第3302話 炬燵の試作が始まりました。(あと施工での掘り炬燵セットの試作開始。)
研究所の3階 所長室。
「武雄さん、掘り炬燵作るのですか?」
鈴音がやって来ていた。
「ええ、作りますよ。
書斎に板間を作るので、そこに掘り炬燵を・・・こんな感じで。」
武雄が書きかけのメモを鈴音に見せる。
「・・・・部屋の半分を板間にですか。
で、掘り炬燵を・・・何名入れるのですか?」
「今の所、約半畳の正方形ですよ。
ほら、日本で一人暮らし用の置く型のテーブルって普通に売っていたでしょう?
約60cm角の机、あの感じで炬燵を作ろうかなぁと。
なので、入れるのは4人まで。」
「私も持っていましたよ。
炬燵、夏は炬燵布団をしまって、冬は炬燵として使っていました。
・・・武雄さん、掘り炬燵しか出来ないんですか?
普通に床に置いて使えないですか?」
「うん?床に置く型のが欲しいのですか?
でも、こっちの生活は床に座らないですよ?
床も土足なので汚れているでしょうし・・・ある意味、炬燵文化は日本独特でしょうね。」
「そうなんですよね・・・うーん・・・今の机にロングの掛布団とかで出来ないですかね?」
「椅子の下から冷気が入るでしょうからね。
椅子の脚部分が板張りであるのなら隙間が少なく出来、冷気は入らなそうですが・・・うーん・・・日本人としては、それでは気分的に難しいのでは?
それにそんな事するのならひざ掛けで十分ですし。」
「確かに。
うーん・・・靴を脱ぐ文化でないと炬燵は普及しないでしょうね。」
鈴音が言う。
「まぁね。
それに発熱体をどうするか・・・置時計を頂きましたけど、この魔力変換素材を発熱体に出来ませんかね?」
「うーん・・・発熱体と考えると・・・簡易高炉に使っている宝石を使ったのはありますけど・・・」
「鉄を溶かすのに使うのを屋敷に置く訳にはいかないですよ。
なので、置時計に使っているので、カイロのような温かい物を作りたいですね。」
「うーん・・・親方達に聞いてみた方が良いでしょうか・・・
テトちゃん、出来るかな?」
鈴音が言うとチビテトがスズネの肩に現れる。
「ちょっと待ってねー・・・あ、ニオから返事が来たよ。
テイラーさんが親方達に聞いたみたいだね。
『ちょっと時間はかかるだろうが出来るんじゃないか?』だって。」
チビテトが言う。
「ほんわかに温かいだけでも随分と違うと思いますから、そこまで時間はかからないでしょうかね?」
武雄が言う。
「えーっと・・・ニオからだよ。
『そこまで高温になる物は作れないとの回答は得ているが、鉄と張り合わせて少し温かくなる物は出来るとの回答も得ている』だって。
タケオ、どう?」
「開発資金は出すので作ってと回答を。
必要費用がわかり次第、教えてくださいと。
大きさはさっき鈴音に言った60cmのテーブルの枠の天端に付けてと・・・仁王様に1人暮らし用の炬燵兼用テーブルをくださいと言っておいてください。
えーっと・・・まずは私1人で良いかな。」
「はーい、ニオに伝えるね。」
「え!?・・・武雄さん、私の分は?」
鈴音が驚きながら聞いてくる。
「鈴音の部屋に置けるの?
私は書斎に勝手にちょっとした板間を作って使ってみようかなぁと思っていますからね。
鈴音、お金あります?それに部屋に置ける広さはありますか?」
「・・・ないですけど。
武雄さんはあるのですか?」
「作りますよ。
それこそ室内にあるソファと机を撤去して、そこにドドーンと2畳用の板間と床を作れば良いのですから。
ついでに板間と床の間に塞ぎ板を作って・・・掘り炬燵セットとでもいうような板間兼椅子と机を用意するか・・・炬燵はステノ技研、板間と炬燵の発熱部取付はハワース商会、炬燵布団はラルフさんのとこかな?」
「・・・協力工房総動員ですね。」
「私の為の一品物なので・・・総指揮は誰に頼もうかな?
仁王様は暇ですかね?」
「ちょっと待ってねー・・・タケオ、ニオから『座椅子は要らんか?』だって。」
「・・・今の考えでは、書斎の中央部に2畳用の板間を作って、掘りを作り、そこに机を配置。
そうする事で机を椅子で囲んだ形に出来ると考えています。
そして、机の天板を乗せる枠の裏に発熱体を取付る事で、枠と天板の間に炬燵布団を挟む形で炬燵機構を備える。
これです。
なので、エルヴィス伯爵家改修の時に予定している私の新しい書斎に欲しいですね。
今は板間なので、お尻が痛くならないように厚手のクッションと少し横になれるような・・・板間全体を敷く、ロの字型の敷マットが欲しいですね。」
武雄が言う。
「ふむ・・・・・・・・タケオ、ヤバい。」
チビテトが困った顔を武雄に向ける。
「うん?どうしましたか?」
「ウカとダキニも、掘り炬燵セットが欲しいって。
物凄く要求してる。
あ、コノハが2人に抗議してる。」
「・・・はぁ、ウカとダキニはちょっと待ってと言っておいてください。
まずは試作なんですから1度作ってから検証が必要でしょう。
それにステノ技研で発熱体が上手く作れないといけないのですからね。」
武雄が呆れながら言うのだった。
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