18/18
ゆめ
男は歩き出した。
乾いた土の上をゆっくり歩いていたのだ。所々に水たまりがあった。
水たまりの周りには、たくさんのイシクラゲがいた。
男はイシクラゲを掴んで、水たまりに入れた。よく洗って、ポケットに入れた。水たまりはなぜだか澄んでいた。男はまた歩き出した。
のどが渇いた男は、ポケットに入れた柔らかいイシクラゲを口に入れた。
「だまって」
男はそう言った。ポケットに入っていたイシクラゲは、もう無い。
男は、塩辛いイシクラゲを食べ終わったあと、また歩き出そうとした。進む方角が分からなくなった。男は体を回転させて、周りを見た。
もう、水たまりも何もなかった。




