第2730話 ヴァレーリと武雄の雑談。3(戦争後半の流れについて。)
「さて、話を戻そうか。
第5軍が関を疑似ドラゴンのブレスで少ない時間で突破し、その日のうちに王都まで3つある町の内の1つ目を攻撃し始める。
キタミザト殿の案ではその際に3つある町の内の3つ目、デムーロ国の王都から1つ目との間に第4軍が展開し、王都への情報を入れないという話であったのだが・・・無理そうだ。
なので、第4軍は第5軍と合流させ、1つ目の町の攻撃に入らせる。
上手く行けば、次の日に2つ目だな。
ブリアーニ王国側、ボナ領側から2つの町を2日で攻略する。」
ヴァレーリが言う。
「・・・ブリアーニ王国側の関から1つ目の町とボナ子爵領側の関から3つ目は繋がっているのですよね。
残すのですか?」
「あぁ、無理をさせる所ではないし、このボナ領から3つ目の町は侵攻後落とす4つの町の住民を一旦受け入れさせる・・・風に4つの町の者達には言うが、攻撃目標だとも伝える。」
ヴァレーリが言う。
「・・・そして攻撃を?」
「あぁ、3日目は第1軍と第3軍がブリアーニ王国側の2つ目の町から王都に向かっている橋の修復をしつつ、現地で待ち。
第2軍はボナ領から3つ目の町を目指し、第4軍と第5軍も目指す。
4日目は攻撃と開城で南に下らせる。
5日目は第2軍と第4軍、第5軍が休憩し、6日目は王都へ攻撃となる。
各町は王軍の各1個大隊が制圧し、管理を実施する。
なので、王都に攻撃をするのは各王軍の2個大隊と兵站や輸送等をする隊の半数ぐらいだろう。」
「10個大隊?10000名ですか?」
武雄が聞く。
「戦闘にはそのぐらいだろうな。
ま、各町の対応でもう少し人員をかけるかもしれないから・・・最低でも8000ぐらいは居るだろう。」
「すぐに陥落しそうですね。」
「そうであれば良いがな。
さて、キタミザト殿、どう思う?」
「強者による蹂躙としか思いませんが?
まぁ、戦闘はすぐに終わりそうですが、その後の統制が大変そうです。」
「まぁな。
そこは何とかするしかない。
戦闘終了後、町を制圧している各大隊は残して当面の管理はさせる。
前に言った、恭順するなら即採用で治安維持をさせるし、そうでないなら家財を買い取って南に送り出す。
この政策をする。」
「追い出し作戦ですね。」
「キタミザト殿曰く、自主的転居を促すだけだよ。
各軍の制圧している大隊以外の人員は王城に帰還、政務に戻る。
で、領地異動の発表で国内異動をさせるし、次期王の発表をする。」
「慌ただしいですね。」
「過密日程だな。
キタミザト殿はそこまでは居て貰う予定だ。」
「えー?」
武雄が嫌だと顔で表現する。
「居て貰うよ?」
「はーい。
でも私やる事ないですよ?
それに他国の領地異動とか次期王の発表の場に居てはいけないのでは?」
「平気、平気。
王軍皆が了承しているから。」
「それはそれで良いのでしょうか・・・
流れはわかりました。
ご厄介になります。」
「うん、キタミザト殿が見たい物を見てくれて構わないし、相談に行く者が居たらそれなりに対応してくれ。」
ヴァレーリが言う。
「わかりました。
大砲見せてください。」
「それは無理だな。
第5軍はボナ領の関に展開しているし。
王城に戻ったら見て良いぞ。
あいつらの説明がわかれば楽しいだろう。」
ヴァレーリが言う。
「難しいのですか?」
「なんというか・・・難しい単語が多くてな。
もっと嚙み砕いて話してくれてもいいのに・・・ベッリもそうなんだよなぁ・・・」
「ベッリ男爵はあの魔法師部隊の方ですよね。」
「あぁ、ああいう研究や物を作る魔法師達は口は滑らかなのに出てくる単語が難解だ。」
「まぁ、専門性が高いという事でしょうね。」
「うむ・・・そう思うしかないか。
研究所を率いているキタミザト殿はそういった部下は居るのか?」
「私がやりたい事を話していて、それに沿っての研究ですから。」
「・・・案外、キタミザト殿と第5軍は話が合いそうだな。」
ヴァレーリが呆れながら言う。
「そうであれば研究所としても色々と知識が持って帰れそうです。」
武雄が言う。
「意気投合し過ぎるのも危なそうだな、程々にしてくれるとありがたい。」
「わかりました。
では、私達はテントに戻ります。」
武雄が言う。
「あぁ、すまなかったな。
また話そう。」
ヴァレーリが答えると武雄達が席を立って、テントを出て行く。
「・・・タローマティ。」
「はい、ダニエラ様。」
ヴァレーリの言葉にタローマティが顔を向ける。
「予定通り、キタミザト殿に兵器開発の制約をさせたが?
これで良いのか?」
「はい、これで結構です。
大砲の件は配備して良いと了解を貰えましたし、キタミザト殿が対物ライフルの事を言ってきたことである意味、納得しました。」
「そうなのか?」
ヴァレーリが聞く。
「はい、先のオーガ戦の内容は対物ライフルがあればとても簡単に説明が付きます。
なので、キタミザト殿はもう既に使っているのでしょう。
ただ、数に限りがあるのか、最大で試験小隊分しか用意出来ていないと思います。
そこに試験小隊のみでと自ら制約を設けたのは、キタミザト殿の魔法と剣の今の状態を維持するために最低限自分達の護衛用としたいという思惑があるからでしょう。」
「なるほど。
あまり急進的な技術革新は望まないという事だな。」
「はい、対アズパール王国方面は当初の予定通り、双方の防御力を高める方向に推移する事になるでしょう。」
タローマティがヴァレーリ達に言うのだった。
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