トリムルティ(聖夜)
神々が聖夜に集う...祝福するために...
古代インドに語り継がれる叙事詩【ラーマーヤナ】、ヴィシュヌ神の化身【ラーマ王子】の愛する【シーター妃】を奪還するために耗発した羅刹羅闍【魔王ラーヴァナ】との戦の末、羅刹の王が敗北者となり、王子と妃が運命の再会を果たした物語...
もしこの物語は何者かの筋書き(運命)によって定められたとしたら、それに抗えないだろうか?
時は現代日本、ある女子大学生【椎谷・蘭華】がラーマーヤナの物語(世界)に巻き込まれ、滅んだはずの羅刹の王との出会いで運命の歯車がついに再び動き出して、心を探す旅が始まった...ぶらりと...
都内某所の夜
寒さにも負けずに...めげずに...人が行き交うある通りではとても賑やかな雰囲気に溢れている。
街中のあちらこちらでは見かけるモミの木の葉っぱを模倣した木の葉と枝...
そして、飾られたオーナメントには緑色...赤色...金色が目立つ。
さらに、木などあらゆるところに巻かれたりぶら下がったりされたのは綺麗なイルミネーションだった。
そんな人混みの中に真っ赤な色と白色が少し混ざった衣装を纏っている3人の男性が歩いている。
「寒い...」とその中の一人が身体が少し震えながら、一言の文句を言い始めた。
「はは!相変わらず寒がりやだな、壊三!ほら...人間のカイロを持てばいい...温かいぞ!」ともう一人は得意げに言って、寒がっている男性に携帯用カイロを差し出した。
「維二郎兄...もっと早めにくれれば良かった...」
「はは!素直じゃないね...寒がりやの壊三よ...ありがとうと言う感謝の言葉をこの私に告げてもいいぞ!」
「...これだから...言わない...」とカイロをもらいながら、拗ねた表情を見せた。
「やれやれ...カイロが欲しいなら、造ってあげるから...いくらでも...だから、そんな些細なことで揉めない。」と二人の会話を聞いたもう一人の男性は呆れた顔で言い出した。
「ところで、維二郎...なんだ?その白くて長い髭は...?」と今更自分の疑問を相手にぶつけた。
「これかい?これがなければこの衣装が完成できませんぞ、造一兄様!これはね...ある聖人の姿を模倣した...いわゆる正装...いや!礼装なんだ!この聖なる夜の前夜祭にトナカイのそりと共に世界を飛び回って、子供たちが欲しいものを配るんだ!一夜だぞ!その偉業!その速さ!まさに...神業としか言いようがない!無論...私もできるぞ!」
「維二郎兄はどうぜ化身たちに働かせるつもりでしょう...」
「効率化と呼んで欲しいぞ、壊三...一人より時短もできるし、もっと子供だけじゃなくて、全ての人間に...願いを叶えてやることができるから...」
「維二郎...それは私たちの役割じゃない...第一...この祭りは唯一神の信仰者が主に行っているものだ。私たちには関係ない。」
「頭が固いな、造一兄様...確かにこの祭りは神の子と呼ばれるある者の生誕を祝うことから始まったらしいけど、関係ないところでもお祭りが好きな人間たちは勝手にやるのざ!だって、まさに今!この地で!八百万の神の地にはこんなお祝いムードになっているんだぞ!」
「あと...地域によっては祝い事も違う...この国ではなぜか鶏肉とケーキが定番らしい...」
「ナイス情報、壊三!特にこの時期だと予約をしないと中々手に入れないんだ!しかし、心配ご無用!この私はしっかりと予約を済ませた!そして、準備周到の私は3人で楽しめるようにレンタルスペースの部屋も予約した!だから、そちらに向かっているんだ。どうだい?この完璧な計画!」
「普通の部屋でもいいじゃない?寒いし...わざわざ外に歩かなくても...めんどくさいし...」
「何も分かっていないな、壊三!寒さを乗り越えた先に楽しいことが待っている。これこそ人間の原動力!それを味わう機会はあまりないぞ!」
「確かに維二郎が言った通りだ。こういう刹那に近い時間を楽しむのも人間の性だ。創造する側からにしては存分楽しんでもらいたいね...いつか終わりが来るから...」
「造一兄さんが言うなら、それでいいけど...でも、この祭りが終わったら、すぐに人間の暦では新年が訪れて、また祝うでしょう?」
「ふっ!そのときはそれでいいのさ!全力で楽しむ...これこそ祭りのあるべき姿だ!違うのかい?」
「まあ...別にいいけど...あっ...」
夜空を見上げると、真っ白の何かが降り始めた。
「これ...造一兄さんはわざと降らせていないよね。」
「一応管轄外だから違う...」
「ははは!これで完璧だ!真っ白な聖夜!恋人たちが愛を誓い合い、家族が一層の絆を確かめ合い、深め合う...は...なんという素晴らしき夜!」
「頭大丈夫?維二郎兄...」
「雪か...綺麗だけど...やはり儚い気持ちになるな...」
