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ゆめ

 男は歩き出した。


 乾いた土の上をゆっくり歩いていたのだ。所々に水たまりがあった。

 水たまりの周りには、たくさんのイシクラゲがいた。


 男はイシクラゲを掴んで、水たまりに入れた。よく洗って、ポケットに入れた。水たまりはなぜだか澄んでいた。男はまた歩き出した。


 のどが渇いた男は、ポケットに入れた柔らかいイシクラゲを口に入れた。

「だまって」

男はそう言った。ポケットに入っていたイシクラゲは、もう無い。


 男は、塩辛いイシクラゲを食べ終わったあと、また歩き出そうとした。進む方角が分からなくなった。男は体を回転させて、周りを見た。


 もう、水たまりも何もなかった。

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