第3720話 関と宿舎の話をしよう。(建物と搬入物資の話は順調に決まりました。)
鮮魚の宅配事業で全数買うとした武雄の意思としては「配り先はいくらでもあるしね。」と考えていると同時に、ウカやダキニ、ニオ達が「うちらも食べたい」というのが目に見えているからでもあった。
「で、鮮魚の運送をお願いしますが。
私の方からは冷蔵箱という商品の売り込みをしようかと思います。」
「前にも聞いた気がするが・・・改めて聞こうか。」
ヴァレーリが言うとブリアーニも頷く。
「構造としては簡単です。
箱の上に氷を置き、氷の冷気で食べ物が腐るのを遅らせるという商品です。
冷やす事によって魚や野菜の傷みを抑えるという商品です。
ダニエラさんとカールラさんには、その基本構造をお売りします。
ただし、各々の国に出荷はしない。
それと冷蔵箱の新しい機能があったら、私達のみに公開する事を条件とします。」
武雄が言う。
「ふむ・・・ハワース商会に了承は取らなくて良いのか?」
エルヴィス爺さんが聞く。
「製造元には国内生産を頑張って貰って、他国は他国の製造元が対応した方が良いでしょう。
特に魔王国は多種族なので、求められるサイズも違うでしょうしね。
仕様違いをこの地の店で賄うのは厳しいでしょう。」
武雄が言う。
「そうか・・・まぁ、大丈夫だろう。
ジーナ、伝えてきてくれるかな?」
エルヴィス爺さんが客室の端で気配を消して待機しているジーナに言う。
「はい、行ってまいります。
失礼します。」
ジーナが礼をして客室を出ていく。
「ジーナが行けば大丈夫でしょう。
さて、魚の配送についてはダニエラさんとカールラさんの方で確認をして貰うとして、エルヴィスさん、次に行きましょう。」
武雄がエルヴィス爺さんに言う。
「うむ、今回の併合した領地に関を設ける事になるのですが、魔王国とブリアーニ王国に建物の建設を依頼させて頂きたい。
詳しく言えば、坑道内もしくは坑道の入口に置く関としての簡易小屋と簡易宿泊所、関の監視体制で常駐させる小隊の宿泊所と巡回で赴く者の簡易宿泊所です。」
エルヴィス爺さんが言う。
「ふむ・・・それはこちらでも考えていた事ではあるが・・・カールラはどう思う?」
ヴァレーリがブリアーニに聞く。
「私としては関としては別々の小屋が必要だとは思うけど、真冬の山は吹雪が連日でもおかしくないでしょう?
そうすると物資の搬入もままならないから、食料や燃料等を節約する為には衣食住は共同で使った方が良いと思うわ。
もちろん、ドワーフ王国が何か言ってこないように外部から見えないようにしないといけないけどね。
簡易宿泊所は私達の拠点とは離して、坑道の入り口近くで作って、私達は奥に作るというのが望ましいかも。
ダニエラ、出来そう?」
ブリアーニが言う。
「ふむ・・・ボナ達にも意見を聞かないといけないが、我としては共同生活区を作るというのは賛成だ。
まぁ、宿泊区画は別にして食堂等は共同でとしても良いかもしれないな。
その辺も一度持ち帰って、回答をするとする。
エルヴィス殿、平気か?」
「はい、よろしくお願いします。
越冬させる小隊は3小隊60名と考えています。
ドワーフ王国側とブリアーニ王国側の坑道の関に1小隊ずつ、予備として1小隊として訓練をしています。」
「ふむ、予定は60名だが、4小隊80名と想定して宿泊所等を検討する。
カールラの方も同じ陣容で良いか?」
「ええ、お願いします。」
ヴァレーリの問いにブリアーニが頷く。
「坑道関係での話での懸念は、食料にもあります。
夏場は遠いでしょうが物資の搬入は小まめに出来るでしょうが、厳冬期は難しいと考えます。
搬入物資も日持ちのする肉や魚の干物、塩漬けの野菜や酒でしょうか。
その辺も折半して頂けるとありがたいと思います。」
武雄が言う。
「うーん・・・物資の搬入はドラゴンでしても良いと思っていたが、カールラ、どうする?」
「ドラゴンは高いからなぁ。
厳冬期の搬入はドラゴンにお願いして、夏場は幌馬車で搬入かな?
エルヴィス殿、物資の供給をお願いしても良いでしょうか。
もちろん、うちもしますし、魔王国からも買い付けしますけど、たぶん、結構な量になります。」
「そこはわかっております。
我が方も買い付けを行って、ブリアーニ王国に届けます。
とはいえ、我が国内ではドラゴンやワイバーンがおりません。
魚関係は魔王国で仕入れた方が安いかと。」
エルヴィス爺さんが言う。
「そうだな。
エルヴィス殿は肉関係をお願いするか。
我らは魚と酒、カールラの所が野菜か?」
ヴァレーリが言う。
「そうね・・・大まかにはそれで、後はエルヴィス家とうちと王軍の文官、武官で話を進めて貰った方が良いわね。
トップの私達が合意したという事が重要だからね。」
ブリアーニが言う。
「うむ、そうだな。
あ、それと木材なんだが、エルヴィス殿調達は出来るだろうか?」
「はい、可能ですが・・・流石に他国産は高いのでは?
自国内の木を伐り出した方が良いかと思いますが。」
エルヴィス爺さんが首を傾げる。
「はは、その通りなんだが、我が方も領土が拡大したり、第7軍を創設したりと、建築資材が品薄なんですよ。
少し高くても良いから入手出来るのなら、即決出来るくらいありません。」
ヴァレーリが苦笑する。
「なら、シモーナさんに依頼してください。
こっちで一応、手を付けておきます。」
武雄が言う。
「ありがたい。
アンナローロ、後程、キタミザト殿に欲しい大きさと量を伝えてくれ。」
「了解しました。」
ヴァレーリの言葉にアンナローロが頷くのだった。
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