どうしてこうなった? 登場人物 ※ネタバレ有
久々の登場人物まとめです。
途中退場して行った人達のその後と裏設定も含まれるのでネタバレ有としました。
・セラフィーナ・カッシング→セラフィーナ・ゴドウィン
今回の菊理の転生先で、カッシング伯爵家長女。
六歳の時に母に毒を盛られて数日寝込み、記憶が戻った。毒への耐性が低かったセラフィーナの人格はこの時に消えた模様。
奇跡的な回復を遂げると、両親から引き離され、爵位を息子夫婦に譲った祖父母の下で教育を受ける事になった。
祖父母が亡くなったあと、十三歳で両親の許に戻されるが異様に疎まれる。
妹のデビュタント時に家が色々とやらかし、とばっちりで絶縁宣言を受けた為ゴドウィン公爵の養女に(事前相談なしで)される。
卒業後の進路は家と縁を切る目的で『留学』だった。しかし、偶さか仲良くなった留学生が他国の皇族であったが為に留学先を変える事になる。
・カッシング伯爵家
初代当主は武人だったが、跡継ぎが領地経営の才に溢れていた為武家にならなかった家系。現当主イーモンは四代目当主。ゴドウィン公爵家を頂点とする派閥に所属するが、次女エルヴィラのデビュタント時に『派閥の掟』を幾つも破った為追放された。
十年前の長女毒殺未遂の一件が元で派閥追放後に当主と夫人は逮捕され、伯爵家は取り潰しとなった。使用人は全員が十年前の一件に関わっていた為、投獄五年処罰が決まり、大衆向け監獄に収監された。
主犯のイライザは処刑。夫のイーモンは犯罪幇助の罪に問われ『意図していなかった』事から投獄十年となった。今回の騒動で『自身の選択が間違っていた』と突き付けられ、思い悩む。更に身分は剥奪されているので釈放後は平民として生きる事になっており、このままでは先祖に顔向け出来ぬと、自ら毒杯を求めて呷った。
次女エルヴィラは修道院行きとなった。孤島の修道院で毎日怒られ泣いている日々を送り、脱走を目論み、反省牢に入れられ更に泣く。
数年後、嵐が去った夜に禁則を破って一人散歩していたところを、崖を登り切るにまで進化した海の肉食獣に捕食されて死亡する。エルヴィラが捕食されていた隙に駆除されたらしいが、今後も犠牲者が出るかもしれないと修道院は閉鎖された。
イライザ・デラニー子爵令嬢とイーモン・カッシングは前カッシング伯爵夫妻の反対を押し切っての結婚だが、その際『一般常識を完全に身に付けさせろ』と条件を出された。当然ながら、守られていない。
また、エルヴィラが甘やかされたのは単に『自分と同じように育っても生きていける』とイライザが証明したかったから。イーモンはイライザが機嫌を良くするから合わせていただけである。セラフィーナは色んな意味でとばっちりを受けた形である。
・ゴドウィン公爵家
エンプティネス王国建国時から公爵家として存続する家系。現在文官系の家となっているが、傭兵が公爵家となった影響からかこの家の人間は何かしらの武芸を嗜む。男性は主に剣術、女性は扇術を嗜むのが決まりらしい。
本人の同意なくセラフィーナを養女に迎えたが、打算の上で養女に迎え入れた。
留学生リース・ベイカーが友好国ヴァレー皇国の第二皇子であると知っており、唯一仲が良かった人物がセラフィーナだけである事も把握していた。
・デラニー子爵家
カッシング伯爵夫人、イライザの実家。
前子爵夫妻が『カッシング伯爵家長女毒殺』に関与しており、現子爵夫妻は『毒殺関与と毒の所持と管理に口封じの為に使用人の殺害と隠蔽』をしていた為逮捕される。また、五親等に渡る多くの人数が関与していた事も発覚した。
処罰は、爵位剝奪、領地没収、当主は公開処刑、夫人は絞首刑となり、男は鉱山送りとなり、女は修道院に送られた。処罰を受けた彼らの未成年子供は全員養護院行きとなったが、デビュタントを迎えた年の、令息は辺境の防衛軍に、令嬢は修道院に送られた。
三女はカッシング伯爵家次女と同じ日にデビュタント予定だったが、公爵夫妻から贈られた刺繍が気に入らず取り除いた。これが決定打となり派閥から追放を受けた。
この三女は家に下された処罰に不服を申し立て修道院行きを拒み、自由を求めて平民となる選んだ。しかし、僅か三ヶ月で日々の糧に困って娼館で働く事になり『修道院に行けばよかった』と後悔するのは六年後にとある男爵家の寡婦として買われた時の事だ。
・リース・ベイカー→レイス・ヴァレー
大国ヴァレー皇国からの留学生。影が薄く、名前は知っているけど顔が思い出せない事で有名。
その正体はヴァレー皇国の第二皇子。
腹違いで同い年の兄よりも優秀だが、王太子業務は面倒なのでやりたくないと、立太子する気はない。しかし、彼の周りに集まる人間は、レイス曰く老害らしいが『国の事を真面目に考える人間』ばかりなので、父は頭を抱えている。
また、命を狙われる事も多い為、見聞を広める留学と称して国外に逃亡する。
セラフィーナに興味を持ったのは、装着中は存在感を薄くする眼鏡型の魔法具を掛けていたにも拘らず必ず自分を認識するから。また、令嬢らしからぬ言動や分け隔てのない態度を取るにも拘らず、誤魔化し被る猫が分厚過ぎて目を引いた。
一時帰国中の父との会話で『恋愛』扱いされて更に興味を持ち、公爵家の養女となった事で求婚を決意。父のアドバイス通りに外堀埋めて行った。