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空席

 男は電車に乗った。

「おい、そこの」

年老いた男が男に声を掛けた。

「リュック、前にするか、下に置け」

男は従った。年老いた男は満足そうに席に座った。二駅先にある花園の話をしているようだった。


 少しだけ大きな駅に電車が止まった。多くの学生が乗り込んだ。席に座る学生は多かった。それぞれスマートフォンを手に取ったり、単語帳を見ていたりした。

「おにいちゃん、座っちゃいな」

男に年配の女が言った。多くの荷物を引いていた。

「おばあちゃん、座ってください」

男はそう返した。

 停車している数分で車内の人数は男が乗った時よりも多くなっていた。


 赤いリュックの男はスマートフォンを横に構えたまま、空いた席の前で立っていた。

右側のドアには乗り込もうとした高校生が身体を捻ってドアを跨いでいた。


 やがて駅のメロディが鳴りだし、発車した。


 沢山の人を乗せた電車は、空いた席が残ったまま、石垣のような人の塊を運んでいた。

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