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面倒

「三春さんって」


「私三春じゃないよ」


「え?どういう?」


「私の名前は楓」


「前世はヘーレって言う名前だったの」


「前世とか言ってる女はキモいかしら?」


「いいやキモくないキモいなんて思うはずないよ」


「久しぶり本当に久しぶり」


「ええ」


「ええ!」


「でも今回のことは本当にごめんなさい」


「お前とあの男の人達ってどういう関係なんだ?」


「ん〜〜〜」


「家族みたいな?」


「うちの父親の雇用者的な?」


「まあ大体察しはついてるけどさ」


「結局今回のことって?」


「え〜とね」


「今回のことは三春を慕ってる奴らが海斗が三春に話しかけているのを見てナンパしていると勘違いして他の三春を慕ってる奴らを集めて起こした行動みたいなの」


「だから俺が何を言っても話を聞いてきれなかったのか」


「うん」


「本当にごめんね」


「お前は悪くないだろ」


「でもお前どうやって俺のことを見つけたんだ?」


「ああ、それはね」


「昨日の朝、いつもなら必ず見張ると私の見送りをするはずの奴らが誰一人とし来ずに代わりに下っ端のやつだけが来たの」


「それにいつもならコソコソと後ろをついて来ているやつも代わりに下っ端だったから私は三春は2人でおかしいねっていう話をしてたんだ」


「それからは普通に学校を過ごして学校が終わって放課後に三春と合流して帰ろうとしてたんだけど三春がやけに焦った様子で待ち合わせの場所に来たのよ」


「三春に話を聞いてみるとクラスで唯一話しかけて来てくれた男子が今日無断で欠席したと」


「そしていつもの奴らがいないことがどうも胸騒ぎがするってでも自分じゃどうすればいいかわからないって」


「だからどうすればいいかって」


「私は三春に任せてって言って心当たりのある場所を手当たり次第に探したわ」


「一応電話で父さんに聞いてみたけど心当たりはないしアイツらと連絡も取れないって」


「息を切らしてやっと海斗を見つけたけどもう海斗はボロボロにされててすぐに病院に連れていきたかったけど連れて行けば警察ざわになるかもしれないから父さんの知り合いの医者にこの部屋で海斗を見せて治療をしてもらったの」


「なんで病院じゃないんだ?」


「知り合いの医者は大きな病院の医者じゃなくて個人でやってる小さな病院の人だから寝させるベットが病院になかったの」


「そうなのか」


「本当にごめんなさい!」


「だからお前は何も悪くないだろ」


「それにあの人達に捕まった俺も悪かったんだ」


「もっとしっかりしてればこんなことにはならなかった」


そんな感じの会話を繰り返しながら楓を慰める時間が続いた。



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