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第723話 王家の息女来訪。

アリスからの入室の許可が降りたのでエイミーが扉を開け入室する。

室内はアリスと武雄が机の前に立っていた。

「「エイミー殿下、お久しぶりでございます。」」

武雄とアリスが礼をして出迎える。

「タケオさん、アリス様、寝る前に申し訳ありません。

 今日中に私からの用を終わらせたかったので訪問させて貰いました。

 あと人目もありませんから、『さん』付けで構いません。」

「はい、わかりました。

 どうぞ、こちらにいらしてお座りください。」

「はい、ありがとうございます。」

アリスに促されエイミーは机に向けて歩き出そうとして、室内を見ようと目線を朝霧達がいない方に(・・・・・・・・・)一瞬向ける。

「そんなに警戒しなくてもスミス坊っちゃんは居ませんよ。」

武雄の言葉でエイミーがピタッと固まってしまう。

「い・・・いやいやいや!

 タケオさん!な・・・何を言ってらっしゃいますか?」

エイミーの動きがブリキのオモチャ並みに固くゆっくりと武雄に顔を向ける。

「あぁ、だから挙動不審なのですね。」

アリスも頷く。

「そういうわけでは・・・ありません。

 ええ!ありません!」

エイミーが強く頷く。

と扉がノックされ、アリスが許可を出すとヴィクターが入って来る。

「失礼いたします。

 お客様がお越しのようでしたのでお茶をお持ちいたしました。」

「ヴィクター、ジーナ、ありがとうございます。」

武雄が労う。

「主、ここに戻る途中でお客様にお会いしましてお連れしています。」

「「お客様?」」

武雄とアリスが聞き返すと。

「こんばんは♪」

「こ・・・こんばんは。お邪魔します。」

アンとクリナが入って来る。お菓子を持ったジーナも最後に入ってくる。

「アン殿下、いらっしゃいませ。

 クリナ殿下、お久しぶりでございます。」

「アン殿下、クリナ殿下、お久しぶりでございます。」

「クリナ、アン。・・・どうしたの?」

武雄とアリスは普通に応対し、エイミーは子供達だけで来たのに少し驚いていた。

「エイミーお姉様が先にいらっしゃたのですね。

 私とクリナお姉様は厨房にメイドと行ったらヴィクター達に会ったのでタケオさん達に会いに来ました。

 もちろんメイド達はお母様達に知らせに行って貰っています。」

アンが満面の笑顔で言ってくる。

「そう。」

エイミーは頷くが「事後だけど大丈夫かな?」と思うし「相手がタケオさん達なら問題にもされないか」とも思うのだった。

「さて、座りたいですけど席が3つしかないのですよね。

 ・・・クリナ殿下、アン殿下、私達の上に来ます?」

武雄がにこやかに言う。

「お姉様・・・良いのでしょうか?」

クリナがエイミーに聞く。

「すぐにお暇するし・・・誰の目もないし・・・良いんじゃないかなぁ?」

エイミーが苦笑しながら言う。

「じゃあ、アン殿下。」

「はい♪」

「クリナ殿下も。」

「は・・・はい!」

「私は失礼して。」

武雄とアリスとエイミーは座り、武雄の膝の上にはアンが、アリスの膝の上にはクリナが座る。

「おぉ~♪タケオさんの膝の上も座り心地が良いです!」

アンが楽しそうな声を上げる。

「アリス様!平気ですか!?」

クリナは緊張しながら畏まっている

「平気ですよ。

 ヴィクター、私とタケオ様はお茶は結構ですからお三方にお出ししてください。」

アリスがヴィクターに言う。

「畏まりました。」

ヴィクターとジーナがお茶の用意をするのだった。

・・

・

「さて、エイミー殿下、今日はどうしたのですか?」

武雄がエイミーに言ってくる。

「さん」付けはアンとクリナの手前控えている。

「・・・先のレシピの謝礼金をお持ちいたしました。

 キタミザト子爵、この度は我が第2皇子一家の要望に応えていただき心より感謝を申し上げます。」

とエイミーは席を立ち上がり、軽くスカートの両端を持ち、片足を斜め後ろの内側に引き、もう片方の足の膝を軽く曲げ、背筋は伸ばしたまま綺麗に一礼する。

「あの程度しか出来ませんでしたが。」

「十分すぎる数のレシピをありがとうございました。

 こちらが謝礼金です。」

エイミーが布袋を机に置く。

「では、頂きます。」

武雄は中身を確認せずに懐に終う。

「タケオさん、確認しないのですか?」

アンが聞いてくる。

「はい。確認する必要がありませんからしませんね。

 私がいくらで売ると言った訳ではありません。なのでこれは第2皇子一家の気持ちが入っています。

 それを相手の目の前で確認はしないものですね。」

「なるほど~。

 あ、後で確認はするんですよね?」

「はい、しますよ~。

 これはヴィクターやジーナが知らない簿外給与ですから私のお小遣いですね~。」

武雄が朗らかに言う。

「ご主人様。後々は冒険者組合に入っている物も管理する予定です。」

ジーナがジト目で言ってくる。

「え・・・そこは結構ですよ?

 ジーナ達は家の収支を」

武雄が「へそくりがバレる」と若干慌てる。

「フレデリック様からそちらもしっかりと管理するように言われています。」

ヴィクターが宣告してくる。

「・・・そこは自由にさせて欲しいんですけど。自分で管理できますって・・・

 アリスお嬢様もそう思いますよね?」

武雄はアリスに助けを求めるが。

「いえ、タケオ様は突拍子もない物を買うので支出の管理は必要ではないですか?」

アリスにも否定される。

武雄は固まりながら「タンス預金をしないといけないの?」と思う。

「タケオさんは大人なのにお小遣いが管理されるのですか?」

クリナの純粋な質問に武雄は更にガックリとするのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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