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双子座の微熱  作者: みきくきり


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ゾウ Elefanto




 幼いわたしが、保育園の遊び場で、子どもたちといっしょにしゃぼん玉を吹いている。


 わたしがストローに石けん水をつけて吹くと、ふくらむ玉のなかになぜか小さな子象が入ってしまう。


 いくつも子象を入れてふわふわ飛ぶしゃぼん玉。


 それを見てまわりの子どもたちは喜ぶけれど、指でつついて割ってしまったり、自然に割れてしまったりすると一転いってんして大声で泣きはじめる。


 わたしはストローを吹くのをやめる。


 すると今度は、保育士の女性が怒りだす。


 ――どうして吹かないの? みんなといっしょに遊べない子は、しょうらい、まともなおとな(・・・)になれないんだよ。


 わたしはしかたなくまたしゃぼん玉を空中につくる。割れるとあちこちで泣き声があがる。もうどうすればいいのやら。


 そんな混乱のなかでも、いくつかのしゃぼん玉は子象を入れたまま割れずに青空へ上昇していく。


 象がぶじに生きられる場所にたどり着いてくれたらうれしいな、とわたしは目で追う。


 わたしはろくなおとな(・・・)になれないだろうけれど、きっと未来の彼らに会いにいって、友だちになる。


 そしてわたしのストローと彼らのりっぱな鼻で、のんびりとしゃぼん玉をつくって遊ぶんだ。





 Fino







お読みいただき、ありがとうございました。




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