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不変
男は友人と土手を歩いていた。
「いつまでも変わらない物ってあると思う?」
男は友人に訊いた。友人は少しだけ黙った。強い川風で短い髪が揺れていた。
「うーん、何かあるかな。」
友人は呟いた。男は困り顔をする友人に笑った。
「あるのかなと思って訊いてみたんだ。それだけ」
友人と別れ、家路についた。
男は道に変わらない物を探した。雀に訊いてみたりもした。
返る答えはいつも「あるわけない」だった。
通知に一つだけメッセージが流れた。
『あった。誕生日だ。』
男は静かに笑って、コンビニに方向を変えた。