「造一兄さんまでセンチメンタルになっている...」
「儚いと言えば...あの件を思い出すんだ。」
「あの件?あ...あの件ね!」
「あの件...か...それってどの件?」
「彼と彼女たちが神々を巻き込み、織りなした物語ざ!あ...思い返せばそんなことがあったな...」
「世界の終焉とか...いろいろあったな...それっていつの話なんだっけ?」
「いつだろうな...永遠な存在の僕たちにはいちいち覚えるものじゃないから、はっきり覚えていない...最近と言ってもいいし...幾多の時の話と言ってもいい気がする...」
「永遠といえばあれ...そこに飾っている木...モミの木も確かにその意味が込められたらしいよ...永遠の命...」
「木如きは永遠と語るじゃないぞ!...せいぜい長寿ぐらいは妥当だろう!」
「しかし...私たちはちゃんとその結末を見届けた。それだけは覚えている。」
「これもまた世界の理!そして、この世界の行方を見届けるのは我の仕事!」
「まあ...ダメなら壊せばいい...」
「そして、また創り出せばいい...」
とここで3人が同じ言葉を口にした。
「でも今...この聖夜には...全ての者に...【祝福】を」
そして、3人の姿が消えた。
今回の感想↓
遅れながら...メリークリスマス!(1日遅い!)
作者は人生初めてかもしれない...イヴにチキンとケーキを食べました!
やはり定番はいいですね。(25日はメキシコ料理を食べましたがw)
今回はあの3人の回!
ちょうどクリスマスなので、1日遅れましたが...書くことにしました。
この3人のやりとりはいかがでしょうか?
この3人だから起きる化学反応みたいなのは作者が書きながら、フッと笑ってしまいました。
どこかで勘違いしたような認識や情報もまた完璧な存在じゃないことを表そうとした結果です。
あと、気づいたか分かりませんが...一度もクリスマスとかサンタとかを使っていませんので、クリスマスだと断定するのもできません(バレバレだけどな)
永遠不滅でも...祝福すべき時はちゃんとやります!
例え神様でも人間でも...
その件とは一体どんな話だろうね。
ランカちゃんたちの話なのか?それとも誰かの話なのか?
ここで少し謎めいて書いておきました。
では、今年はこれで最後の更新です。
来年にはどのような展開が待っているか...
そ、れ、は...
もうどうなるかそれは次回の楽しみとしか言いません!
乞うご期待!
あと...良い良い年を~
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改めて最後までお読みいただきありがとうございました。金剛永寿と申します。
こちらは「第11回ネット小説大賞」の一次選考通過作品です!
二次選考で選ばれませんでしたが、一次選考通過作品である事実は消えません。
だから今もこれからも胸を張って、誇りを持って言えます!
これを励みだと思って、前にもっと進みたいと思います。
今まで応援していただいた読者の皆様にはお礼を何回言っても足りません。
また、お陰様で...この作品は34000PVに達成しました!!!
本当にありがとうございます!
この作品を描き始めてあと少しで4年が経ちます。
それでもまだ読んでくれている読者がいる限り、やめるつもりがありません。
(もしかしたら、別の作品を書くこともあるかもしれませんが...並行にしたいです)
このような作者ですが、今後ともよろしくお願いいたします!
もうここまで来て、付き合ってくれた皆さんに御礼を申し上げます。
次回は誰を登場させるか...どのような物語と展開になるか...今後の展開もぜひお楽しみに!
この作品は古代インドの叙事詩「ラーマーヤナ」をベースにした輪廻転生系ローファンタジーフィクションです。
日本では三国志や西遊記よりかなりマイナーですが、南アジアから東南アジアまで広く親しまれる作品です。ぜひご興味ある方は原作にも読んでいただければと思います。
ご興味ある方はぜひ登場した気になる言葉をキーワードとして検索してみていただければと思います。
もし続きが気になって、ご興味があれば、ぜひ「ブックマーク」の追加、「☆☆☆☆☆」のご評価いただけるととても幸いです。レビューや感想も積極的に受け付けますので、なんでもどうぞ!
毎日更新とはお約束できませんが、毎週更新し続けるように奮闘していますので、お楽しみいただければ何より幸いです!
追伸:
実は別の作品も書いていますので、もしよろしければそちらもご一読ください!↓
有能なヒーラーは心の傷が癒せない~「鬱」という謎バステ付きのダンジョン案内人は元(今でも)戦える神官だった~
https://ncode.syosetu.com/n6239hm/
現代社会を匂わせる安全で健康な(訳がない)冒険の世界を描くハイファンタジーです。




