518ー再びロック鳥
みんなが話し掛けてきたロック鳥を、きょとんとして驚きながら見ている。お祖父様まで動けないでいる。もしかしてロック鳥が喋るなんて思わなかったとか? 俺も知らなかったし。これは説明しないといけないぞ。
「れおにい、しぇつめいしゅるのら」
「あ、ああ。そうだね」
なんだ、レオ兄までポカンとお口を開けていた。俺は懐かしくて、トコトコとロック鳥の側に行った。
「ろろ、あぶねーじょ!」
「らいじょぶなのら! おともらちなのら!」
「ええー! ともらちなのか!?」
ほら、エルもおいで。とっても毛がフワフワしているのだよ。俺が手を出すから、エルもトコトコと近寄ってきた。
胸のところを、サワサワと撫でながら俺は話し掛けた。ロック鳥はちゃんと、俺が撫で易いように首を下げてくれる。
「げんきなのら?」
「おう! 相変わらずだ! 卵を拾ってくれたのか?」
「えっとぉ、まちょうの、すにあったのら」
「な、なんだとぉッ!?」
こらこら、大きな声を出さないでほしい。羽も動かさないでね、風圧に負けちゃうから。
ロック鳥は怒っている。何をしやがるんだと、プンプンしてる。
その間に、レオ兄とリア姉はみんなに説明をしていた。ポカーンとはこのことだというような、お顔をみんなしていた。ふふふ、驚くよね。ロック鳥と知り合いなんて。
「レオ! 本当に魔鳥の巣に卵があったのかぁッ!?」
「うん、そうなんだ。それでピカがまだ雛は生きているっていうから、持って帰ってきてロロと魔力を流してたんだ」
「そりゃあ、ありがとうな! 何もしてないんだぞ! なのにある日突然消えたんだ!」
ええー!? 卵が突然消えるなんて、そんなことがあるのか!?
「消えるなんて、普通はあり得ないでっす」
「そうだよね。そんなことができるのは、やっぱ魔族じゃない?」
「それしかないですね」
ディさんとクリスティー先生は、分かっていたみたいだ。当然のように、魔族の仕業だと言った。魔族ならできるのか? どうやって? 俺はそこが全然分からない。
「でぃしゃん、まじょくはどうやって?」
「魔族は自分の気配を消せるんだ。飛べるし、物を瞬間移動させることもできる。それで盗んだんじゃないかな?」
「ですが、盗んでどうするつもりだったのかは分かりませんね」
だって魔鳥の巣に放っていたのだろう? 魔鳥の卵に紛れさせて、そのままどうするつもりだったのかな? それって、そのままだったら孵ったの? もしレオ兄が見つけなかったら、この子はどうなっていたのかな?
「まさか、魔鳥が魔力を流すなんてできません。ですから魔族が流していたのか? それとも、魔力が必要だと知らなかったのか? それも分かりませんね」
ええー、なんて無責任なのだ。無事で良かった。たまたまなのだろうけど、見つけられて良かった。
ロック鳥が教えてくれた。
「卵の間は安全なんだ。何をしようが割れやしねー。炎で焼くことだってできねーんだ」
なるほど、だから孵って魔力が感じるまで待っていたのかな?
「だがな、孵ってから自分で飛べるようになるまでが、一番危ないんだ」
なぜなら、攻撃されたり捕まえようとされると、それに対抗できないらしい。自分で攻撃できないし、飛んで逃げることもできない。今が一番弱い状態ってことらしい。
「だから魔力が感じられたから、速攻で飛んで来たんだ! お前たちが保護してくれていて良かったぜ! なんなら戦うことだって覚悟していたからな! ハッハッハ!」
とっても物騒なことを笑いながら言っている。でも戦ってでも、取り戻そうと思っていたのだ。
その雛は自分の親が分かるらしくて、トコトコとロック鳥の足下に歩いて行った。太くて頑丈そうなロック鳥の足に頭をスリスリしている。ああ、こんなに可愛いのに。
「魔力で自分の親が分かるのですね」
「ね、凄いね」
えっと、俺はちょっと気になっちゃった。お墓まりに行った時も、卵を温めていた。俺たちが帰る直前に雛が孵ったのだ。なのに、もう次の卵なの? それって早くない? 超早くない? そう思ってロック鳥に聞いてみた。
「まえも、ひながかえったとこらったのら」
「おう、そうだな! もう自分で飛べるくらいに大きくなったぞ!」
「しょれから、しゅこししかたってないのら」
「そうか?」
「もう、ちゅぎのたまごなのら?」
「ワッハッハッハ! ラブラブだからなッ!」
ええー、そういうことなの? ロック鳥にラブラブとかあるのか? なんだかちょっと照れくさくなってしまった。思わず、ジト目でロック鳥を見る。
「ロロ、なんだその目は?」
「らって、はやいのら」
「アハハハ! ロロったら」
だってディさん、人ならあり得ない間隔じゃないか。たった数カ月でもう次の卵だぞ。早すぎるって思うだろう?
いくらラブラブだからって、奥さんの負担も考えないといけないぞぅ。
「おくしゃんは、げんきなのら?」
「おう! 元気だぞ! 毎日チビどもを叱ってるけどな!」
ほら、子育てじゃなくて雛育てが大変なのだ。なのにもう次の雛って、どうなんだ?
いや、人と同じに考えてはいけないのかも知れない。ロック鳥の家庭だし。なんて腕を組んで考えていた。
お読みいただき有難うございます!
応援して下さる方、続けて読んで下さる方は是非とも下部↓の☆マークで評価をして頂けると嬉しいです!
宜しくお願いします。
ロック鳥は以前、ノベルの表紙にもなっていました。
イラストレーターの、ぴおてぐ様が雄と雌で違いをつけてくださってます。頭の羽が違うのです。
いつもこちらの要望以上のものを生み出してくださいます。
5巻のピンクのハート型したスライムや、精霊さんもそうです。めっちゃ可愛いですよね〜!
さて、リリの完結巻はnyanya様がどんなイラストを描いてくださるのか楽しみです。
今月末に発売されるハルちゃん4巻のカラー口絵では、リヒトの半裸が!?
お風呂に入ってます!これはご褒美なのでしょうか?(^◇^;)
是非、お手に取っていただけると嬉しいです!
よろしくお願いいたします(・ω-人)
ロロ5巻、発売中です!




