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リィンカーネーションクエスト  作者: シュガーロック
クエスト5 再起(集の大陸・シュティリ島編)
60/106

クエスト5-8 更なる力を

 


 空は暗雲に覆い尽くされ、大地には帯電したレイピアを構える棘騎士。



 それまでとは違う雰囲気を纏った棘騎士は、こちらの出方を伺うように俺達を見据える。



 RPGでもアクションでも、体力が減ると攻撃パターンが変化する事はよくある。

 この世界にもこの法則が通用するかは分からないが、あんなパフォーマンスをして変化が無いのはちょっと有り得ない。





「そんな程度でオレがビビると思ってんじゃねぇぞ!」

「タンデ、待て!」


 タンデが先陣を切って駆けた直後、棘騎士は刀身を飛ばし、グリップを振り上げる。



「おらっ!」



 弾き返し、宙に浮いた刀身に突如雷が落ちた。


 思わず下がり、落雷したポイントに向けて盾を構える。



「何だ今の……!?」

「飛ばした刀身に、雷が……!」



 雷を受けた刀身は、帯電しながら地面に転がる。


 タンデを直接狙わなかった、ということは……



「シンヤ!」



 風を切るような音が迫る。

 しまった、間に合わない!



「ぐっ……!」



 レイピアの刀身が肩に刺さり、痛みが走り、血が流れる。



 突き刺さった刀身を抜こうと手をかける寸前、




「ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」




 刀身に向けて雷が落ち、それを伝って俺に強烈な電流が流れる。


 全身を焼き焦がすかのような熱と、全身に伝わる強烈な痺れが襲う。



「「シンヤ!!」」



 立つこともままならず、膝をつく。


 倒れ込んで刀身が深々と刺さる事態だけは回避したが、身体の力が抜け、痙攣を起こして動けない。



「シンヤ、大丈夫?」

「何とか……」

「ちょっと待ってて、今薬を出すから」




 動けない俺にズッカが駆け寄り、背中の鞄から黄色い薬と緑色の薬を取り出す。


「邪魔だぁ!」



 そこへ追撃しようと迫る棘騎士に、タンデが割って入った。



「はい」

「ありが、とう……」



 黄色い薬を受け取り、口へ……て、手が震える……! 持てない……!


「だ、大丈夫?」

「身体が……痺れて……」

「分かった、任せて。座れる?」

「ああ……」


 座り込んでズッカに薬を飲ませてもらう。

 あれ、似たような事前にもあったような……




 妙にツンとくる辛さの薬が喉を通過する。

 レモンみたいな色に反して、味は大根おろしにわさびを混ぜたような感じだ。



 味は何とも言えないが効果はあった。


 身体の自由を奪っていた痺れはあっという間に無くなり、身体が自由に動く。


 それを確認したズッカが緑の薬を手渡し、俺はそれを貪る。



「……!」



 薬草の苦味をマイルドにしたものが舌に広がり、薬草よりやや遅い傷の治りとかなり薄いフィードバックの痛みを身体で感じる。

 遅めの治りとマイルドな痛みはグリーンポーションを思い出すが、あれより回復量は少し上、痛みの軽さは段違いに上だ。



「どう? 効いた?」

「ああ、バッチリだ。ありがとう」

「どういたしまして。良かった、うまく調合できてたみたいだ」


 道具屋で見たことない薬だと思ってたが、自作か……すげぇな。




「おらおらぁ!」



 俺が回復するまでの間、タンデが棘騎士とタイマンでやりあっている。



 帯電したレイピアの刃をかわし、攻撃を叩き込んでいるが、押され気味だ。



 早く加勢しないと……身体は……動く! よし、いける!



