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2025年

2025


基本情報

社長 佐藤幸仁

強化 大池長佳SD

監督 港滋光

主将 林永址

スローガン 爆



加入


首脳陣


GK


DF

17 塚本(つかもと)隆一(りゅういち) 26歳 浦和

41 大工原(だいくはら)香生(かい) 17歳 尾道ユース


MF

13 根田(ねだ)夏夢威(かむい) 30歳 山形

15 保坂(ほさか)俊憲(としのり) 28歳 京都

24 御野(みの)(てる) 32歳 モレア

34 朝野(あさの)(さとし) 31歳 サクラメント

42 山口(やまぐち)晴希(はるき) 17歳 尾道ユース


FW

26 フセイン(Hussein)ワリド(Walid) 20歳 クランタン

33 遠田(えんだ)一矢(いっし) 21歳 松本

43 渡辺(わたなべ)(らい) 17歳 尾道ユース




退団


首脳陣


GK

友田武尊 22歳 今治へ期限付き移籍

西原究 20歳 引退しクラブ職員就任しつつ大学進学


DF

北畑大志 25歳 横浜C

浜野亮 26歳 清水


MF

山崎臨 27歳 仙台へ昨年途中退団

長屋宇宙 24歳 札幌へ昨年途中退団

佐和田愛琉 25歳 G大阪へ昨年途中退団

若江崇城 30歳 鹿島

胡本大蔵 20歳 アンヴェルスへ期限付き移籍

西東良福 30歳 山口


FW

八十島響祐 32歳 横浜M

伊藤理彦 22歳 名古屋へ復帰後岡山へ期限付き移籍




役職変更




背番号変更

24→4 林孟徳

36→8 秦聖十郎

40→25 漆部絢礼

41→28 芦澤颯也




 開幕前の悪評から一転、攻守に引き締まったサッカーを展開して堂々たる一桁順位でフィニッシュと相成った昨年の尾道。当然の続投を果たしプロ化以降だと水沢監督を超える最長の6シーズン目を迎える港監督だが、激しく変動し続ける世界のサッカーの流れに順応して自己変革を続けられる柔軟性は見事なものがある。


 そして選手だが、これもまた当然の流れとして残留する選手もいれば移籍する選手もいて、一定の入れ替わりがなされた。


 まずGKは昨年途中に期限付き移籍して即座にポジションを掴んだ鷹嘴が残留を表明。古巣川崎復帰や海外移籍も取り沙汰されていただけに意外と思われる向きも強かったが、ともあれ朗報だ。同じく移籍報道があった杷木も残留し木野下とともにポジションを争う。一方で友田は下部リーグへ武者修行、西原は引退して指導者への道を歩む。


 昨年開幕時からまったく別のスタメンへと入れ替わったDFは、去年後半を彩った大川林永址林孟徳の三人が今年もベースとなるだろう。それを支えるのがベテラン木村、安定感のある田下、スピーディーな加藤といった面々。そして新加入の塚本もポテンシャルの高さは間違いない。強力なレギュラー陣に個性豊かな控えが絡み、かなりレベルの高い布陣となっている。


 昨年途中に佐和田、オフに若江が抜けたボランチは、経験豊富な河口と昨年途中にコンバートした運動量豊富な岩垣、そして新加入ながら気の利いたプレーぶりで評価上昇中の保坂らで争う。サイドハーフは右にフランシスコ、左にイスマイルが基本形だが負傷中のフランシスコは開幕に間に合わない見込み。移籍の根田や大学を卒業した秦がどこまで食い込めるか。


 昨年はベテランが躍動したFW陣だが、渋い輝きを見せた八十島は退団となった。今年39歳になるガウシーニョはどこまでコンディションを保てるか不安で、今のところ順調に回復している野口もここ2年は戦力になっておらず信用しきるのは危険。


