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第809話 王家へ紹介。5(第3皇子一家の子供の名と侍女精霊に加護を。)

しばらくしてウィリアム達第3皇子一家が会議室に戻って来た。

エリカも一緒です。


「さて・・・決まったか?」

ウィリアム達が着席したのを確認してアズパール王が聞いて来る。

「はい、決めました。」

「そうか。

 では・・・発表してくれ。」

「まずアルマの子がエドワード。

 エドワード・ウィリアム・アズパール。

 そしてレイラの子がヒナ。

 ヒナ・ウィリアム・アズパールです。」

ウィリアムの宣言を聞いてコノハとアルとパナとマリがレイラのお腹を見る。

「そうか・・・エドワードとヒナか。

 よし、良いぞ。その名でいこう。」

「「「はい!」」」

ウィリアムとアルマとレイラが返事をする。


「では、私と契約をお願いします。」

パイディアーがレイラに近寄る。

「はい。」

レイラが立ち上がるとパイディアーがレイラのお腹に手を沿わす。

「我が名はパイディアー。契約者であるヒナ・ウィリアム・アズパールよ。

 汝の求めに応じ、馳せ参じました。

 末永くお使いください。」

すると眩い光が室内を覆うのだった。

・・

コノハはアルマにも祝福をし、ほぼ確実な着床をさせていた。

「さてと、後はなんだ?」

アズパール王が室内を見る。

「あ~・・・アルちゃん、パナちゃん、マリ、どうする?

 パラスちゃんもいるし、今の私達になら出来ると思うんだけど。」

コノハが何か言いたげに神達を見る。

「ん~・・・一応カリテスに知識を与えておきますかね?」

「そうですね。

 どういう経緯になるにせよ。いずれは1人で家に居る事になりますし、今のうちに対精霊戦が出来るようにしますか?」

アルとマリが考えながら言ってくる。

「そうなのよね・・・最低でも守り切る能力は欲しいかな。

 剣技ではなくて肉弾戦にする?その方が承認させやすいでしょうね。」

コノハが頷く。

「なら某の知識から護身術を入れましょう。」

「じゃあ私は人間が使う簡易的なケアを。」

マリとパナが頷く。

「そうですね、その2つなら承認出来ますね。

 ではパンニューキス、カリス、アウクソー、パイディアー、前へ出なさい。

 パラスは中間に。」

アルが促すと侍女精霊の4名が中央に出て並び、膝立をする。

そしてパラスが双方の中間地点の横に立つ。

「ゾロアスター教、スプンタ・アールマティ。」

「日本神話、木花咲耶姫。」

「ギリシャ神話、パナケイア。」

「仏教、天部 摩利支天。

 我ら4神よりギリシャ神話 カリテス4神に契約者を警護をする為の加護を与える。」

アル、コノハ、パナがそれぞれ立ち上がりながら宣誓する。最後にマリが堂々と宣言すると少し強めの風が室内で吹き始める。

「ゾロアスター教、承認を確認。

 日本神話、承認を確認。

 ギリシャ神話、承認を確認。

 仏教、承認を確認。

 確認者。ギリシャ神話、パラス。

 4教義より承認を得ました。

 精霊契約終了までカリテス4神に対し神々の加護を付け加え、執行する権限を与えます。」

パラスが目を細めながら言ってくる。

「「「「4神の多大なるご支援感謝します。」」」」

カリテス達が頭を垂れると先ほどと同様に眩い光が室内を覆うのだった。

・・

「・・・で、何をしたのだ?」

アズパール王がコノハ達に聞いて来る。

「精霊間での知識のやり取りです。

 カリテス達でも暴漢者が襲ってきた際に契約者を守れるようにし、簡易的な回復が出来るようにしました。」

「それはありがたい。

 この通り感謝いたします。」

アズパール王が頭を下げる。

「ただし、これは今の契約者との契約中に限った限定的な処置です。」

「今回はあくまで殺傷能力が低い取り押さえ用の武術と簡易的なケアのみの加護でしたから3教義以上と4名以上の精霊の了承が必要でした。

 加護を与える内容が複雑になったり高威力であれば条件がもっと必要になります。

 たぶん、他の精霊達でもそうそう出来ないと思います。」

アルとパナが説明する。

「とりあえず、カリテス達もこれで侍女の役目が出来るでしょう。」

コノハがホッとする。

「はい。神々のご支援感謝します。」

アンの席の後ろに戻ったアウクソーが答える。

「ええ、しっかりしてね。

 あと母子のケアの仕方とかはパナと一緒にこれに書いてタケオ経由でそっちに回すから見てね。」

コノハが保健のノートを上げて言う。

「「はい、わかりました。」」

レイラの席の後ろに戻ったパイディアーとジェシーの席の後ろに戻ったパンニューキスが答えるのだった。


「はぁ・・・つくづくタケオ、ありがとう。」

「精霊達がした事ですけどね。」

アズパール王が若干疲れながら武雄に礼をし、武雄は半ば呆れながら答えていた。

「うむ。だが基点がタケオだ。

 そこは確かだろう?」

「前にジェシーさんにも同じ様な事を言われましたね。」

「ふむ、そうか。

 ゴドウィンは良き妻を娶ったな。

 で、タケオはこの後どうするのだ?」

「そうですね・・・

 第二研究所の試験小隊の面々と会議が出来る日時を聞いてこようと思います。

 陛下、ウィリプ連合国へのお使いの命令はいつ出ますか?」

「そうだなぁ・・・貴族会議も通し終わっているし、使節団任命書の書面の用意は終わっている。

 明日の朝一で我の書斎にマイヤーと来てくれ。その後は一日中、我ら王家は貴族会議に臨むだろう。

 クリフが言っていた精霊付与に関する法は通しておく。」

「畏まりました。」

武雄が頷く。

「とりあえず、皆解散だな。

 今日は朝から驚きの連続だ。各々休んでくれ。」

アズパール王がそう言うと皆が頷くのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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