6話『マッドなサイエンティスト』
「──ぷはぁっっ!!」
あれから暫くして。
地下河川の濁流に流され続け、ようやく脇にある空間にギリギリのところで掴まって上がることに成功した高崎は、久しぶりにすら感じる呼吸の感覚に生きていることを実感した。
──危うく、本当に溺死するところだった。
だが、それでも現に自分は生きている。
たとえ右肩の銃撃による傷をはじめとした身体中の傷が水で酷く痛んでいたとしてもそれは事実。あの一世一代の大賭けにはなんとか勝てたということだ。
奴らにはこの川に飛び込んだことすら見られていないのだから、少なくとも当分の間は居場所がバレることもないだろう。命すらも懸けて、ボロボロになってでも掴み取った一筋の希望に、高崎は涙すら流す思いだった。
だかしかし、それでも問題はまだまだ山積みだ。
まず今1番の問題は────。
「ここ、何処なんだ? というか、そもそもまずどうやって地上に出ればいいんだ??」
高崎が身体中の臭くてきったねぇ水を払いながら、そんな至極当然な目の前の課題を1人呟いた。
そう。彼は今、これからこの先どうすればいいのかということすら不透明なのだ。なんなら今いる地域がどこなのかすら不明だ。二島かもしれないし、他の島かもしれない。それどころか、大陸に戻ってきている可能性すら否定はできない。
しかも電子機器はない。食料もない。夏とはいえ服もまともなモノはなくずぶ濡れ。そして一国家の軍隊に追われる身。
──相変わらず、最悪な状況なのは変わっていない。
それでも、諦めるわけにはいかない。とりあえず彼は状況を少しでも動かすためにも辺りを見回す。
そこには、これまで見えてなかった様々な“可能性”があった。
まず、壁際に設置された木製の梯子。
これはまず高崎の目に留まり、その注目を一身に集めた。地上に出るという目的の上でならこれ以上のものはない。
……だが、最悪の現実がそこには待ち受けていた。
近くに寄ってみてみれば、それは最後に使われたのは何十年前なんだというくらいにボロボロで腐敗していて既にボロボロといった感じだった。これでは、もはや使い物にならなそうだ。
そんな一時の希望と未来へのの絶望に包まれた高崎が、次に見つけたのは1枚の扉。
金属製の頑丈な感じの扉で、とりあえず開けようとしてみたが、鍵がかかっているのか開かなかった。
が、今の高崎にとってはそんなもの知ったことではない。彼は扉の視点側にある固定具をチカラでぶっ壊すと、力の限り思い切り蹴り飛ばして無理やりドアを蹴り倒した。
薄々気がついていたが、やはりこの能力便利すぎる。しかも、確かあのアランですら万全の能力行使は一定の条件下でしか使うことは出来なかったのに、多少の“反動”だけでそんなこと関係なしに使えるという。
何故だかは未だに分からないのだが、使えるものは骨の髄まで使わせてもらおう。
これは、後でヴィノラなんちゃら〜みたいなアランの言っていた名前なんかではなく、もっとカッコよくてこの特異性にふさわしい“名”を与える必要性がありそうだ……。
そんな久しぶりに芽生えた厨二心を燃え上がらせながらドアの先の階段を下っていくと。そこにあったのは、予想だにしていなかった光景だった。
「──ここは……、なんかの研究施設か?」
そこは、高崎の言う通りまるでどこかの研究施設のようだった。壁際には凄まじい量の本や資料が並べられているし、机の上には実験器具やレポートのような紙が積まれていた。他にも、大きなハイテクっぽい機械が所狭しと並べられている。
だが、普通の研究施設と異なっているのは、そのどれもが長年放置されていたようにボロボロで、部屋も埃まみれ蜘蛛の巣だらけだということか。なんというか、人類が滅亡した後の世界みたいなポストアポカリプス的な荒廃した雰囲気だ。
高崎がそんな光景に圧巻されながらもその歩みを進めると、足元でゴキブリらしき虫がわさわさと動き出した。……そんなのは無視する。別にそういうのが苦手じゃない訳ではなかったが、今の彼にはゴキブリなんぞ最早どうでもよかった。
しかし、どうもここは暗すぎる。
元から明かり殆どのない空間だったが、こう探索するとなると流石に不便だ。高崎が転びそうになって壁に手をついた。
「くそっ、やっぱ片目だと距離感が掴みにくいな」
そう吐き捨て壁沿いに歩こうとすると、そこにはたまたま照明のスイッチと思われる突起があった。
だが、流石にこんな状況では電気なんてつく訳ないだろう。
……と思っていたのだが、事態はまさかの方向に転換する。なんと、こんな状況だというのに電気が通っているみたいだ。
すっかり部屋の中も明るくなり、容易にその全容を見渡せるようになった中で、高崎はふと机の上に大切そうに置かれたものに目が移った。
──これは、デバイスか?