 どこにでも顔を出す圧倒的運動量で猛アピールした川土、タフさと巧みな駆け引きで早速レギュラー定着したイェリチッチは今年も引き続き実力発揮してくれなければ困る。三部リーグから一気に昇進した遠田やマレーシア第二陣のフセイン、高卒一年目の芦澤や漆部といった若手をいきなり戦力換算するのは酷な話だろう。ベルギー二部リーグへ期限付き移籍した胡本の離脱が痛い。


 全体的に見ると去年のサッカーを継続する力ある選手は一応揃っている。特に守備陣に関しては優秀な選手が多くて安心出来そうだ。しかし前線と中盤の選手層はかなり不安がある。特にFWは新たな輝きを見せる選手が出てこないと苦戦の要因になりかねない。


 とは言え素質は十分な選手が揃っているので、それをどう使いこなすか。港監督の手腕であれば大丈夫だと信じたいが、あまりに属人的なバランスはいささか不安。観客動員は確実に増加しているのにクラブは大きくならないままだ。



 余裕があるとは間違っても言えない。昨年終盤から離脱中のフランシスコに加えて3月にはベテランストライカーのガウシーニョが故障し、豊富な運動量でフィールドを支配していた川土に至っては今シーズン絶望の負傷となってしまった。怪我から復活の途上にある野口もまだフル出場は厳しい。


 しかしそれにも関わらず着実に勝ち点を積み重ねられているのだから選手も監督以下スタッフもよくやっている。強豪クラブが監督人事を間違えて降格圏内に沈むなどカオスが続く序盤戦とはいえ五月終了時点で5位は見事な成果だ。そんな時期の基本的スタメンは以下の通り。


 健闘を見せる最大要因が盤石な守備にあるとは誰もが認めるところだ。統率力抜群な大川を中心に林孟徳の強靭なフィジカル、林永址の絶対的な安定感あるディフェンスで数多くのピンチの芽を摘み取り、しかも最後には鷹嘴の巨漢を驚異的な瞬発力で起動させる豪快なセービングが控えている。このレギュラー陣はリーグ最強と呼んでも差し支えないほどで、失点数リーグ最少という事実がその実力を物語る。


 ボランチはフォワードからコンバートの岩垣がタフに頑張り、移籍1年目の保坂も早速戦力になっている。右サイドの秦はシーズン持ち前のスピーディーなプレーで開幕から6試合で5得点と抜群の働きを見せた。左はテクニカルなイスマイルがメインだが、本職はディフェンダーの加藤もこのポジションで出番を増やしつつある。


 前線は前述の通り怪我人が多くてやや定まりきっていない。盤石なのはイェリチッチぐらいで、左は根田が筆頭だがもう一歩パワーがほしいところ。当初はやや見切り発車気味だった野口の調子が徐々に上向いているのはありがたい。控えの桂城河口はボランチから前線までこなしベテランの味を存分に発揮。やはりまだ欠かせない男達だ。遠田芦澤ら若手の伸びによってはより上も狙えるだろう。


GK 44 鷹嘴覇漢

DF  4 林孟徳

DF  2 大川飛翔

DF  3 林永址

MF  8 秦聖十郎

MF 18 岩垣汰熊

MF 15 保坂俊憲

MF 10 イスマイル

FW 20 イェリチッチ

FW 13 根田夏夢威

FW  9 野口拓斗



 もはや今時どこの強豪クラブであれ、シーズン序盤に活躍した選手が移籍したいと願えばそれを引き止めるのは極めて困難な時勢である。国内で秀でた選手は国内のより強く金を出せるところへ移るし、そうして集めた人材も半自動的に海外へと吸われていく。いわんや尾道をや。という事で6月には林孟徳、7月には鷹嘴と若くして守備の要であった二人が相次いで海外へと勇躍していった。またフセインは半年で退団し帰国した。


