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今の芽衣になった理由

あの後芽衣はずっと海斗に引っ付いていた。


その日の夜、芽衣は海斗の「お前ってさ前はそんなんじゃなかったよね?」「前はもっとこう大人しくてお淑やかでなんていうかお嬢様だった!」っという言葉を思い出していた。


そんなんじゃなかったか。


確かに昔の私はここまで海斗にベッタリとしていなかった。


でも昔の私はある程度海斗の気持ちを抑えている節があった。


いやまぁ〜。


偶に節度とか吹っ飛ぶ時はあったけどそれは二人で暮らし始める前貴族だった時までの話。


貴族じゃなくなったあとは海斗の仕事の疲労を解消させてあげたい気持ちの方が強くて私が海斗に甘えたい気持ちを抑えていた。


幸せじゃなかったかと言われればそうじゃない。


みんなに見守られて逝く時は寂しくなかったけど意識が薄れて何も見えなくなってみんなの泣く声も聞こえなくなっていく度に寂しくなっていった。


自分が死んでどこかわからないところで自分が消えていくの実感している中、子供や友達のことを心配もしたけど最終的に海斗が一番心配だった。


海斗が心配になると海斗に会いたくなった。


会いたくても会えないのが分かっているから強い後悔が心を埋め尽くした。


もっと海斗に甘えればよかった。


もっと一緒にどこかに行きたかった。


もっと私の知らないことを海斗に教えて欲しかった。


もっと海斗と一緒の時間を過ごしたかった。


もっともっともっともっともっともっと考えれば考えるほどそういう後悔は膨らんでいった。


でも私が消えるのは分かっていてああ、消えるんだなって思った時、今までいた暗い空間じゃない白い空間にいた。


そこにはわたしが座っている椅子以外に何もなくてただ真っ白な空間が広がっていた。


「ごめんなさいね」


「消える寸前に連れてきてしまって」


「バレないようにするには色々とやることがあるのよ」


突然、女性の声でそう言われてその声を発したであろう女性を周りを見渡し探したけれど女性は見つからずまた正面を向くと椅子に座った疲れた様子の絶世の美女がいた。


「あなた、またあの男と一緒に生きたい?」


「え?一体どういう?」


「それにあなたは一体?」


「わたしのことはどうでも良いの!」


「あの男と一緒に居たいかって聞いてるの!」


「あの男?一緒に?」


「も〜〜察しの悪い女ね!」


「だ〜〜〜から」


「海斗と一緒にまだ居たいかって聞いてるのよ!」


「は、はい」


「まだ一緒に居たいです!」


「そう………」


「じゃあ一緒に居られる世界連れて行ってあげる」


「いいのですか?」


「ええ」


「良いわよ」


「その代わり約束しなさい」

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