第707話 エルヴィス家の局長会議。(今後の展開・・・武雄がしたい事一覧。)
「「「・・・」」」
その場の局長全員が呆気に取られていた。
フレデリックから説明された事が衝撃過ぎたのだ。
フレデリックが説明したのは下記の通り
・魔王国に面する4貴族領での河川治水事業
・人工湖の造成と港の管理事業(周囲8km、深さ10m)
・人工湖での紅魚の養殖事業
・人工湖からの農業用水路の設置とその水源確保事業
・米の作付けとそれに伴う新種のソースと酒の試験事業
・卸し単価の高いキノコの栽培事業
・黒板と鉛筆のタケオが依頼した筆記具と玩具事業の今後の展開
・消しゴムや水溶性肥料のスライムの体液事業
・チョークの卵の殻の事業
・ウスターソース事業の今後の展開
・スライムを使っての関防衛力向上の件
皆が一様に黙りながら思案している。
「ふむ・・・改めて列記するとタケオの発想は馬鹿にならんのぉ。」
エルヴィス爺さんは途中から持ち込まれた黒板に書かれた項目を見てお茶をすすりながら感想を言う。
「ええ。タケオ様は発想が柔軟ですが・・・現実性が高いのが逆に判断が難しい結果になっていますね。
どれも魅力的なんです。」
フレデリックも呆れながら項目を見ている。
「は・・・伯爵様、フレデリック様。
一度この項目を各局に持ち帰ってよろしいでしょうか。」
財政局長が苦渋の顔をさせながら言ってくる。
「私も町としても何が出来るか・・・皆で話し合ってから会議に望みたいのですが。
如何でしょうか。」
西町局長も賛同してくる。
「伯爵様、フレデリック様。
その人工湖は私の管轄になるのでしょうか。」
東町局長が発言する。
「そう思っておるの。
じゃが・・・ハロルドと兵士長、いつぐらいに着手できそうかの?」
「ん~・・・今月は第15小隊が新人訓練に同行しますし、来月半ばまで研究所と倉庫の建設で魔法師小隊は無理ですね。」
「騎士団からも建設には人を出す予定でいますが、それ以降ですね。」
ハロルドと兵士長が項目をぼーっと眺めながら言っている。
「ふむ。3月は挙式と特産品祭りじゃったの。」
「その対応で3月中は難しいでしょう。
4月は各部署に新人が入って来ますから・・・着工は早くても4月半ばでしょうか。
8km四方の穴を作るのにどのくらいかかるかは試算しないといけないでしょうね。」
フレデリックが言ってくる。
「それに適切な場所を探す事もしないといけません。
河川中心で考えるので候補地は限られると思いますが。」
整備局長が言う。
「私は人工湖よりもゴドウィン伯爵領までの治水の方が優先だと思いますけどね。
どちらにしても各部局にて実施検討とその後の優先順位を付けないと話にはなりませんね。」
環境局長がため息を付きながら言ってくる。
「そうじゃの。
これは一度持ち帰ってもらおうかの。
じゃが、あまり時間もかけられん。優先順位を付けて対応していくしかないの。
フレデリック、来月にもう一度じゃの。」
「はい、そうですね。次回の局長会議は1か月後にしましょう。
では本日の本来の議題に戻りましょうか。
各町局長、特産品祭り用の出店内容は決まりましたか?」
「ええ・・・まぁ・・・」
「それなりに・・・」
「たぶんこれでいけると・・・」
「微妙です・・・」
どの局長達もあいまいな返事をしてくる。
「試作品は持ってきましたか?」
「「「「ええ・・・」」」」
各町局長が試作品を机に並べる。
西町が野菜の塩漬け、北町が野菜のピリ辛塩漬け、南町が野菜を入れたパスタ、東町が川魚(鮎っぽい)の塩焼きに白ワインのワインビネガーで漬けた物を出してくる。
「んー・・・西町と北町は野菜かい?」
環境局長が見ながら言う。
「うちはキャベツに柑橘類の皮部分を一緒に入れて漬けたんだよ。」
「うちは白菜にトウガラシを入れて塩漬けだな。
これはこれでピリッとしていて・・・ウォルトウィスキーに合うらしい。」
「なるほどね~。
で、この黄色が濃いパスタは何だい?」
「うちはカボチャを練り込んでみた。
これが意外にも美味くてね。
他にもニンジンで今は試行錯誤中。」
「ふむふむ。」
「うちは川魚に軽く塩を振って焼いてから白ワインビネガーに軽く漬けたよ。
意外とあっさりしていてね。
他に川魚の利用法を模索中。」
「うむ、なかなか皆も頑張っておるの。
人数分は出来ておるかの?」
エルヴィス爺さんが楽しそうに聞いてくる。
「「「「はい!」」」」
4町の局長が返事をする。
「では皆で試食しながら品評会を始めますか。」
フレデリックがそういうと執事達が会議室に入って来て配膳と料理の小分けを開始する。
「そういえば伯爵様、キタミザト様が特産品祭りに出店すると言っておいででしたが。」
「うむ、聞いておる。
確か・・・ジャガイモでという事らしいの。」
「「え!?」」
エルヴィス爺さんとフレデリック、西町局長と北町局長以外の皆が驚く。
「ん?なんじゃ?タケオからは4町だけの出店は寂しそうだからうちも出すと言っておったぞ?
なのでタケオ+エルヴィス家の料理人でジャガイモ料理を出すようじゃ。
まだ何を出すかは聞いておらんがの。」
「・・・伯爵様、品評会にキタミザト様の料理は・・・」
東町局長が恐る恐る聞いてくる。
「いや、品評会には出さないとの事でしたね。
あくまで街の人たちと触れ合うのが目的だとか言っていましたか。」
「ほっ・・・ならまだ勝ち目はあるな。」
「ふふん。1回目の特産品は南町が最有力だよ。」
「・・・うちの川魚も負けてないと思うけどな。」
南町局長と東町局長がニヤリと笑い合う。
「ふむ。
まぁとりあえずこの品評会で皆の現状がわかるだろう。
その後にまた改良すれば良いと思うしの。
やりようはいくらでもある。」
「主、用意が出来ました。」
「うむ、では頂こうかの。」
「「「はい。」」」
こうして第1回特産品祭りに向けた第1回試食が開催されたのだった。
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