はうまくいったようだな」
「ですがそれを押さえるために研究施設を一つ失いました」
「構わん、それより実験体の記憶改竄はしたのか?」
「はい、仰せの通りに
ですがあれで良かったのですか?」
「構わんさ、俺は海賊だ恨まれるのは慣れてる」
「さようでございますか」
「それに奴に怒りを燃やす材料が必要だろう」
「確かにそうでございますね」
「まぁ俺はお前達の施設がいくら潰れても構わんがね」
「・・・・・・」
「俺とお前達は利害が一致しているだけだ」
「確かにそうでございますね」
「だからお前達教団を信じてもない」
「・・・・・・」
「更に言えば事が終わればお前達とも切れる」
「・・・・・・」
「だが俺達に牙をむくなら容赦なく潰すぞ」
「・・・・・・」
「まぁお前達教団も裏で同じ様なことを考えてるだろうがな」
(この海賊風情が調子にのりおって)
(顔にでてるな、さすがに煽りすぎたか)
「まぁとりあえず様子を見て、
実験体は処理しろ」
「かしこまりました
しかし誰を向かわせるおつもりで」
「適任の集団が居たろう
あの暗殺者集団を行かせろ」
「あの者達ですか!?」
「アイツ等なら実験体も処理出来るだろ
あの暗殺者集団『血武死団』ならな」
「親方様、仕事が入りました」
「ほう、あの黒髭と教団からか」
「まず我等が行きます」
「そうだな『十死』が必要でもあるまい」
「我々にお任せを」
「任せたぞ」
「ハッ!!」
そうして部下の男は消えた。
「にしてもあの女も居るとは
確実に消してくれるカトリーナ」
それぞれの思惑が蠢く
「コヤック嵐が来そうだな」
「船長どうした?」
「昼間、カトリーナから聞いた集団が気に成ってな」
「あの話しか、あれはたぶん、、、」
「心当たりあるのか?」
「暗殺者集団が居てな、
そいつ等が特殊な武器を使うらしい」
「カトリーナはソイツ等に教わったと?」
「だろうな」
「ソイツ等の名は『血武死団』だな」
「ソイツ等は強いのか?」
「ああ、特に『十死』て十人の
暗殺者は特にな」
「やっぱり嵐の予感がするな」
「奴等が俺達に牙を剥くと?」
「そんな気がしてならんな」
後にノワールのこの予感は的中する。