第3話 トラブル
い、一年ぶりに続きを書きました。。。
部長視点です。
株式会社フィリアは都内某所にあるAV制作メーカーである。
一応は株式だが四人だけの小さい配信系の制作会社だ。
まずはオーナーで社長の二階堂。制作の村尾、動画の撮影から編集までやっている佐藤。
そしてそんな制作部の部長が俺だ。
今回は俺と佐藤君で二人で撮影に来ていた。
「やはり連絡はつかないのかね」
俺の言葉にマネージャーは申し訳なさそうに頭を下げた。
抱き合わせとして呼んだ女優が来ないのだ。
「すいません!今動ける子、呼ぶんで少し待っててもらって大丈夫ですか?」
メインの子の撮影は終わり時間は17時を超えており、すでに帰らせていた。
「いや、それにはおよばない。今回はメインの子の撮影だけで構わん、こちらも無理言っているからな」
事実ここのプロダクションには無理も言ってるし相当お世話にはなっている。
ウチみたいな弱小制作会社にはありがたいプロダクションだ。
「マ、マジですか? や、流石にそれは……!」
「勘違いして貰っては困る。今回だけだ。その代わり次のモデルは色々期待しているからな?」
冗談めいた笑みでウインクをしてやった。
何の保証も無い口約束だがこれが良かったりする。
「それはもちろんです!」
マネージャーは最後までぺこぺこと謝りながら今回の撮影場所のホテルの部屋から出て行くのを見送ると俺は煙草に火を点け一息ついた。
「部長ー別のモデルちゃん手配しなくて大丈夫だったんすかぁ?」
顛末を見守っていた佐藤も俺に続いて煙草に火を点ける。
「大丈夫かと言われれば大丈夫じゃないが、ここは貸し借りにした方がいいだろう?」
「そうかもしれないっすけど、コレ社長にまた怒られるっすよ?」
「うっ……」
「……てか、あたしやってもいいっすよ?」
「は? やるって何をだ」
「だからコンテンツ撮影っすよ?ひとりえっちと、口でするやつ」
「おいおい!お前何を言ってるんだ!?」
「あ、顔モザは入れるっすけど? 流石に顔バレしたくないっすからね」
「そ、そうじゃなくてだな、マジで出演する気なのか?」
「まぁ、いい機会っすからね、あ、先にシャワー浴びてくるっするね」
「お、おい!?」
煙草を消してあっけらかんと浴室に消えて行く佐藤を止める事も出来ずに俺はただ眺めているしかなかった。
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