第3327話 武雄とヴィクターで金勘定しています。(年末のボーナスを確認中。)
第二研究所の3階 所長室。
武雄の執務机の上に金貨が積まれていた。
「はい、これがアンダーセン殿の分ですね。
・・・主、確認ください。」
「はい、大丈夫です。」
武雄がリストを見ながら金貨の枚数を確認する。
「はい、これは革袋に入れまして・・・名札を付けてこっちに。」
ヴィクターが金貨を革袋に入れて、持ってきた机に置く。
「次はベイノン殿ですね。
・・・主、確認ください。」
「はい・・・間違いありません。」
武雄がリストを見ながら金貨の枚数を確認する。
何をしているかと言うと、年末に予定している報奨金の確認を武雄とヴィクターでしていた。
「えーっと、次はブルック殿ですね。」
「はーい。」
ヴィクターと武雄で金勘定をするのだった。
・・
・
「皆さんの年末報奨金が出来ましたね。」
「はい、何よりです。
それと軍務局に提出する今回の慣例の戦争の経費と主達が魔王国へ出張した経費の提出書類です。
参戦時の費用精算の規定に沿って作っていますので、この通りに受け取ってきてください。」
ヴィクターが書類を渡す。
「わかりました。」
武雄が受け取る。
「報奨金の基本的な所は私ですが、参戦分の加算があったから試験小隊員が高めでしたね。」
「今回は王城が規定した王城からの依頼で行った戦争および出張の際の人件費を報奨金に加算しておりますからね。
軍務局から今回提出する経費を引き出せなければ、研究所の持ち出しになります。
しっかりと受け取ってきてください。」
「了解です!何が何でも搾り取ってきます!」
ヴィクターの言葉に武雄が強く頷く。
「よろしくお願いします。
とはいえ、主からの報奨金も総額がそれなりになりましたね。」
「人数が居るから致し方ないでしょう。」
「はい、動産収入より金貨100枚ほどを主の小遣いに回しておきます。
そうすれば、主の懐も痛手が少し和らぐでしょう。」
「ありがとうございます。」
「いえ、本来なら、キタミザト家の予算で余っている金額全部をと言いたい所ですが、現状では動産収入内の一部しか主に還元出来ません。
もう少し動産収入が増えれば、主の小遣いを増やせるのですが・・・」
「まぁ、無理しないで行きますよ。
実際、この報奨金は私の人気取りですからね。
少しでも小遣いが貰えるのならありがたい事です。」
「はい、それにしても・・・この報奨金は毎年でしょうか?」
ヴィクターが聞いてくる。
「出来れば、毎年の年末にしてあげたいですね。
まぁ、金額は毎年の私の小遣い残高で決まりますが・・・今年の水準を毎年してあげたいですね。
もうちょっと、収入を増やさないといけないかな?」
「ウォルトウィスキーとウスターソースが本格始動すれば、多少は上がるでしょうが・・・来年は今と同じですね。
各協力工房からの収入は事業拡大とともに来年はもう少し上がると予想します。
それに今はまだ入金されておりませんが、主が現在提案している内容の売り上げによっても少し上がるとは考えています。」
「うーん・・・契約上の取り分だと金貨数百枚とかではなく、精々金貨数十枚程度の上振れですよね。」
「それは・・・まぁ、そうですね。
ですが、下振れの予想は来年はしなくて良いので気が楽です。」
「うん、まだまだ発展する要素はあるからね。
あとの収支関係だと魔王国からの輸入品ですかね。
コショウは高値でも売れますか。」
「コショウは王城でしたね。
・・・あれは暴利なので、当面は定期的な高収入源ですね。
シモーナからコショウは来年の1月から輸出すると連絡が来ています。
小麦はそこそこの利益を乗せます。」
「来年の収入が楽しみです。
今回のブリアーニ王国への毛布等の輸出と今年の魔王国への穀物輸出の収支は?」
「それは金額が金額なので、シモーナとは2月末にまとめてする事にしています。
年度決算の収支に反映できる見込みです。
最終的な収支計算後に利益を来年度持ち越し分と主への小遣い分とに分けてご提示出来ると思います。」
「4月が待ち遠しいですね。」
「今回の対魔王国、ブリアーニ王国の輸出は、金額の割にしては、あまり大きな利益にはならないですが。」
「それは致し方ないでしょうね。
少しの利益が出ていれば良いという程度にしたのは、今後のお付き合いや友好の為でもあります。
低粗利だからこそ、今の魔王国とブリアーニ王国との円滑な話し合いがある一因ですからね。
衣食住に関する事は低粗利で、嗜好品は高粗利は商売の基本ですよ。
これから外れた事をすると領民や国民の不満が高まり、政情不安に繋がります。」
「はい、主の言う通りかと。
ちなみにワインやウィスキーは嗜好品では?」
「大酒飲みから言わせると必需品だそうです。
なので、低粗利で提供するウォルトウイスキーは売れていますね。
ま、あと5年、10年後は熟成させた高粗利ウォルトウイスキーが出来ますけどね。」
「恐ろしい事になりそうです。」
ヴィクターが言うのだった。
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