下校
次は何をするかは三春が提案し海斗は渋ったが楓もノリノリで了承せざる得なかった。
三人が次に向かったのは………
三、二、一
カチャ
プリクラだ。
海斗は楓と三春が考えたポーズを忠実にやっていた。
最初は海斗の自由のポーズをしたのだがあまりにも地味すぎるとのことだったのでほぼ強制的に二人の考えたポーズをさせられることになった。
そして最後はほとんど海斗はパネルには触れさせてもらえなかった。
そして外で出てきた写真は……
凄かった。
本当に凄かった。
ここまで色々できるのかと…
驚いた。
なんだかんだプリクラというものは初めてだった海斗は心の底から本当に驚いていた。
海斗が写真をぼーっと眺めていると三春が話しかけてきた。
「もしかしてプリクラ初めてだった?」
「ああ、うん」
「ここまで加工できるんだね」
「うん!」
「面白いよね」
「凄いな」
「ほらほら二人とも喋ってないで次々!!」
それから夕日が沈むで遊び流石に時間がヤバいということで海斗が自分が帰れるギリギリまで楓と三春に付いていき流石にこれ以上はっという所で別れた。
海斗は暗く街灯がある道を車の通る音を聞きながら特に何も考えず偶に星を見たりして歩いていた。
そろそろいいかな。
車の通りがなくなり人がいない見ていないことを魔法で確認するとフッと海斗の体は浮かんだ。
そして少し浮いた海斗の足に物凄い風が吹き海斗は空高くを緩やかに浮いた。
「へぇ綺麗だな」
「これがこっちの世界の夜の空か」
「色々あってこんなこともできてなかったな」
「まだやってなくて楽しいことあるのだろうか?」
空から見る街並みを見て海斗はかなり大きめな感動を覚えみんなにも見せたいなと考えた。
数分間浮遊し街並みの光を楽しんだ後、海斗は体制を整え
「あっちはどうかな」
海斗の足には先程のように物凄い風が吹き海斗は雲の上まで上がり緩やかに雲の上を浮いた。
「おぉ」
「そうか」
海斗はあちらの世界で今と同じ状況で星を見ることを偶にしていた。
確かに星の色が違ったり偶に変な動きをあちらの星はしていたが星の大きさが小さいことになんとなく懐かしさを覚えた。
ほとんどあちらの世界とは似ていない景色を見て懐かしさを覚えている自分に海斗は少し自分のことをヤバいのかな?っとか考えながらそろそろ帰るかなと気を引き締めた。
海斗は力むような呻き声を出すと背中から黒い煙のようなもので出来た翼がいきなり生やしそれを羽ばたかせ家へのある方角へと緩やかな速さで向かった。