そこにあったのは、片手でも楽に持てる程度のサイズタイプの黒色のデバイスだった。
それは彼が持っていたような見慣れたデザインではなかったが、おそらくそういった類のモノだということは分かる。……というか、CMやネットなどでもこんな形のものは見覚えがない気がするのだが。
いや、そういえばここはアルディス王国ではなかった。つまり、海外製の何かか?
そんな考察を適当にしながら、彼はそのデバイスを手に取ってみる。すると、そうして設置型の充電器から離した途端、勝手にそのデバイスが起動した。
──すると、その瞬間。
その画面にはホーム画面のUIと共に、予想だにしてなかったモノが映り込んだ。
『──あ〜〜ッッ!! よく寝たっ!!!』
「おわっ!! な、なんだっ!!?」
突如大音量に、高崎がビクッと体を震えさせる。
それは画面で大きなあくびをしながら、そんな鈴を転がすような可愛らしい声をデバイスのスピーカーから響かせる。……何かの目覚まし的なアプリか? いや、それとも──。
『……ってうわっ!! なんでこんなにボロボロなの!? あたし、いったいどれだけの間眠ってたわけ!!?』
「おいおい一体どういうことだ……? まさか高性能な人工知能……? いや、確か最新の研究でもここまで自然な音声で会話できるものは……。なら、やはり特定のパターンの会話が出来るアプリ的な何かか……?」
『ってよく見たら博士じゃない!! あんた誰よ!?』
高崎がぶつぶつと呟きながら手に取ったデバイスを弄っていると、ぷりぷり怒り気味にそんな質問をされた。
画面を見れば、そこには1人の少女が写っていた。何処にでもいそうな、でもちょっと可愛めな感じの娘。髪は白髪のロングで、少しアニメ調にデフォルメされているが、3Dの出来は凄まじく良いといっていいくらいだ。
……というか、“ソレ”はアルディス語を話していた。デバイスにおける設定言語も同様らしい。
何故だかは分からないが、アルディス語以外のこの世界の言語はまるでサッパリな彼にとっては大変ありがたかった。
「──俺は……そうだな、高崎佑也。ユウヤ=タカサキだ」
とりあえず、“ソレ”に明らかに自分を見てそう質問されてしまったので答えることにした。偽名でも名乗ろうかと思ったが、良さげなのも思いつかなければよく考えれば別に偽る必要性もあまり感じられなかったので素直に答えることにする。
しかし、聞かれたからではあるのだが、画面の少女に向かって話すというのは少し恥ずかしさを感じるのだった!
『へぇユウヤ、なんだか珍しい名前ね。それで、いったいどうしてこんな場所に?』
「それはまぁ色々あって……ってそもそもお前こそ何者なんだよ? こんな自然に、こんな当たり前のように人間と会話をする機械なんて聞いたこともねぇぞ」
つい“ソレ”とまじめに会話をしそうになった高崎が、一旦その言葉を止め先ほどからずっと気になっていた疑問について聞いてみることにする。最初は通話的な何かと思っていたが、なんだかそういう訳ではなさそうなのだ。
この世界においても、彼の知る所ではまだ完全な感情を有するAIは公の元にはされていない。……だが、他の分野の技術水準を考えれば既に存在していてもおかしくはないのでは?
