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『繊維』  作者: 謎猫
5/5

違和感-普段

普段、指先とかは怪我をする事がありますけど

この違和感のある部分に怪我をすることは

少ないと想います。



「ふみゅ~ん(悩)」


実は、最近になって指の違和感が強くなってきたのです。

最初に気になった頃からは2ヶ月くらい経っているので

切り傷とかの怪我ではないですよね?


「やっぱり、異物でも入ってる?(嫌)」


あまり考えたくはありませんが、ずっと同じ部分に

違和感があるのも・・・


「変ですよね・・・(困)」


と、そんな事を考えながらバイトの帰り道

手を見ながら歩いていたらすれ違いざまに

ぶつかってしまいました!


「す、すみませんっ!!(汗)」

「ごめん 大丈夫だった?」

「だ、大丈夫・・・ です」

「そう・・・ 良かった・・・」


運良く?

腕がぶつかっただけで

お互い転んだり手荷物が散らばったりすることもなく

済みましたが・・・


「すみません、余所見をしていて・・・(汗)」

「ちゃんと前を見て歩かないと」


その人は、目線は変えませんが自分の手を擦りながら

何かをとても気にしているように見えました。

もしかして!

私とぶつかってしまった時に手を痛めた!?


「あ、あのっ!?(焦)」

「なに?」

「もしかして手・・・ 痛めましたか?(恐)」

「えっ? どうして???」

「なんか、ずっと手を触っているようでしたから・・・ 怪我とか」

「あぁ~ これは何でもないよ」


一瞬、私が何を言っているのか分からない様な顔をしたので

もしかすると、無意識に触っていただけみたいです。

怪我をさせていたらとか焦ってしまいました・・・(汗)


「良かった~(汗)」

「結構前からだけど、指の付け根に違和感があってね」

「ふえ?」

「別に怪我とかもしてないのに」

「それって・・・ 何かが巻き付いているような感覚じゃありませんか?」

「そうだね って、なんで知ってるの?」


もしかして・・・

この人も、同じ様な症状を感じているのでしょうか!?


「私も、指の付け根にずっと同じ様な違和感があって・・・」

「えっ? そうなの?」

「けど、それが1週間くらい前から常に気になる感じで」

「そうなんだよ、1週間くらい前から!」


先程は、ぶつかってしまった事に焦っていたので

あまり気が回っておりませんでしたが・・・


「あわわっ!!」

「・・・・・・!?」


数分前までは何も見えていなかったのに

指を見ると不思議な繊維が1本。


それは、細い毛糸の様なガラスの様な・・・

イメージ的には色の付いたグラスファイバー???


「これって?」

「これは・・・」


その、パステルピンクの繊維を辿っていくと

どうやら、お互いの指と結ばれて居る様に見えます。


「これって!?」

「・・・あれかな?」


運命というのは、本当にあるのでしょうか?

それは、最初から決まっていて・・・


「お、王子様?(///)」

「い、いや? 皇族ではないよ・・・(汗)」


確かに、白馬にも乗っていないし

王子様ではないかも・・・(泣)


「ひ、彦星様?(///)」

「い、いや? 今日は七夕ではないよ・・・(汗)」


確かに、私も織姫な予感は一切御座いませんので

彦星様ではないかも・・・(泣)


「せ、石油王?(///)」

「ネタ切れ?(汗)」

「あ、あうぅ~(泣)」

「・・・・・・」


でもでも、これって!

俗に言う・・・


「赤い糸!」

「赤い糸?」


あれ???


「ちょ、ちょっと! 何でハテナマーク付きですか!」

「い、いや・・・ 想像していた運命の出逢いと違って・・・」

「言われてみれば・・・ リムジンで迎えに来ては居ませんね?」

「・・・・・・それは、何かのネタ?」

「お、オリジナルです・・・(汗)」

「・・・・・・・・・(汗)」

「でもこれ・・・ 赤い糸と言う割には赤くないですね?」

「確かに・・・ 淡いピンク色だ」


誰が、赤い糸とか言い出したのか知りませんけど

何かの運命でお互いの小指は不思議な糸で結ばれていて・・・

もし、そう言うのがあるのだとしたら。


「あの・・・(///)」

「う、うん・・・?」

「私・・・ 夏神沙倉かがみさくらです」

「僕は、黒井蓮くろいれんだ」


もし、そう言うのがあるのだとしたら

こんな急な始まりでも良いのかもしれないです。


「よ、宜しくお願いします(///)」

「よろしく(///)」







///////////////////////////////////////////////////////////////////








あれから数年が過ぎた今でも

たまに、あの時の事を想い出します。


今となっては小指の違和感もパステルピンクの糸も

赤色の糸も何も無くなってしまいましたけど・・・


「ふふふ(///)」

「なんだ?」

「何でもない♪」

「そうか?」


何も無いけれど

その代わり、今は薬指に輝くリングが-

最後までお読みくださいまして

有り難うございました♪


違和感・・・


無いっ!

早く違和感来いっ!!!


とかとか妄想していたりです。


にゃはは~


ではではぁ

最後までお付き合い有り難うございました♪

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