第3362話 紅甘の流通方法を考えよう。(武雄、悪巧みしていませんか?)
「タケオ、今年1年はどうじゃったかの?」
「そうですね・・・アリスとエリカと結婚して、魔王国との慣例の戦争をして、魔王国の対外戦争を観戦して、輸出入事業、研究所の開設・・・あれ?のんびり出来てない?!」
「自業自得じゃよ。
とはいえ、来年はもう少し落ち着きそうじゃの。」
「そうですね。
アリスの出産に第3皇子一家の引っ越しの付き添い、東町での温泉地探索、銭湯の実施、農産物の研究が主に挙げられますね。」
「そうじゃの。
対魔王国、ブリアーニ王国は空白地帯の件があるが、あまり動かなそうじゃしの。
あとは人工湖が本格的に動くの。」
「そうですね。
まずは船を作って浮くかどうかの確認と動力部の本格的な搭載試験をしないといけませんね。」
「ふむ・・・研究所としても大変な1年になりそうじゃの。」
「私達もですが、試験が上手く行くと次は量産化への話になるので、ローチ工房とサテラ製作所が大忙しになるでしょうね。」
「なるほど、あそこが忙しくなるか・・・とはいえ、早くても来年の後半じゃろうがの。」
「そうですね。
まずは鈴音の方の駆動部が上手く出来るかと外輪船のような船を動かす機構を考えないといけませんね。
ま、鈴音がメインで頑張って貰いますが。」
「うむ、スズネも大変な事になりそうじゃの。
まぁ、他にも突発的にやる事が増えるじゃろうがの。」
「それは覚悟しておきます。」
「うむ、タケオの事じゃ、それとなく熟して行くのじゃろうの。
わしの方は人工湖が大きい事ではあるが、融資事業が本格的に動くの。
それに伴い、再来年には何かしらの増収が見込める。」
「お爺さま、来年の税収ではないのですか?」
「残念ながら来年はあまり期待が出来ぬの。
来年は実施期間と考えておるのじゃよ。」
「そうなのですね。」
「作りました、すぐに出来ましたという事業は、わしらの所では、ほぼないからのぉ。
ちなみに再来年の方は紅甘が市場に出せるだろうと思っておる。」
「あ、なるほど、それは売れそうですね。
流通が増えれば、税収も増えますね。」
「うむ・・・で、タケオは何で考え込んでおるのじゃ?」
エルヴィス爺さんが武雄を見る。
「え?・・いえ、紅甘ですよね・・・」
「うむ、そうじゃ。
割と早く成果が出そうな物の1つじゃよ。
何かあるかの?」
「・・・パナ、コノハ。」
「「はい。」」
チビパナとチビコノハが現れる。
「・・・紅甘を高級品として位置付ける為に販売価格を統制する必要があると考えると取れる手段は、そう多くありません。
ま、そもそも『価格統制が良いのか』というのはありますが・・・ブランド品として位置付けたいので、この際、色々と目を瞑って貰いましょうという建前があるとします。」
武雄が言うとパナ、コノハだけでなく、エルヴィス爺さんとアリスも頷く。
「まぁ、要は買い占めて、販売を一手に担うという事なんですけどね。
来年、エルヴィス領内で紅甘を作付けしてくれる農家から全数を買うという事をしたいです。
価格はジャガイモの卸値の1.5倍としたいです。
そして、酒場やレストランからの注文に卸すという事をしたいです。」
「ふむ、良いんじゃないかの?」
エルヴィス爺さんが言う。
「そうですね。
紅甘があくまでも高価格帯の商品とも言っていましたし、そもそも生産量も少ないですから卸し価格を高めにして、少数でも継続的に生産して貰えるようにするのは良い事ですね。」
アリスが言う。
「タケオ、流通はどうする?」
チビコノハが聞いてくる。
「うーん・・・ベルテ一家に作付けしている農家から全数買い付けをして貰い。
イーリーさんの所で注文を受けるというのは、どうでしょう?
そうすれば、ベルテ一家に不用意に近づいてくる者はいないと思いますし、ベルテ一家がそもそも紅甘の生産指導をしますから買い付けも割と抵抗なく行くと考えます。
買取価格は紅甘収穫前に月末のジャガイモ価格の1.5倍とし、100g当たりの価格に換算して反映。
紅甘をまずは大きく育てる意欲を持たせようと思います。」
「ふむ・・・面白いけど・・・ベルテ一家が出来るかな?
うーちゃん、だーちゃんも色々しているし、ベルテ一家も米やらなんやらをしているし・・・
ちょっと、聞いてみようかな?」
チビコノハが考えながら言う。
「タケオ、確かサツマイモ・・・紅甘は熟成期間が必要だと思います。
少し、風通しの良い小屋に入れて寝かせた方が甘くなるそうですよ?」
「・・・小屋の増設ですね。
んー・・・蕎麦焼酎で蔵を建てますから、その横にまた作るか。」
武雄が諦めながら言う。
「まぁ、そこまで大きくなくても良いかもしれませんが。」
チビパナが言う。
「そこはウカとダキニに任せましょう。」
武雄が言う。
「タケオ、うーちゃんとだーちゃんがドナート達に了承取ったよ。
買い取り作戦実施しても良いって。
だけど、価格についてはヴィクターの方で決めて、農家と交渉をしたいって。
ベルテ一家で決めたら色々言われるけど、キタミザト家として値段を提示すれば、納得もするだろうからって。」
チビコノハが言う。
「わかりました。
では、それで行きましょうか。」
武雄が頷くのだった。
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