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歳月
男は甘いクリームと生地を食んだ。ビリビリの教科書が開いた机でそれを食べていた。
手に持っているのは、フォークと光る板。文明の利器である。男はその板の電源を入れたり落としたり、親指を動かし続けた。
一つだけ通知が届き、男はそれを素早く押した。地域のメールだった。男はそれに気づき、すぐにスワイプして消した。
パソコンを開き、そして閉じた。空になった皿とフォークを掴んだ。男は立ち上がり、光る板を教科書に挟んで部屋を後にした。
男は食器を流し台に置いた。通知音が鳴った。友人からのメッセージだった。開いて、スタンプを一つ返した。それからもう一つ。
一つ息を吐いた。板をリビングに投げた。クッションに沈む。思いに更けた。
リビングは涼やかな空気が占めていた。外は蒸していて心地が悪い。
今年も男は歳を一つだけ進めた。




