第3721話 食用油について。(米油はすぐには出来なそうです。)
「さて次は何があるか・・うん?米油?
ダニエラさん、アンナローロさん、私の精霊から油をと言っていますが?」
「あぁ、我も今聞いた。
アンナローロもか?」
ヴァレーリがアンナローロを見る。
「はい。
で・・・食用油の生産ですか?
レンコン関係の話ですか?」
アンナローロが聞いてくる。
「あー・・・なるほど。
精霊から説明を受けました。
確かに街中でこのレンコンを普及させるのに今回のような揚げ物が良いと思います。
ですが、オリーブオイルは販売価格が高めなので、一般ではあまり作りませんし、商店でも諸経費が嵩む為に出していないのが現状です。
そこでオリーブオイルとは別に食用油を安価で出来ないかという事だそうです。」
武雄が言う。
「ふむ・・・安価な・・・ね。
精霊達が言うにはカールラの所で作りたいそうだな。」
ヴァレーリが言う。
「うち?
・・・オリーブの木がそこまであったかなぁ?
あ、でも、他の物からと言っていたか。」
ブリアーニが考えながら言う。
「・・・カールラ、うちのタローマティが言うには米から出来るそうだ。」
ヴァレーリが若干困った顔をさせながら言う。
「そうですね。
米を精米した時に出るぬかという所を集めて、圧搾法というやり方で油が抽出できるそうです。
この地でするにしても他の政策が目白押しで人員が確保出来ないから、ブリアーニ王国で出来ないかという事ですね。
私達の方への輸出は決まっていますが、第7軍のダニエラさん達へ納入するのでしょう?
精米して送れば良いのではないですか?」
「・・・」
武雄の言葉にブリアーニが固まる。
「「・・・」」
ヴァレーリとアンナローロが心なしか心配そうな顔をさせている。
「・・・」
ブリアーニは一生懸命考えている。
「うん?」
武雄が首を傾げる。
「あの・・・キタミザト殿、第7軍用のコメは魔王国内のブリーニ伯爵領から年450kgの購入手筈になっているんです。」
アンナローロが恐縮しながら言う。
「へぇ・・・で?」
武雄が首を傾げながら聞く。
「我が国の米の生産量は800kg、その内、式典や緊急時の食用で50kg、キタミザト殿には年間500kgを輸出としています。
で、我が国でも米料理をはじめまして、その・・・我が国は余剰分の250kgを使っているのです。
計画的に250kgを使おうとしていまして・・・正直な話、輸出に回せないのです。
それに領地を異動したばかりで、まずは現状の生産量を回復出来るように調整している段階です。」
ブリアーニが言う。
「・・・ふむ、増産する計画は?」
武雄が聞く。
「・・・い、今は領地異動が終わって、生産量を戻す事に全力を向けています。
増産は早くても再来年の収穫まで待っていただかないといけないかと。」
ブリアーニが言う。
「ならば、3倍をお願いしますね。」
武雄が言う。
「さ、3倍ですか!?」
「ええ、1500kgかぁ・・・もう少しあっても良いかもしれませんね。
4倍の2000kgにしましょうか。」
武雄が言う。
「・・・」
ブリアーニが困った顔というよりも顔から血の気が引いているのがわかる。
「「・・・」」
ヴァレーリとアンナローロは余計な事を言わずに成り行きを見守っている。
「・・・」
カストも何も言わずに目を瞑って聞いている。
「・・・4倍・・・確約は出来ませんが、持ち帰って増産計画をまとめます。」
「ええ、お願いします。」
武雄が返事をする。
「ふむ・・・米を食べれる日数が増えそうだな。」
エルヴィス爺さんが言う。
「はい、色んな料理も作れるでしょうし、この屋敷以外にも出せるかもしれません。
上手く米料理が街中に定着すれば、さらなる輸入も出来るでしょう。」
武雄が言う。
「・・・・」
ブリアーニは下を向いて何も言えないでいる。
「あ、あー・・・米の増産はカールラが計画をまとめてくるだろうからな。
今は、油についてなんだが、カールラの所は米の作付けを増やすというのなら、他にもキタミザト殿が頼んでいる食材があるだろうから、難しいと思うぞ。
それにカールラの言ではないが、いくら元々他種族が居たからといって、小麦や野菜等の収穫量を元に戻すのに2年や3年はかかる物だろう。
不作になるかもしれない。
その辺が安定してから油の件を話した方が良いんじゃないか?」
ヴァレーリが言う。
「そうですね。
一旦、各々で持ち帰って、安価な油をどうやって創り出すか考えて貰いましょうか。」
武雄が言うのだった。
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