きれいなはこ
知らない荷物が届いた。
て、た。
綺麗な箱。
お仕事して頑張ってお仕事終わらせて帰宅しながら、渋滞のテールランプの色に目をくらませながら、たまに瞬きしながら、同時に自動車を操り、あの人に恋していたり、あの人の事を考えたり、赤信号で停車したり、
喫煙までするんだから、
僕ったら。
荷物は、知らない荷物で。
大きさ的には、ボーリングのボールが入ってそうな大きさ。
少し怖く言う?
人の頭が入ってそうな大きさ。
綺麗な箱。
「要冷凍だよ」
って。
箱が要冷凍と教えてくれたので、
冷凍庫の中の先住民達を全部ポイして、
綺麗な箱、冷凍庫に。
その後は、特に何も教えてくれなかったので、さて、僕はどうしよう?
絵本を読んでいても、お絵描きしていても、
どうしよう、が頭のどこかにあって、心ここにあらず。
今、偶然に考えてしまった、
「ある。」のに、「無い。」
とは、これは面白いアレだから、いつかちゃんと考えてみよう。
無いを表すゼロ。
ゼロと言う数字がそこにある。
あ。片付いた笑。
綺麗な箱には、宛先?送り主?
みたいなのは何にもなくて、
ただ綺麗、そんだけ。
もしかしたら、配送ミスかもしれないよ。
そんなのお部屋の中に持ち込んじゃいけません。
みたいな倫理観みたいな一切のいろいろは、
お部屋の中には持ち込みません。
僕の気持ちには、ワクワクする気持ちだけがあった。
それでも、それでも、さっき
人の頭みたいな、なんて表現したものだから、
僕だって、みんなだって、なるべくならふれたくないそのあたり、気になります。
冷凍庫から少し出てきてもらいました。
綺麗な箱。
匂い……
んにゃ。この場合は臭いとするべきだね。
僕の。みんなの気持ち的にもね。
嗅ぎますね。
変な臭いはしない。
良かった。これで可能性だらけになった。
みたいにしていたら、あの人から連絡が来て、
お仕事終わったかな?お疲れ様。なでなで。
みたいに優しい言葉が届いた。
胸がきゅっ。した。
うん。お仕事終わったよ。
次のお休みには会いたいな。
とお返事して、さあ。綺麗な箱。
重さ。
んーと。
人の頭なんか持った事ないからよくわかんない。
重いような、軽いような。
軽く揺らしてみると、
中で何かが少し転がるような感触。
よくわかんないけどね。
あの人からのお返事。
日曜日には会えるよ。久しぶりにゆっくりとデートをしようね。
お返事へのお返事。
うん。嬉しい。手つなぎたい。
胸がきゅっ。した。
時計を見ると、もう2時とかで、
あの人、夜更かしだね。
僕もそろそろ眠たくなってきちゃって、部屋を暗くしながら、夜の夜だけの特別などこか寂しい絵本みたいな雰囲気を感じつつ、ベッドに座り、座りの姿勢から仰向けに眠り、はだしで、とてもふんわりとした頭になりながら、あの人におやすみなさいの連絡をメッセージしながら、
ねむねむしながらも、寝癖の準備をして
胸をきゅっと切なくして、
恋をしながらねむねむ
ねむねむ………