 ここまでは誰もが予想していた話であった。ああ、またも引き抜かれて戦力が整いませんでしたという泣き言かと。しかし今年はそれだけで終わらなかった。なんと御野輝が尾道復帰を果たしたのだ。言わずと知れたユースからのトップチーム昇進一期生でありクラブの昇格に貢献した不世出のドリブラー。2016年にフランスへ移籍して、以降ずっと海外で活躍を続けた伝説の男が帰ってきたのだから、その驚きは大きかった。


「トップのパフォーマンスを残せるうちに故郷へ戻り、自分が得たものを還元しなければならないと最初から決めていました。この世界のどこにいても尾道の名前を忘れた瞬間はありませんでした」


 入団会見でためらいなく発せられたこの言葉は多くのファンの心を揺さぶった。また保坂が離脱したボランチ候補として万能型ベテランの朝野智も獲得。経験豊富な新戦力を加えた尾道は実力者離脱の影響を感じさせる事なく順調に成績を伸ばしていった。


 そのような時期の基本的なスタメンは以下の通り。鷹嘴の後釜となる守護神は杷木が務めたが、林のポジションはなかなか定まらなかった。当初は塚本が期待されたが負傷し、無難に安定した田下と時々軽いプレーを見せるも攻撃センスが高い加藤が併用されている。ボランチは目論見通り朝野がポジション確保。


 そして最前線はともにユース出身の御野と野口のラインがいきなり抜群のコンビネーションを発揮し、得点源として光り輝いた。ここに絡むイェリチッチの巧みさもまた珠玉。また遠田はプレーに力強さが増しつつあり、スーパーサブとして味を見せる桂城も健在。他のポジションもこれぐらい層が厚くなれば優勝争いにも絡めるようになるだろう。


GK 12 杷木現児

DF 23 加藤万多

DF  2 大川飛翔

DF  3 林永址

MF  8 秦聖十郎

MF 18 岩垣汰熊

MF 34 朝野智

MF 10 イスマイル

FW 20 イェリチッチ

FW 24 御野輝

FW  9 野口拓斗



 光あれば影もある。凄まじい勢いを見せて優勝争いに殴り込みをかけるかと思いきや最終的には連敗して爆散する、ある意味では見どころの詰まった秋となった。大雑把にまとめると最終的には守備陣の不安定化が致命的だったと言えそうだ。


 実際攻撃陣の動きは抜群だった。ユースの先輩後輩でもある御野と野口のコンビネーションは抜群で、お互いがお互いの良さを引き出し合う最高の関係としてゴールを量産した。本当に心の繋がる相手であれば10年のブランクすらも障害にならないものだ。イェリチッチが負傷で離脱した際も遠田や芦澤が存在感を発揮。特に芦澤はルーキーらしからぬ物怖じしないプレーぶりと勝負強さで一気に序列を上げた。


 中盤では前目のポジションも難なくこなす朝野の存在がありがたい。右サイドは秦の突破が対応されるようになったのと守備の強度からフランシスコの出番が増えた。左サイドでも守備を重視する場合は加藤が起用されるケースもあった。


 このようにオフェンスをある程度犠牲にしてもサイド守備を固める必要があったのはディフェンス陣が不安定だった裏返しでもある。以下のスタメン、やはり優勝を目指す陣容としては足りなかったのか。それでも9月の連勝時は抜群の攻撃陣だけでなく守備も一定以上の活躍を見せていた。大川の離脱でギリギリの均衡が崩れた感じはある。塚本も当初は頑張ってはいたのだが、一度崩れるととめどないもので大川復帰後もなかなか改善しなかったのは結局個人の責任ではなくチーム全体の力不足だった。


 無論鷹嘴や林孟徳の移籍退団が痛かったのは事実だが、今の時代特に海外への移籍を止められるクラブは日本のどこにもないだろう。そういう意味ではある意味平等な中で、やはりもっとフロント力を高めなければならない。


 そして最終節直前にリリースされた港監督退団の知らせ。プロ化以降最長となる6年間指揮を執り続けたその功績は永遠に刻まれる事となるだろう。後任は黄山コーチが昇進する。


