第730話 領地持ち達のお茶会。3(寄宿舎の出会いとは?と皇子妃のコッソリ話。)
「エルヴィス殿、来年4月から寄宿舎なのですよね?」
アルダーソンがスミスに聞いてくる。
「はい。そうですが、どうかされましたか?」
「いえ、私の息子も4月から寄宿舎でして、エルヴィス殿と同級生となるのです。
貴族の教育も何もしていない愚息ではありますが、何卒、ご指導をお願いいたします。」
アルダーソンが頭を下げる。
「確かアルダーソン殿は武官でしたよね。
息子さんは魔法師専門学院に行こうとしていたのですか?」
武雄が聞いてくる。
「はい、簡単な準備はさせていました。
まさか父親が貴族になるとは思っても居なかったようでして・・・困惑していますね。」
アルダーソンが複雑な顔をさせる。
「バビントン殿はお子さんは?」
武雄が聞いてくる。
「私の方は長女が12歳で息子が10歳です。
早くても来年ですけど・・・テンプル伯爵殿。娘は寄宿舎に入れるべきなのでしょうか?」
「さて・・・一応地方貴族の娘は任意なのですけどね。
あまり入れたという事は聞かないですね。その辺は各々の家族内で決めるしかないですね。
あ、ちなみにうちの長男も10歳ですのでバビントン男爵の息子さんとは同期ですね。
同期には第2皇子ニール殿下の次女クリナ殿下がいらっしゃいます。」
「十分に配慮させます。」
バビントンが深く頷くのだった。
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地方貴族の控室の横の控室。
「アリス、さっきその話はなかったわよ?」
セリーナがアリスに聞いてくる。
「はい。タケオ様達も言っていましたが人事局から謝罪は貰っているので問題になっていませんから終わった事かと。」
「・・・人事局側から謝罪したの?」
リネットが聞いてくる。
「はい。すぐに人事局長と総監局長、オルコット宰相とクラーク議長がやって来て皆さんに謝っていましたね。」
「・・・まぁタケオさんが怒ったとなればその面子が駆けつけるわよね。」
「どんだけタケオさんが怖いのよ。」
セリーナとローナがため息をつく。
「おかげさまで私の婚約者は凄いらしいです♪」
アリスが嬉しそうに言う。
「で、戻って来たら暇をしている貴族達とさっさと挨拶をして、スミスを諭して・・・
ほんとアンの時もお世話になったけど人格者ね。」
ローナが呆れる。
「何でしょうか。
言っている概要はさっきの王都の壁のお三方と変わらないのにタケオさんが言うと違う風に聞こえますね。」
クラリッサが言ってくる。
「それは違って当然よ。
前者は牽制を込めて、後者は成長をさせる為。
自ずと口調や意味合いが変わって当然ね。」
アルマが言ってくる。
「まぁ、あとは私達からの信頼の違いかなぁ?
タケオさんはその辺もちゃんとしていると思っているし。」
レイラも答える。
「ですね。
そういえばアリス殿、タケオさんとの挙式はいつになったのですか?」
エリカが聞いてくる。
「えーっと・・・たぶん3月で調整中です。
スミスの移動前で街中の催し事と一緒にする予定です。」
「3月に何をするの?
国としての行事はなかったわよね?」
ローナが聞いてくる。
「各町から特産品・・・食べ物を持ち寄って食する会ですね。
タケオ様も店を出して街の皆に販売する予定です。
数百人分作る予定なんですよ。」
アリスが説明する。
「おー良いわね♪
帰ったら美味しい物がたくさんありそうね♪」
レイラが喜ぶ傍らエイミーが一瞬アリスを見て何やら考えるがまた覗きに戻る。
「今度は私も行くんだから!」
アルマが行く気になる。
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「隣同士にしたのですか?」
武雄はバビントンとアルダーソンに以前、街中か城門外かで言い合っていた屋敷位置を確認したのだが、隣同士だとは思わず聞き返していた。
「はい。
結局の所、これが一番問題がなかったのです。」
「そうですか。
私とエルヴィス家の関係にほぼ同じですね。」
バビントンの説明に武雄が頷く。
「そうなのですか?」
「はい。私はエルヴィス邸に住まわせて貰っています。
まぁスミス坊ちゃんが寄宿舎を卒業するまではエルヴィス邸で過ごさせて貰って新居の資金を溜めようかと思っていますね。」
「卒業までですか?」
「はい。
もしかしたら卒業して帰郷する際に正室か側室は帯同するかもしれませんし。」
「な!タケオ様!?」
スミスが声を大きく出して驚き周りの皆の注目を浴びる。
「はいはい。スミス坊ちゃん、お静かに。
皆さま、すみません。」
武雄が周りに頭を下げる。
「うぅ・・・何をいきなり言うのですか?」
スミスが俯きながら言ってくる。
「え~・・・だって~・・・3年間ここに暮らすのでしょう?
気の合った女性が居てもおかしくないですし、貴族相手なら正室、騎士団とか商店の娘さんなら側室が順当なのかなぁとは思うのですけど。
テンプル伯爵、どうでしょうか。」
「まぁ普通はそうですね。あまり正室や側室とか出身は気にしなくても構わないかと。
流石に行きずりは困りますが・・・身元がちゃんとしていれば後は家族が了承すれば良いだけですから。
スミスと気が合う事が重要ですね。
タケオさんはどういった娘さんが良いと思いますか?」
「私ですか?そうですね~・・・」
武雄は軽く悩みながらふと壁の絵画を見上げるのだった。
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地方貴族の控室の横の控室。
「!?」
エイミーが覗き穴から体を思いっきり離す。
「ん?どうしたの?エイミー?」
リネットが聞いてくる。
「・・・い・・・いえ。」
エイミーはそう呟くが「今・・・タケオさんと目が合った気が」と動揺する。
「面白い話になって来たわね。
アリス、タケオさんはスミスの相手はどう思っているの?」
ローナがアリスに聞いてくる。
「スミスが気に入ればそれで良いとしか。
私もそう思っていますので後は本人達の気持ちの問題かと。」
アリスも少し気になるのか聞き耳を立てるのだった。
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