やられた
「あれはうざかったのう」
「そろそろ家を探さなければ」
海斗が椅子から立とうとすると横から物凄い衝撃が走り倒れた。
「な、なんじゃ」
衝撃が走った箇所を見るとそこには今の儂と同じくらいの年齢の女性がいた。
「なにじじ臭い喋り方してんの?」
「だ、誰ですか?」
「どこかでお会いしたことありましたっけ?」
「え〜忘れたの」
「仕方ないわね」
「私よカティアよ」
は?何を言ってるんだこの女は。
カティアはもうずっと前に死んだだろそれも異世界で。
「私ねあの後どこまでも白い場所に居たのそしてそこで女神様に会ったの」
「女神様に全部教えてもらったわ」
「そして女神様は特別に海斗の世界に転生させてくれたのよ」
「それもわざわざ海斗が産まれたのと同じぐらいの時に」
「それもねこの顔見てみてよ」
「前の顔と多少変わってるし髪の色も赤から黒になったけど前と似てるでしょ」
確かに言われてみれば何処となく似ているような。
「ほ、本当にカティアなのか?」
「そうよ!まあ今は鬼島夏帆って言うんだけどね」
「そうか…そうか…よかった…よかった…」
海斗はゆっくりと夏帆の腰に手を回しそう言った。
そして海斗はゆっくりとキスをした。
わ、俺がカ、夏帆に今の状況を話すと夏帆は俺の家を知っていた。
夏帆に連れられ俺の家に向かっていると脳内にこっちの世界で夏帆と遊んだりした記憶が浮き上がってきた。
「ねぇ海斗そろそろこっちでの私との記憶蘇った?」
「どういう事なんだ?」
「さっき言ったでしょ」
「海斗が産まれた時に私も産まれた」
「それから私は海斗と同じ幼稚園に入り友達になった」
「幼稚園から今まで仲良かったのよ」
「女神様から今日のあの公園に行きなさいって言われていたのよ」
「そうだったのか」
「なあ夏帆さっきはごめん」
「何が?」
「いきなりキスしてこの世界でお前に俺がキスしていい通りなんてなかったな」
「今考えたらすごく申し訳ないことしたんじゃないかなってさ」
夏帆は笑いながらこう言った。
「別にいいわよ」
「この世界で海斗以外に気になった人もいないし」
「私海斗に初めて会った時からあなた一筋よ」
「そうか…そうか…」
「ねぇあれからの海斗のこと子供達のこと教えて」
俺は夏帆に子供達のことや俺自身の話を話しているとある場所で夏帆は止まった。
「ここよ」
「あぁ思い出したよ」
俺は夏帆が立ち止まった前の家を見た瞬間この家で一人っ子としての記憶が完全ではないが思い出した。
ガチャっという音と共に家の扉が開き見たことのない女性が俺の胸に飛びついてきた。
そしてキスされた。