GK 12 杷木現児

DF 16 田下勝

DF  2 大川飛翔

DF  3 林永址

MF 22 フランシスコ・ペレ

MF 18 岩垣汰熊

MF 34 朝野智

MF 10 イスマイル

FW 33 遠田一矢

FW 24 御野輝

FW  9 野口拓斗



 黄山新体制は早速精力的に動いた。コンセプトは「攻防一体のフレキシブルなサッカー」で、フォーメーションも港前監督のスリーバックではなくフォーバックが基本となるようだ。中盤は全員がボランチでありゲームメーカーとなる事を要求している。そして最前線はこれまでの体制と同じくスリートップを引き続き採用するが、全体的な運動量はますます増加すると宣言している。


 とにかく今までとは全く異なるサッカーになるのは間違いなく、そのために選手の入れ替えがあるのも仕方のない事であろう。松井木村ガウシーニョといったベテランの退団はその第一歩だ。いずれも現役続行を希望しているが、ガウシーニョはブラジルに帰国する予定と言う。またイスマイルがトルコのクラブへ移籍する。


 一方で補強としては、現在までに入っている情報によると長身でありながら足元の技術にも長けた万能タイプのフォワードであるアンデルソン・ペナ、ボール運びに積極的に参加するキーパーの小竹、スタミナ抜群で攻守に幅広く絡む右サイドバックの余目らを獲得する模様。また大型ボランチの高田も大学から加わる。


 などと言っていたら大川と杷木が移籍のため退団すると発表された。特に大川はユース出身から着実に力をつけてレギュラーの地位まで上り詰めた選手だけに残念だが、人はこうして入れ替わり、しかしジェミルダート尾道はこれからも続いていく。



一言寸評


港監督……最後まで変幻自在に戦い抜き6年間の任期を終えた


GK

松井……ベンチ入りなく退団もまだ現役を続ける意欲十分

杷木……鷹嘴退団後はレギュラーとして奮闘

木野下……試合出場はなくともチームをもり立てた

鷹嘴……ここまで華やかに活躍すると引き抜きは免れない


DF

大川……高い判断力と正確なプレーで欠かせない戦力に

林永址……安定して高いパフォーマンスを披露するさすがの実力

林孟徳……フィジカルは世界でも十分に通用するだろう

木村……大川の台頭に押されて試合出場ほとんどなし

田下……スピード不足を突かれた場面はあったが粘り強く戦った

塚本……序盤はミス目立つもシーズン終盤にアピール成功

加藤……攻守に実力向上しレギュラー獲り間近か

大工原……まだ心身ともに未完成で将来の成長に期待


MF

川土……怪我で長期間離脱も終盤に無事復帰

桂城……徐々に出番減少も精神的存在感は高い

秦……スピード感ある突破で前半戦の躍進を支えた

イスマイル……盤石の戦力としてセットプレーでも活躍

根田……小気味よさは出すも得点力が低く脅威になりきれず

保坂……持ち前の確実性でボランチの定位置確保も負傷は残念

岩垣……ボランチの一角としてタフに走りまくった

河口……リザーブとして安泰も戦力としては影が薄くなったか

フランシスコ……怪我が相次ぎ本来の実力を発揮しきれず

御野……まさかの復帰から即チームの主力に君臨

漆部……カップ戦に出場し貴重な経験を積んだ

米谷……シーズン途中に育成型期限付き移籍

朝野……味のあるプレーで怪我人の穴を卒なく埋める

山口……来年以降の成長に期待したい


FW

野口……スピードは落ちたがゴール前での迫力はさすが

ガウシーニョ……怪我が増えて出番を確保できなくなった

イェリチッチ……前年よりややカードが増えたが内容は充実

フセイン……出番のなさに不満を抱き半年程度で退団

芦澤……決定力の高さを見せて一気に名を高めた

遠田……ガッツあふれるプレーぶりで着実に出番を増やす

渡辺……高校卒業する来シーズンからが本番

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