「うおおおおおお!!」



 ズッカと共にタンデに加勢し、剣を振るう。



「タンデ、ズッカ! 奴の出す雷は必ずあの剣の刃に命中するようになっている、気をつけろ!」

「分かった!」

「このタンデ様にあんな遅い攻撃が当たるかよ!」

「言うまでもないと思うけど帯電した剣そのものにも気をつけろよ!麻痺するぞ!」

「分かってらぁ!」



 奴の剣先を飛ばす攻撃は、飛び道具というよりもあれを打ち付けて雷を確実に当てるための避雷針の役割をしている。


 刀身を飛ばす攻撃は、剣を向けてから射出までに若干のタイムラグがある。不意打ちにはもってこいだが、飛び道具としては心許ない。数で負けてるなら尚更だ。



「そらぁ!」



 武器と武器がぶつかり合い、火花が散る。


 甲高い金属音が何度も何度も響く。




「うわっ!?」

「ズッカ!」

「タンデ、ズッカを頼む! 時間稼ぎは任せろ!」

「おう!」



 ズッカの身体を帯電したレイピアが掠め、動きが鈍る。

 雷攻撃に比べればマシのようだが、通常攻撃で麻痺付与とは嫌な敵だぜ、まったく!




「相手は俺だ!」



 飛んできた刀身を弾き返し、叫びながら駆け出す。


 背後で雷による大きな破裂音が鳴る。



「ガイアエッジ!」



 そのままガイアエッジを呼び出し、再装填の隙を狙って不意打ちを敢行する。

 起動してくれよ精霊剣!



「来たっ!」




 かつての砂漠紀行でサンドワームが出現した時のように、棘騎士の足元から地面を裂いて、橙色に刀身を輝かせるガイアエッジが出現する。


 直前に気付かれて不意打ちには失敗したが、奴は前へ回避し、攻撃のチャンスが巡ってくる。


 そのまま俺の手に収まったガイアエッジを振りかざし、向かってきた棘騎士を右手のレイピアごと叩き斬り、返す刃で棘騎士が抜いた左のレイピアも叩き斬る。




「補充はさせねぇぞ!」




 ガイアエッジのケーブルを抜き、ケーブルを鎖分銅の要領で投げる。



 武器か腕を絡めて自由を奪おうとしたが、実際には顔面にぶち当てて僅かに再装填を遅らせるだけであった。

 くそっ、鍛錬不足か……!



