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第1104話 昼食後の客間。(トンとツーの電信技術概要。2)

「ん~・・・タケオさん。

 スイッチの入り切りでのやり方というのはわかったのですけど・・・

 どうやってやるべきだと思いますか?」

「何百km間の通信技術はわかりませんけど・・・例えば光とか電気とかですかね。」

エリカの質問に武雄は天井を指さしたり、人差し指と親指間でエレクをして雷を出したりする。

「光・・・雷・・・ん~・・・光はまだわかりますけど。

 雷は遠くまで届くのですか?」

「鉄や銅で線を作り、ちゃんと繋げれば出来るとは思いますが・・・

 まぁ。やり方は向こうで考えて貰えれば良いでしょうね。

 絶対に線で繋ぐ必要もありませんし、もしかしたら専用の部屋に装置を置くだけで出来るかもしれないですね。

 線を繋げない方法は将来的には近距離ならば背負えるくらいまで小型化出来るかもしれません。」

「うちでも出来たら良いのじゃが・・・

 タケオ。それが普及すれば便利になるの。

 出先でどこに居るか連絡が出来るからの。」

「逆に言うと出先でも仕事関係の話が来てしまう恐れがありますが。」

「開発は王都に任せようかの。

 今すぐの実用化は無理じゃからの。」

エルヴィス爺さんが明後日の方を向いて答える。


「まぁ出来たとしても最初は王家だけでしょうね。

 私もいつかは欲しい技術ですが・・・今は王家間で出来るだけでも情報の伝達速度が上がるので助かりますね。」

「そうじゃの。やたらと貴族達に売り込むような技術ではないの。

 時期を見ながらという所か。」

「ええ。穀物の価格動向や関の状態を王家で収集し、王都に上げる。

 総合判断をお願いしてニール殿下とウィリアム殿下から各貴族に指示をするのが最初でしょうね。」

「ふむ・・・まぁそうじゃの。

 エリカ殿書き留められたかの?」

「なんとか・・・えーっと・・・

 つまりは何かしらの材料を使って王家間の長距離で明かりの様に入り切りが出来る装置と入りの時に紙に記述する方法の確立。

 そして文字表という対応表を作り文言を送付でするようにする。

 まずは王家間でしてみて結果を見ながら地方貴族で出来るかの確認をする。

 ですね?」

「まぁ。そうです。

 メリットとしては緊急時の速報体制の確立と市場動向の速報を出せるという事ですね。」

「他国でしているかはわからぬからの。

 万が一の為に最初は王家のみの実施じゃろう。

 しかし・・・タケオ。これは王家専属魔法師部隊で出来るかの。」

「出来るでしょうね。」

武雄が即答する。

「ふむ・・・その根拠は?」

「王都には精霊が最低3名居ます。

 この話を聞いて王家専属魔法師部隊が精霊に助力を請えば説明はしてくれるでしょう。

 それを物に出来るかは彼ら次第です。

 まぁ精霊が居るからというだけで出来る程世の中は甘くないでしょうけどね。

 精霊の話を聞いて物に出来るかは研究者の資質ですよ。」

「ふむ・・・タケオは自身の評価は低く見るが今日は高く見ているの。」

「さて?私が高いとは思っていません・・・ですが、パナもコノハもマリもパラスもテトもニオも私と鈴音にはわかりやすく言ってくれていますからね。

 私と鈴音は言われたことをどうにかして物に出来るだけの経験があるだけですよ。」

「そこは勉強ではないのかの?」

「私と鈴音はもうその域ではありませんね。

 勉強は大事ですが・・・今まで見聞きしてきた事をよく思い出し、物を作るのにどうやるべきかを思慮する段階です。

 私にとっても鈴音にとっても研究所という考える場所は大切でしょうね。」

武雄が考えながら言う。

「タケオさん。王都の人達だと精霊が言っている事を理解出来ないですかね?」

エリカが聞いて来る。

「出来るには出来るでしょうね。

 ・・・私や鈴音はそれを見たり触ったりしていた経験があるからすぐに受け入れられますけど。

 見た事も聞いた事もない事を説明されても理解が及ばないでしょう。

 まぁエリカさんは卸売市場を形にしてくれましたが・・・あれをすぐに理解しろと言って理解できますか?」

「・・・あぁ・・・無理ですね。

 あれもいろんな人に説明するだけで大変でしたよ。

 そうか・・・あれの物版ですか・・・すぐには理解は出来ないかぁ。」

エリカが今までの苦しみからウンウン頷く。

「でしょう。

 それに精霊達は自らは物を作ったりしないと言っていましたからね。

 説明だけするとも言っていましたか。」

「タケオ様。ジーナちゃんの体操服をテトとニオが作っていましたよ。」

アリスが言ってくる。

「体操服?・・・鈴音が企画したのですか?」

「いえ。コノハからだったはずです。

 少しスズネ様も意見を言っていたみたいですが。」

ジーナが報告してくる。

「・・・あの2人何しているんだか・・・

 まぁ良いか。

 ジーナ。着心地はどうでしたか?」

「はい。汗をかいてもすぐに吸収されましたし、半袖と半ズボンで運動しても問題ありませんでした。」

ジーナが答えるも「あ。そこはブルマではないのね」と武雄が思う。

「ジーナとパラスは王都でもマリの訓練はするのですか?」

「はい。時間があればします。

 ですが、寄宿舎に行ってみないとどうなるかはわかりません。」

「そうですね。

 まぁジーナはちゃんとしそうですし問題はないでしょう。

 スミス坊ちゃんは用意は終わっていますか?」

「はい。終わっています。

 馬車で行くことになると思っていますが、タケオ様。馬車で良いと思いますか?」

「問題ないと思いますよ。

 勉強道具は最低でも向こうで買えますから必要最低限でしょうし、持って行く物は服ぐらいでしょうね。」

「ジーナ、準備は終わった?」

「スミス様。まだかかっています。

 出発前には終わる予定です。」

「ジーナも足らなかったら向こうで買うくらいの気持ちで準備しなさいね。」

「はい。畏まりました。」

ジーナが頭を下げるのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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