ボッチと異世界9
「ようこそ、テイマーギルドへ! ご登録を希望ですか?」
登録用の受付に行くと、受付をしている女性から笑顔で、迎らえれた。
「は、はい」
思わず、返事したけど、登録って、お金払わないといけないのかな、冒険者ギルドは、無料って、ガインドさんだっけ──が言ってはいたけど、ここはどうなんだろう?
「ご登録の際の金銭は無料となっておりますので安心してください」
ここも無料なのか、よかった。
心の中で、ホッと息をつく。
「では、先に登録後の説明をさせてもらいますが、よろしいでしょうか?」
受付の女性は手慣れているかの様に話を進めていく。
「お、お願い、しま、す」
「分かりました。先に登録後の説明をさせてもらいます」
そういうと、受付の女性は一つの銀の腕輪を僕に見せてくる。
「これは、ここのギルドに登録した証の腕輪であって、自分がテイムした魔物を収納できるアイテムでもあります」
「しゅ、収納、ですか?」
「はい、体が小さいものは構いませんが、ドラゴンなど、体が大きい魔物が街を歩いていると、騒ぎになりますし、ならずとも人の迷惑になるのは、確かです。そのため、この腕輪には、収納能力がついているわけです。さらに」
僕は、鑑定スキルで、腕輪をじっと見る。
『テイマーの腕輪』
テイマーの証。使役された魔物を収納できる。
【スキル】魔物収納 獣魔の印
「獣魔の印?」
「おや、鑑定スキルでもお持ちなんですか? 珍しいですね……。そうです。テイムした魔物をこの腕輪に収納して、も一度呼び出すと、この魔物はテイムしていますとわかるように魔物の体のどこかに印がつきます。印については、人それぞれです」
ということは、シロを一回収納しないといけないのか
まぁ、すぐにだすけどな、けど、どんな印がつけられるの気になるな早く、登録したい。
「最後に一つ、ここは、冒険者ギルドの様に依頼というのはないのですが、新種の魔物や、珍しい魔物の情報を提供してもらえると、それ相応の情報料として、金銭がもらえることになっています。他に質問があれば言ってください」
「い、いえ」
「分かりました。それでは、登録にうつります。此方の紙に名前を、代筆を希望ならしますが、どうしますか?」
この世界の文字が分かっていない、今は、代筆をお願いできるならお願いしとこう。
「お、お願い、しま、す」
「分かりました。お名前をお答えください」
「星宮、結友、で、す」
「ホシミヤ、ユウ様ですね……。登録完了しました。ホシミヤ様には、この先ほど説明した腕輪を差し上げます。腕輪には、ホシミヤ様の名前で、登録されているので、くれぐれもなくさないように、なくした場合、それが一週間経てば、腕輪は消滅、中の魔物も消えることになるので、気を付けてください」
「は、はい!」
消滅って、鑑定には、説明されていなかったぞ、ってことは、まだ鑑定スキルのレベルが低い。
中にいる魔物も消えるなんて、絶対になくさないようにするぞ。
「では、ホシミヤ様。これから、テイマーギルドをよろしくお願いします」
受付の女性から腕輪を貰い、さっそく、鞄を開け、シロを呼んだ。
「えっ! 白いスライム!?」
受付の女性から、驚きの声が上がった。
あっ、そういえば、白いスライムってまだこの世界で、確認されていないって、鑑定にもあったな……
やってしまったと、僕はため息をついた。
冒険者登録は、まだ先になりそうだな……。