「よしシンヤ! あとは任せろ!」




 刹那、俺の背後からタンデが飛び出し、凄まじい跳躍力で一気に棘騎士との距離を詰める。




「ダブルスラッシュ!」



 タンデの腕が白く輝き、短剣を振り下ろしてX字に棘騎士を斬りつける。



 そのままバク転で距離を取り、しゃがんだような体勢になり、足に魔力を集中させる。



「ストリーク!!」



 そう叫ぶと同時に地面を思い切り蹴って跳躍し、猛スピードで棘騎士に突撃。そして、すれ違い様に斬りつけた。



「ーーーー!!」



 棘騎士は攻撃を避けられずに大きく吹っ飛んで倒れ、レイピアが宙を舞って地面に転がる。



 なんとなく、撃破演出のごとく吹き飛んで倒れるまでがスローに見えたのが、気のせいだろう。




「よっしゃあ! トゲ野郎を倒したぜ!」



 そういって笑顔でガッツポーズを決めるタンデの姿は、ステージクリアの文字を付けたくなるくらいにはそれっぽかった。




「いやー、シンヤが痺れたときはちょっとひやっとしたぜ」

「悪かったな。ズッカ、さっきは助かったよ。あれは自作なのか?」

「うん、子供の頃からお母さんの薬作りの手伝いをしてたからね。どうだった?」

「回復量はグリーンポーションよりちょい上、回復に伴う痛みはかなり抑えられていたな」

「そっか……ありがとう。なんかごめんね。実験台にしたみたいで」


 ズッカは紙束を取り出して何か書き込むと、申し訳無さそうに言った。


「いや、気にするな」

「へー、ズッカちゃんと薬作れるようになったのか」

「失敗してたのは昔の話だよ!」

「えへん、えー、あー、聞こえる?」



 途中から喋ることが無くなったのか黙っていたジェインツさんが、しばらくぶりに声をかける。



「おう! 次はどうすんだ?」

「そろそろ魔力が心許無くなってきた。一度閉じるから、帰還してもらおう」



 そう言うと、目の前に地面に青く光るドットの魔法陣が浮かび上がる。



「そこに乗ってくれたまえ」

「うーっす」

「はい」

「分かりました」



 俺達がその魔法陣の上に立つと、魔法陣から光の柱が現れ、俺達の身体はスーッと地面から浮いて空を舞い、やがて真っ白な光の世界へといざなわれる。


 ……なんか成仏したみたいでちょっと嫌だな。






 ……………………




 ………………





 気がつくと、俺達は道場もどきの部屋に倒れ込んでいた。

 何か今までの疲れが一気に出た気がする。身体が重い。


「つ、疲れた……」

「腹減ったー! 飯ー!」


 タンデもズッカも疲労困憊、といった感じだ。強いて言えばズッカの方がマシっぽい。


 そんな俺達の目の前にはジェインツさんがいる。



「ご苦労。本の中の世界はどうだったかな?」

「突っ込みどころが満載だったのですが……」

「そうだぜ! 何なんだよあれ! 物が持った瞬間に消えちまうしよ!」

「あれはそういうものとしか言えんな」


 タンデの抗議に、ジェインツさんは適当にあしらうようにして答える。

 魔力の消費カット、だっけ?


「その本、一体どこで入手したのですか? あんなすごい本、すごく貴重だと思うのですが……」

「話してもいいが、少し長くなるのでな。昼食を取りながら話すとしよう」



 ……昼?



 訓練を開始したのは日が昇って少しした朝方。

 窓を開けて空を見ると、日は既に真上に近いところまで来ている。



 仮に開始が朝9時だとして、今が12時だとすると、特訓期間は3時間。


 俺達が歩いた道のりはとても3時間で済むとは思えないものだったが……おそらく本とこっちで時間の流れが違うのだろう。



「よう頑張ったのうお前さん達。昼飯の時間じゃ」

「よっしゃぁ!!」



 タンデが喜びの声を上げた。






 ……………………





 ………………




 村長の家で、俺達はラーメンに似たものを頂いていた。

 スープは若干濃い味ながら美味いのだが、麺が、その……雑味があって正直……微妙。

 喉越しや食感は悪くないんだけどなぁ……



「さて、あの本の事だが……これを話すにはまず私の出自から語らねばなるまい」

「出自……」

「ですか?」

「じいちゃんおかわりー!」



 ジェインツさんも俺達と一緒に食卓を囲っているが、彼は飯ではなくどこぞのエナジードリンクみたいな色の液体を飲んでいる。

 そんでもってタンデは話を聞く素振りが微塵も見えない。




「ああ。私は元々、メルドルトという国の宮廷魔術師をしていたのだが……そうだな、丁度2年と少しほど前、奴隷の解放を謳う連中が現れてな。そいつらが奴隷をかき集め、実力行使を行った」

「「奴隷の解放?」」


 この世界にも奴隷とかあるのか。

 まあ、俺たちの世界でも無くなってから100年は経っていないはずだし、ここが中世辺りの文明レベルであるならあってもおかしくはない。


 にしても……実力行使って、要するにテロか。



「何を言っていたかまでは覚えていないが、適当な理想論をほざいていた。首謀者はシンヤ、ちょうど君のような少年だった」

「俺の、ような……?」



 理想主義な貴族の若者が引き起こしたのだろうか?


 でも一体何故? 何のために?



