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mysoul  作者: 氷憐 仁
ハロウィン番外編
19/33

ハロウィン番外編③

異空間から出てきた菊。二人はどうなるのだろうか

浮遊霊たちがどこからともなく取り出した、オレンジと紫の絵の具やハロウィンを象徴するようなワッペンを取り出し、菊にベタベタと貼り付けていく。

「っや、やめろ、くっそ、ふざけんなっ。っぐ、力だけは無駄につえぇなっ」

菊がどう抵抗しようとももはやされるがままにハロウィン風に飾り付けられていく。

いっときたった今、日はすっかり落ち、暗くなった。

『やっほぉー。どうだったぁ?菊ぅ?ちゃんとイベントには参加しなくちゃだねぇ〜」

『目の前の扉に入ればこっちに帰ってこれるぞ』

またどこからともなく二人のアナウンスが聞こえた。

ふっと目の前に現れた扉に菊は手を伸ばし、その中へと入っていった。

眩しい光に包まれ、菊は自分の部屋に戻ってきた。

「トリックオアトリート。菊、いたずらはどうだった?楽しめたかハロウィンを。」

と、達成感に満たされた表情を浮かべ鬼灯は菊に話しかけた。それを横目に

「んじゃぁまたあとでぇ〜」

と何食わぬ顔でいなくなろうとする剣剥を、菊は逃がしはしなかった。

「おい、鬼灯、剣剥。てめぇらふざけてんじゃねぇぞ?これ一体どうする気だ?」

そう、菊の顔も体も部屋も滅茶苦茶なまでにハロウィンだった。オレンジの髪がハロウィンをより連想させ、いかにも楽しんでいる人に見えた。が、その表情は怒りに染まっていた。怒りのまま、引きつった笑顔を貼り付け、

「今度は俺がいたずらしてやるよ。なぁ?ハロウィンだもんなぁ?二人も楽しめよ。」

そう言って菊は二人を自分の異空間に引きずり込んだ。

「さぁ?ハロウィンらしく、まずはゾンビとか死神とか魔女とかと一緒に遊びたいよなぁ」

「ちょ、待つんだ菊。はやまるなっ。そんなに怒ることでもないだろう?なぁ?おいしいかぼちゃコロッケなんかも作ってあるんだ。いたずらはもう忘れようじゃないか」

「そうだよぉ〜菊ぅ?僕は無罪だよぉ?言われて仕方なくぅ」

「んなっ剣剥!私を売る気か!共犯だぞ!逃げるのは許さん」

「あ”ぁもう、うるせぇなぁ?いいから二人ともハロウィン、楽しめよ。コロッケ食べながら見といてやるからさ。」

不敵な笑みを浮かべて菊は異空間にハロウィンのモンスターたちを創造する。ただ、襲わせるというのも面白くないので、霊力を尋常じゃなく消費する性能付きの銃を異空間にいる二人の前に作り出す。きっと霊力が無限に等しい剣剥にはちょうどいいサバゲーだろうが、鬼灯にはちょっと辛いだろう。まぁ、訓練にもなるし、死んだら最初からになるようにしよ。

そうして、すべてのモンスターを倒すことができたのは日をまたいだ後日(2時)だった。ヘロヘロになった体で、異空間から飛び出すと、そこには温かいコロッケと晩ごはんが用意されていた。

「お前ら次はないと思えよ」

「「菊ぅ!ちょっとやりすぎちゃった」」

「ちょっとじゃねぇだろどう考えても。ふざけんな、二度とやんねぇよ。それに、異空間出すのも疲れるんだぞ?」

「あははっ、たまにはこういうのもいいねぇ〜」

「んじゃぁ改めて」

「「「ハッピーハロウィン!!!」」」


さぁ。今宵はハロウィン。皆等しく化け物であることを証明される日。欲望のままにこんな世界も一興として踊り明かすのだ。


happy halloween ☆


一個にまとめてお良かったかもしれないと思いつつ、書き上げられた安心感に浸ってます。今年のハロウィンはちょっと波乱だったかな☆それでは、ハッピーハロウィン。

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