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第49話 奇跡の5つ星

★お知らせとお願い★

9月1日からアルファポリスさんで開催中の「第14回ファンタジー小説大賞」 にエントリーしました!

この期間中、大変申し訳ないのですが、アルファポリスさんでの投稿を優先させていただきます。


期間中、アルファポリスさんでの応援をいただけたらとっっても嬉しいです!


どうぞよろしくお願いいたします!!

アラートフの町から馬車で3日。


バルキア帝国の首都に到着した。



「マークさん、ありがとう!」


「こちらこそ、本当にありがとうございました!

 絶対にまたアラートフにきてくださいね!」


「きっとまた行くわね。」

 

「また会いましょう!」


マークはそう言って、再び馬車を走らせた。




2人はマークと別れ、首都の街中を歩いている。



ロックは世界でもほとんどいないスキル5つ持ち。


首都が広いとはいえ、誰かに見つかったら面倒。


そう考えた2人は、フード付きの服で顔が見えないようにして移動していた。



向かう先はミラの家。



「ミラの様子を少しだけ見に行きたいんだ。」


そうティナに相談したロックであったが、ミラの家がある付近は顔見知りが多い。


慎重に歩いていた。



ふと、道端に泣いている子供がいた。


「どうしたの?

 大丈夫?」


「えーーーーーん!!!」


大号泣の子供。


「お母さんとはぐれたの?」


そう聞くと、子供が木の上を指差す。


「あ、風船が飛んでっちゃったの?」


「えーーん…。」


コクンと、泣きながら頷く子供。


「ちょっと待ってね。

 

 よっ…と。」


ジャンプして風船をキャッチするロック。


「どうぞ。」


「…ありがと。

 お兄ちゃん、お姉ちゃん。」


子供が泣き止んでくれてホッとする2人。


「あ、ロック!」


ジャンプしたはずみでフードがズレて、顔が見えている。


「あ!」


ロックはフードをさっと元に戻すが、怪しい風体の2人組が子供に近寄っていたことで、すでに注目を集めていた。


見ていた中の1人が思い出したように叫んだ。


「あ、お前 「奇跡の5つ星」じゃねえか!」


(しまった…。)


「え!?

 ウソだろ?!

 死んだはずじゃ?」


そういった若者が、ロックのフードを強引にめくる。


「本当だ!

 生きてたんだな!

 まさに「奇跡」!」


その若者グループは愉快そうに笑っている。


「なんなの、あなたたち。

 失礼よ。」


「なんだ?

 お前も怪しい格好しやがって。


 いいか?

 こいつは世界でも珍しいスキル5つ持ちなんだ。

 それだけでもすごいのに、覚えるスキルがどれもこれも1つ星のクズスキルばかり!

 畏敬の念をこめて、「奇跡の5つ星」と呼ばせていただいてるんだよ!」


「大体、孤児のくせに5つ持ちなんて生意気なんだよ!

 クズスキルばっかりよりは、スキル1つで★2でもあったほうがいいけどな!」



「…行こう、ティナ。」


2人は暴言を吐き続ける若者を無視して、その場を去った。



「感じ悪い人たちね。

 あんな低レベルなことしか言えないくらいなら、スキルなんてないほうがいいわ。

 もっとも、人間性は元からとしても、今となってはスキルもロックのはるか下でしょうね。

 何一ついいとこないわ。」


若者グループの態度にかなり腹を立てていたティナは、珍しく悪口を並べる。


そんなティナにロックは癒される。


「ありがとう、ティナ。

 ティナが代わりに怒ってくれたから、なんかどうでもよくなっちゃった!

 

 ミラの様子が見られないのは気がかりだけど、今会ってもしょうがないからね。

 馬車でフォーレンに向かおう!」


「私も会ってみたかったけど、1年後の楽しみにするわ。」



それから2人は食料品や旅に必要な雑貨を買い揃えた。



久しぶりの首都だったが、ゆっくりする間もなく、次の町へ馬車で旅立った。


次話、馬車の旅!

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