「ああ。やたら豪華な装備を持っていたのも覚えている」

「それで、どうなったのですか?」

「国は鎮圧を試みたが、奴らが異様なほど強くてな。勝てない事を悟って、私は逃げてきたのさ。頭の狂った暴徒連中に手を貸すつもりは無いが、あの国に大して義理も無いのでな。暴徒に渡るくらいならといくつか盗んできた品もある。あれはその1つだ」



 まさかの入手経路に俺もズッカも困惑する。

 公言していいのか? それ……



「ぬ、盗んだって……」

「えっと……大丈夫なのですか?」

「あの本があれば簡単に……とまではいかないが、理論上いくらでも兵士を強化できる。そんなものが暴徒連中の手に渡ってしまった方が危険だからな。そういう感じで持ってきた品は結構あるのだよ」

「いいのかな……」

「暴徒に利用されるよりは、な。それに……いや、これ以上は知っても意味は無かろう」



 いやそこで区切られると余計気になるんですけど。




「まあ、君達は修行に励みたまえ。あの本の起動は魔力的に1日に1回が限度だが、私も協力しよう」

「ありがとうございます」




 ……………………





 ………………





 昼食を終えた俺達は、再び修行に励む。



「先のお前さん達の戦いを見ていたが……連携がまだまだじゃ。前衛と後衛の分割がまるでなっておらん。まずは、その修行じゃ」



 俺が後衛となって弓で戦い、タンデとズッカが前で戦う形で実戦訓練、つまり魔物の対処を行う。


 さっきの修行では使っていなかった弓を引き絞り、味方に当てないように注意しながら矢を放つ。

 味方が攻撃のチャンスを作ったらすかさず狙撃し、味方が攻撃を受けそうになったらそれを阻止すべく矢を放つ。


 命中率は6割程度。かなり心許ない。

 触りたての頃は多く見積もって2割なので進歩はしているが、これじゃダメだ。



 にしてもこれ、トルカがどんな風に戦ってるかが把握しやすくていいな。

 俺自身が今後どう立ち回るべきか見えてくる。






 2時間ほどやって交代し、次はタンデが後ろに来る。

 弓慣れしている分命中率は高いが、誤射を結構やらかす。というより完全に自分のペースで撃ってる。

 攻撃の起点やトドメはやってくれるが、追撃やフォローはおざなりだ。



 次はズッカが後ろに来る。

 ズッカは逆に味方に気を配りすぎて全然ブーメランを投げない。


 ダメージを受けた際の追撃阻止や薬草を持って飛んでくる等のサポートは正確だが、攻撃役としてはまだまだ、といった感じか。




 ズッカの後衛練習が終わったところで日が暮れ、その日の修行は終了した。



 夜、ギルドカードを出してステータスをチェックする。




 名前:シンヤ・ハギ  種族:荒野の民

 属性:無  レベル:2 職業:勇者

 体力:13 魔力:0

 筋力:7  敏捷:8

 創造:3  器用:7



 ……えっ?


 体力、敏捷の上昇値がまたしても増加している。

 流石に全部とはいかなかったが、合計で6も上昇している。

 いい傾向だ。なんとかしてこれを最低値にしていきたい。




 ……………………






 ………………





 その日以降は、朝はジェインツさんの持っていた本の中で魔物を倒しまくり、昼から夕方にかけてはその戦闘の反省会と森の魔物相手に村長に指摘された箇所を意識して戦闘を行う。


