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ヤドカリ姫は異世界の扉をひっそりと開ける  作者: モパ
【第2章】モンスター氾濫と紛争
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【サイドストーリー】覚悟と新兵器 / 観察の継続

「大量死が原因で霊道がパンクし、そのせいで瘴気の濃度が上がる事が原因で、

【◯◯の瘴気の呪い風邪草】が呪い風邪を蔓延させる。


この仮説は正しそうだな。



そんでもって、その呪い風邪は重篤ではない限り【◯○偽装魔虫花】を材料にした特効薬(ポーション)で完治させる事が出来る。


そんな可能性が出てきたな。」



『そうですね。


チャア帝国で【アリ偽装魔虫花】を材料にした重症患者を除く【森の瘴気の呪い風邪草】への特効薬(ポーション)が開発された時は驚きましたけど……


それを、こんな形で発展させてくれるとは、思ってもみませんでしたよ。』


オイラが所属する【拝金騎士団】の長のリクルルさんの言葉に、

ギルドの頂点に立つリンゴトマドさんが頷いている。



「これは吉報なのか凶報なのか微妙なところだな。」


『吉報でしょうね。


瘴気の濃度が上がる事が原因で起こる、もう一つの災害。モンスター氾濫に関しましても、オピオタウロスの荷車を中心とした対策チームの練度が上がった事もあって、キトナガエ帝国の西部の被害は、想定していた1/3程度の被害で終わりました。


