第3743話 アリス達の雑談。(保育所について考えよう。)
エルヴィス侯爵邸の武雄達の寝室。
アリスとエリカは乳母のセシリーとデリアが帰って来てからお茶をしていた。
アナスタシアとクリスティーナは昼寝中であり、ジーナは傍に控えていた。
「久々の散策はどうでしたか?」
セシリーが聞く。
「楽しかったです。
子供達のお世話をお願いしてすみません。」
アリスが言う。
「いえいえ、それが乳母の務めですよ。」
「ええ、そうです。
体を休めるのも大事ですし、リフレッシュするのも大事ですよ。」
セシリーとデリアが言う。
「世のお母様方はどうしているんですか?」
エリカが聞く。
「近所の方々にお願いしていますね。
なので、日頃のお付き合いが大事です。」
セシリーが言う。
「そうですね。
なので、引っ越して、まず初めに必要なのはご近所さんとの関係ですね。
もしくは何かあったら来てくれる友人宅を作るという所です。
試験小隊の面々は家族毎で異動してきていますから道中でその辺の話もしています。
なので、ご近所さんで知り合いがいなくとも試験小隊の家族同士で連携しています。」
デリアが言う。
「なるほど。
今度、新たに来る試験小隊のご家族方ともですか?」
エリカが聞く。
「はい、各家が、どこの部屋を押さえているかは知っています。
引っ越しをしてきたらすぐにでも家族ぐるみで食事会やお茶会を実施して、親睦を深めます。」
セシリーが言う。
「試験小隊の人事でご家族ごと引っ越しを複数同時に行うというのは、無茶な事と思われますが、知らない土地に行く同士が一緒に行動する事で、協力体制を築けます。
これは良い事ではありますが、やりすぎると、行った地方の方々から浮いてしまうという事にも繋がるので、力加減が大事になります。
王都守備隊のご家族は、そう言った話を家族間でしているので、それなりに動けるでしょう。
部隊の各家族が近場で暮らしながらも、地域との繋がりを重要視していると思いますし、実践しているかと。
先の話は杞憂になるかとも思っています。」
デリアが言う。
「ふむ・・・王都守備隊の人員のご家族方は、繋がりを更新していって、新しい方々にそういった話をしているという事ですね。
で、横の繋がりが出来ているから、出産や育児を協力する体制を構築しやすいと。」
エリカが言う。
「はい、そうなります。
乳母に近い事を持ち回りでして貰う事も多いです。
それこそ、今回のように特定の方の家に子供達を預かってもらう事をしたりします。」
セシリーが言う。
「「そうなのですね。」」
アリスとエリカが頷く。
「キタミザト様が隊員のブルック殿にさせたがっている『関係者の保育所の設立』という事業は、その流れを公的に行うという事だと認識しています。」
「どうしても子供達への教育、躾が家族単位で異なってしまうので、統一的な事をして、子供達の成長をさせるという考えで私達は考えています。
私達は、要請があればキタミザト様の保育所のメンバーも用意いたしますよ。」
デリアとセシリーが言う。
「なるほど。
キタミザトの方には伝えておきます。」
「下準備はもう出来ているのですね。」
アリスとエリカが頷くのだった。
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エルヴィス侯爵邸の武雄の書斎。
武雄はアリス達との散策後に書斎でのんびりと本を読んでいた。
「タケオ、隣で保育所の話をしているみたいですね。」
チビパナが武雄に言う。
「そうなのですか?
何か指摘をいただいたのなら、今日の食後のティータイムや寝る前に何か言われるかもしれないですね。」
武雄が本を読みながら言う。
「・・・いつでも出来るような事を言っているようです。
その気になれば、試験小隊の妻達を派遣するとも言っているようですね。」
「え?そうなのですか?
ブルックさんを派遣して、子育て研修や教育方法を検討をするという企画段階だと思っていたのですが、今ある方法が取れるというのであれば、責任者をブルックさんにして、数名を雇用して仮の保育所をさせても良いかもしれませんね。」
「学び舎であり、休む場所である箱と軽く運動が出来る庭が必要ですね。」
「うん、保育所は平屋の一軒家が望ましいとは私も思います。
ですが、そういう立地で思い浮かぶのはベルテさん所の農家さん周りなんですよね。」
武雄が言う。
「ドナート達の家の横に作れば良いのでは?
部下達が集まるので、近隣からあまり言われないと思いますが。」
チビパナが言う。
「部下達を集めて生活をさせるというのは、良い面もありますが、地域社会で異なる意思を持つ集団が生活するという事にもなります。
ある程度、街に溶け込んで欲しいという意味もあるので、エルヴィス家で用意頂いている試験小隊の家族の住居は、ある程度分散しての住居が用意されていると認識しています。」
「ふむ・・・少し大き目の住所で見ると固まっているようにも見えますが?
マイヤー達の部屋は、分散させているというには割と近くにありますよね?」
「ある程度近くに居ないと組織として連帯感が生まれないからでしょう。
その辺が集団としての連携と地域に溶け込めるとエルヴィス家で判断されたのでしょう。
とはいえ、ベルテ一家の所に保育所があった方が、安全面の経費が低く出来るというのは確かですね。」
武雄が頷くのだった。
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