 役割としてはタンデが前衛固定、俺とズッカのどちらかが後衛になる……といった感じになってきた。

 フレキシブルに動く必要が出てくるし、ちょうどいい。



 本の中の世界における修行では、様々な場所を冒険している。

 洞窟に潜む盗賊団を蹴散らしたり、火山でドラゴンと戦ったり、海底遺跡で巨大なシーラカンスもどきと戦ったり、火山や雪原にも足を運んだ。


 環境が変わってもあくまでそれは見た目だけで、実際に暑かったり寒かったりしないのは変な気分だが、いちいち装備を変える手間が無いメリットだけを考えることにした。

 ……まあ魔物の分布は違ったけども。




 そういえば、ズッカはジェインツさんから魔法を学ぶようになった。

 彼が言うには、ズッカにはある程度魔法の資質があるそうだ。

 気付かないうちに補助魔法や攻撃魔法、エンチャントなんかを覚え、武器も短剣やブーメランだけでなく鞭も握るようになっていた。また、やや小さめの丸盾も増えた。

 鞭を蛇に変化させて噛みつかせる技が結構かっこよかった記憶がある。



 一方のタンデは、単純に技能を高める他、獣人態のコントロールを行う修行も行なっていた。

 こちらの形態は理解力が落ちたり上手く喋れないようになる代わりに、五感の鋭さや身体能力が増加する、良くも悪くも動物の側面が強くなるものだ。

 この形態のタンデは短剣ではなく、身体ひとつで戦っている。



 俺に関しては、特にやる事に変化はなく、剣と弓、それから盾の技能を高めていっているだけだ。

 強いて言うなら……投げナイフの練習か。




 もう一つ変わったことといえば、ラーバノさんが俺達用の武器や防具を新しく作ってくれている。

 俺の分に関しては剣と防具は強化済みなので弓と盾だけ頼んだ。タダってわけにもいかないし、勿体無いし。





 ……………………






 ………………






 実戦修行から1ヶ月。

 レベルは10になった。



 名前:シンヤ・ハギ  種族:荒野の民

 属性:無  レベル:10 職業:勇者

 体力:53  魔力:0

 筋力:39  敏捷:48

 創造:11  器用:47



 

 獣の大陸での最大ステータスを、レベル10の段階でほぼ上回った。

 筋力が3くらい下だが、これくらいなら誤差の範囲だ。

 確かな成長に、少し嬉しくなる。



「シンヤ! ほらよ、お前さんの分だ!」


 ラーバノさんに新しく作られた弓と盾を受け取った。金は予め払っている。

 弓も盾も、鉄製のシンプルなもので、質実剛健を地で行くデザインだが、下手に派手なものよりかえって信頼できる。

 盾にはハンマーのようなシンボルがデカデカと描かれている。


 装備してみると、いい感じに手に馴染む。

 レンタルした武器は青銅製なので少し重く感じるが、使っていけば慣れるだろう。





 さて、新しい装備に身を包んだ俺達に課せられた新たな修行だが……




「…………」




 ジェインツさんの館で、地面に描かれた魔法陣の上で胡座をかかされている。





 元々座禅に近いものを行う予定だったが、俺は別枠とか言われてジェインツさんに連行された。

 銀の腕輪を嵌めてマナシロップを飲まされ、ここにいる。

 魔力が要るのは理解できるが、意味あるのか? それ。





「君が勇者である事は噂に聞いている。それは真実か?」

「はい」

「そうか……なにか異質なものを君からは感じていたが……やはりか」


 ジェインツさんは自己完結した様子で話す。



「いいかシンヤ、よく聞きたまえ。大いなる力にはそれ相応の責任が伴う。今はちょっと強い駆け出しの冒険者程度だが、いずれは魔王と戦える程の力を手にするであろう」

「……はい」



 勇者の剣の呪いが解ければ、確かにその通りだ。

 ……正直ビジョンが思い浮かばないけど。



「君が負の力に溺れてしまえばどうなるか……それを見るべきだ」



 緊迫感のある雰囲気を醸し出しながら話すジェインツさんを見て、思わず唾を飲み込む。



「さあ、準備が出来たら座って目を閉じたまえ。雑念を払い、集中するのだ」



 一度深呼吸し、言われた通りにする。






 雑念を取り払い……





 精神を研ぎ澄ます……





 ……………………





 ………………









 身体が徐々に消えていくような、不気味な軽さを感じる。






 異様な感覚が身体を襲う。







 周りの声や音が遥か遠くに聴こえる。







 閉じたはずの瞳に、何かが映り始める。















 それは、まるで夢の中のようなーーーー










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