この結果ならば……

我々が裏で協力をしながら戦争や紛争を引き起こし、大罪人や裏切り者達の勢力を削いでも、この世界の人々の営みが崩壊する事はなさそうですね。


勿論、一定数の何の罪も無い人々が割を喰う事になる事には変わりはありませんが……


それは致し方ない事でしょう。』


リクルルさんの話を聞いたリンゴトマドさんが淡々とした口調で話される。



「そうだな。


だが……お前さんと同じ仮定や結論に大罪人や裏切り者達も辿り着いた場合……


最早、誰もコントロールが出来ないデストピアと化すぞ。


そして、それが、この世界の文明の発展を生むだけで済むのか、終わりへのカウントダウンになるのかは分からねぇ。


下手をすれば、違法に、この世界に召喚され続けている異世界人の世界(ムシュ イム アン キ)のように、地球の自我(ガイア)を滅ぼす力をつけた世界になるかもしれん。


しかも、この世界は、この世界に召喚され続けている異世界人の世界(ムシュ イム アン キ)のように、いざっ。て時に管理者などの介入も出来ねぇし、

現状、管理者などの代わりを俺達やお前さん方が行える程の力もねぇ。


そこら辺は分かった上で言っているのか?」


リクルルさんが真剣な顔でリンゴトマドさんに問いかけられる。



◇◇◇



『えぇ。勿論です。


大罪人も裏切り者達も、この世界を滅ぼしたい。とは考えて無い筈です。


ですから……頭の悪い裏切り者達は、どうかは分かりませんが、大罪人達は、貴方の仰有られた可能性にも気がつくでしょう。


それに……ある程度では有りますが、どんな物が発明されたかは我々、ギルドは把握しております。


その発明が……あまりにも危険な物であれば、発明に関わった者達には申し訳ないですが、

ギルドが管理する秘匿技術。として買い取らせて貰えない場合、闇に葬らさせて頂く覚悟も出来ておりますよ。』


リンゴトマドさんが淡々とした口調でリクルルさんの質問に答えられる。



この人の発言に嘘は無い。


彼は、プスアーとアマトティを見殺しにした時と同様、

感情を排除し、正邪を気にせず、効率と確率だけを考え、この世界を守り続ける事だけを考えて行動する。という選択続けるつもりのようだ。



◇◇◇



「そうか。


お前さんが、そこまでの覚悟を決めてるのならば遠慮しねぇぞ。


この世界に、魔法が使えない世界。ムシュ イム アン キの火薬を使った銃火器や、塹壕線の概念を広めるぞ。


今までは、身体能力こそ高いが、マナの量が少なく、ジョブ補正を受けられない獣人族が、下手な魔術師や狩人。斥候などよりも強力な遠距離攻撃を使用する事が可能となるし、

町や村等の人内地を落とす為に必要な犠牲が加速度的に上がる。


それでも……良いのだな。」


『えぇ。お願いします。


獣人やエルフ。ドワーフといった亜人や、亜人の遺伝子が混ざるミックスの多くは、人族至上主義者達を取り込んでいる大罪人や裏切り者達を嫌っております。


更に……大罪人や裏切り者達が定期的に行う、異世界人の違法な召喚による戦力の増強というアドバンテージを消す事に繋がります。


しかも、大罪人や裏切り者達は、自分達の力の拠り所である人族至上主義者達の裏切りを恐れて、戦力が大幅にアップする獣人達の勢力を取り込む事に躊躇するでしょう。



大戦が発端となり引き起こされると予想されるモンスター氾濫や呪い風邪への対策が万全とはいえないですが、被害を許容範囲に収められる目処が立ったのです。



ですから、一刻も早く、一石何鳥にもなる素晴らしい策を実行に移すべきだと思います。』


リクルルさんの質問に、リンゴトマドさんが興奮しながら答えられる。



◇◇◇



「そう言えば……

ヤドカリ商会の連中は、マズトモエ連邦での仕事のキャンセルとリザイア湿原で呪い草風邪の治療を行う件について、どんな反応を示した?」


『既に耳に入っているかもですが、その……

ネギハタ高原支店が管轄するギルドの出張所の職員が下手を打ったせいで、若干、揉めはしましたが、


依頼の変更については快く了承を頂き、

リザイア湿原での仕事を円滑に進める為の様々な確認を取るように職員に指示を出したりまでして頂けたようです。



しかも、それだけではありません。


職員の不手際についても、他の職員経由で、彼女達にとって関係者となるネギハタ高原国の開発局などへの報連相もキッチリと行いながら、

彼女達とと我々(ギルド)だけでなく、彼女達の関係者と我々(ギルド)の関係が悪くならないよう、気を配りながら対応して頂いたようにも見受けられました。



多分……チートな能力を活用して、結果を出すだけでは信頼や信用は得られない。というか続かない。という事を既に知っておられる。


そのような気がしました。



違法に、この世界に召喚され続けている異世界人は肉体年齢が若返るようですので、彼女達の実年齢は分かりませんが、

それなりに社会人としての経験がある年配の者が居る。と考えるべきでしょうね。



もし、ムンナがアマトティ様の記憶を引き継がれてなかった場合……

我々の仲間に引き込むのも有りだとすら思いましたよ。』


リクルルさんの問いかけにリンゴトマドさんが明るい声で答える。



「そうだな。


だが……もし、ムンナ様がアマトティ様の記憶を引き継いでいた場合はどうだろう……



ニンムシュがサブアウが管理していた、アマトティ様とプスアー様の欠片を封印した勾玉を盗み出した事に気がついている。

だから、アマトティ様とプスアー様の欠片を封印した勾玉を所持していないサブアウの領地から速やかに離れたい。と思っていた。


そんな時にマズトモエ連邦での仕事のキャンセルとリザイア湿原で呪い草風邪の治療を行って欲しい。という依頼が来た。


この依頼を受けた彼女達は、これは渡りに船だと思い、

マズトモエ連邦での仕事のキャンセルとリザイア湿原で呪い草風邪の治療を行う件について了承した。


こう考える事も出来るが……



ムンナを含め、彼女達は、この世界で一般人に紛れて穏やかな生活をしたい。


その為、面倒な事に巻き込まれたくない。と思っていた矢先に、

ニンムシュがサブアウが管理していた、アマトティ様とプスアー様の欠片を封印した勾玉を盗み出した場所の近くをウロつかなかくてもすむような申し出がギルドから来た。


この依頼を受けた彼女達は、これは渡りに船だと思い、

マズトモエ連邦での仕事のキャンセルとリザイア湿原で呪い草風邪の治療を行う件について了承した。


こう考える事も出来るとは思えないかい?」


『そこは深く考えなくても良いんじゃないでしょうか。


ムンナは【世界を繋ぐ者】と【虚体化】という異能を持つ超越点のアサグの能力を引き継いでます。


そんでもって、ニンムシュが所持している、アマトティ様とプスアー様の欠片を封印した勾玉を奉納している祠へはワームホールを繋ぐ事は出来ます。



だから、彼女達がニンムシュがサブアウが管理していた、アマトティ様とプスアー様の欠片を封印した勾玉を盗み出した事に気がついていて、

アマトティ様とプスアー様の欠片を封印した勾玉を集め、この世界を開いた世界にしたい。と考えているのであれば……


そのうち、ニンムシュが所持している、アマトティ様とプスアー様の欠片を封印した勾玉を盗みに行かれると思います。



ですから、彼女達の真意を知るには、彼女達の心の中を考察するのではなく、注意深く見守るのが得策かと思いますよ。』


「確かに。お前さんの言う通りだな。

もう暫く、彼女達を観察を続けよう。」


リンゴトマドさんの言葉にリクルルさんは頷た。

評価や感想やレビューやいいねを頂けたら有り難いです。

頂いた感想には、出来る限り答えていきたいと考えております。

宜しくお願いします。

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