510ーレオ兄が!?
「おや、それは凄いでっす」
「だろう? この子たちはとっても楽しいんだ! アハハハ!」
「それはとっても楽しいですね!」
えっと、楽しいっていうのかな? まあ良いのだけど。
それからお部屋に移動して、全員集合で緊急会議だ。今日の議題はもちろん、魔族をどうするのかだ。俺は大きなソファーにテンと座り、腕を組んでちょっと貫禄を出してみる。足が下に着いていないのだけど。
「ろろ、なんら?」
「かいぎなのら」
「かいぎ?」
「しょうなのら。じゅうだいな、もんらいなのら」
「おー」
エルも同じような格好をして座っている。俺たち二人を見て、ニコニコしているディさん。ここはニコニコするところじゃないぞ。ふむ、とお顔に力を入れて眉間に皺を寄せたりなんかして。
「ぶふッ」
あ、とうとう吹き出している。失礼だな。
「お手紙を読んで驚きました。魔族を見たとか」
「はい、クリスティー先生。見ましたぞ。それは悍ましいものでした」
「姿が見えたのですか?」
「それが、なんだか黒い靄に覆われていてハッキリとは見えなかったのですぞ。あれはなんですか!?」
「ですが、僕の鑑定眼で魔族と出ました。蝙蝠のような黒い羽がありました」
「そこまで見えたのですね」
クリスティー先生はそう言いながら、落ち着いてお茶を飲んでいる。
あれれ? ここは驚くところじゃないのか? 魔族を見たとは聞いていたけど、黒い影としか聞いていなかったと思う。そんな状況を聞いたのは初めてだったから、俺はめっちゃ驚いちゃった。
「ぴょぉッ!?」
「ひょー! びっくりらな!」
ほら、エルも一緒に驚いている。
「アハハハ! 可愛いなぁ~!」
ディさん、可愛いじゃない。俺はとっても驚いた。どうして黒い靄なのかな? それって魔族は標準装備なのかな?
「魔族はそうして自分の姿を隠すのでっす。存在感も消すので、よく気が付きましたね。普通なら気付きません」
ほうほう、魔族は自分を隠すのか。で、それはどうして?
「ロロ、どうしたの? 一応、真剣なお顔をしているのかな? ぶふッ」
だからディさん、最後に吹き出しているのはどうしてだ? 一応じゃなくて、本当に真剣なのだ。
「ろうして、しゅがたをかくしゅのら?」
「そうして、偵察しているのでっす」
なんですと!? 偵察ですと!? ならお祖父様やレオ兄を見ていたのか?
「確実に、レオは見られてまっす。鑑定眼を持っていますから」
「鑑定眼が関係あるのですか?」
俺たちの周りには凄い人がいるから、レオ兄の鑑定眼もごく普通に受け入れられた。だけど、鑑定眼を持っている人は少ないらしい。そしてエルフさんに精霊眼があるように、魔族にもあるのだそうだ。
「『魔眼』というスキルを持っている者がいるのでっす」
なんですとッ!? ま、ま、魔眼!? とっても怖そうなネーミングだ。
俺とエルは固まってしまった。ポカーンとお口を開けて、変な驚きの声を出す余裕もなかった。
「ですから、鑑定眼を持っている人間がいると見ていたのでしょうね」
「僕を……」
「レオ! 危険だぁッ! もう外に出てはいけないッ!」
「レオ! どうするの!? 鑑定眼を隠せないの!?」
いやいや、お祖父様ったら何を言ってるのかな? 結構取り乱しちゃってる。もう一人慌てて変なことを言っているのは、ロッテ姉だ。もう目にいっぱい涙を溜めている。泣き虫さんだからね。
「父上、落ち着きましょう。そういう問題じゃあないでしょう」
「ロッテも何を言ってるんだ」
伯父様とフィンさんがとっても冷静に言った。親子や兄妹なのに、こんなに違うのか? なんて思っていた。
「その通りでっす。落ち着いてください」
「しかし、クリスティー先生! レオは大事な孫なのです!」
「え、え、ひっく……レオ!」
ああ、もうロッテ姉は半泣きだ。まだなんとか涙を流さないように堪えている。無駄だけど。
「アハハハ! レオ、どうする!?」
「ディさん、笑い事ではないです」
クリスティー先生もディさんもとっても落ち着いている。といっても、慌てているのはお祖父様とロッテ姉だけなのだけど。いや、でもレオ兄が危険だ。魔族にロックオンされてたらどうしよう。急にとっても不安になってしまって、隣に座っているニコ兄の手を握る。
「ロロ、大丈夫だ。ちゃんと話を聞こうな」
「にこにい、れおにいがぁ……」
「大丈夫だ」
俺を怖がらせないようにそう言ってくれているけど、ニコ兄だってキュッと口に力を入れて頬が引きつっている。
じっと二人でレオ兄を見つめるけど、当の本人は平然としていた。やっぱレオ兄は冷静だ。俺は手に変な汗をかいてしまっているのに。
「今までのことを考えますと……」
お祖父様がクリスティー先生宛てに出したお手紙、そこに今までの過程も書いてあったらしい。お祖父様の予測通り、この領地に来る時に襲ってきた魔鳥の群れもきっと魔族が動かしていたのだろう。そして、お邸を襲ってきた時もそうだろうと予想できる。
「それに、エル、ロロもでっす」
「え?」
「ろろ、なんかやべーじょ」
ぶふふ、とディさんは相変わらず吹き出しているのだけど。
お読みいただき有難うございます!
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宜しくお願いします。
ロロのお話は長くなってしまったので、どこで何を書いたのか覚えられなくなってます(^◇^;)
もし、前にここで書いてるよ〜! と気付かれましたら教えていただけると助かります。
必死で読み返すのですが、それも多くて(^◇^;)
ところで、もう3月ですね。来月の今頃はロロの5巻が発売されているはず。
あと少し、頑張ります!
今回も皆様に楽しんでいただけるようにと、色々加筆しました。
楽しみにしていただけると嬉しいでっす!
よろしくお願いします(◍˃ᗜ˂◍)ノ
今日はちょっと懐かしい口絵を!