……ということは、つまり。
「ふふん、それは当然ね!!」
画面の中の少女が、お手本のようなドヤ顔をして胸を張る。そして、指をこちらへと向け高らかにこう宣言するのだった。
『──あたしは“アシリア”。2548年に作られた、世界初の完全なる感情を持った人工知能さまよ!!』
────────────────────────────
「──それで、一体ここはなんの施設なんだ?」
そんな自称最強のAIの登場にひとしきり驚かさせてもらった後、高崎が改めて部屋の全体を見回しながらそう問いかけた。なんとなく察しはついてはいるが、質問を投げかける人(?)が今ここにいる以上、聞いておくに越したことはない。
『ここは、そう! あの稀代の天才発明家、“ホレス=ナカミト”の秘密の研究所なのよ!!」
ばばーん、と効果音でも鳴りそうな感じなドヤ顔で再び胸を張って答えてくれた。……このAI、随分テンションが高い。
って、今コイツなんて言った??
「──ちょっと待て、そのホレス=ナカミトって確か……」
高崎が頭をかかえるようにして思い悩む。いったい何処でのことだかは覚えていないが、なんだかその名前は前に聞いたことがあるのだ。そう、それは……。
『そう、ナカミトといえば、全ての技術の叡智の集う国、アルディス連邦王国でもトップとも称された天才発明家。そして、そんな博士はそっちの方の椅子にいつも座って……』
「──うわ。こりゃ……し、死んでるな……」
たった今の今まで気がつかなったのだが、部屋の奥の方にあったPCの置かれたデスクの椅子にところに、ひどく劣化して半ばバラバラになった骨が散乱していた。どうやらそいつが死んだのはだいぶ前らしく、既にしっかり白骨化しているのだった。南無三。
「………………そっか」
「……で、でも何でそんな著名発明家がこんな場所に?」
なんかなんとも言えない空気が流れてしまったので、高崎が話題転換を図る。機械との会話だというのに、こうして気を使うというのは、何だか我ながら面白く感じられた。
『……それは、彼が晩年にトチ狂った研究に執着し始めたからね。普通の研究に飽きたのか非道な人体実験を伴う実験をするようになって界隈からも追放され、その身柄を警察にも狙われ、遂には国からも出て行かざるを得なくなったって訳』
わぁお。そいつはなかなかにイカれた野郎だ。元より倫理観がなかなかに終わってるこの世界ですら追放されるレベルとは、きっと目を当てられないようなトンデもない非人道的なことをしていたのだろう。
……さっきは思わず少し同情してしまったが、その話を聞いて死んでよかったじゃんとちょっと思ってしまっている自分がいるのだった。
『まぁそういう訳でこのユトソル諸島に身を隠してたのね。ここは何処の国家に属さないから、身を隠すには最適な場所よ』
皮肉めいたようにアシリアがそう言ってのける。
……薄々勘づいてはいたが、このユトソル諸島とかいう地域、最早ただの半無法地帯である。大陸間戦争後に世界共同管理地域に指定したのって失敗なんじゃないだろうか。これまでの実質的現状みたいに、三大国の山分けに正式にしておいた方が多分平和になってたんじゃないか?
『──それにしても……随分とひどい怪我ね。まさに満身創痍って感じ。その左目とか特に酷いじゃない。どうしたの?』
「これは……拷問でやられたんだよ。マナスダ軍のやつらに」
苦虫を噛み潰したような表情で高崎が答える。
もう思い出すことだけですら物凄く不愉快な気持ちになった。あんなクソ野郎どもに、自分の一生ものの大切な片目が奪われたのだと考えると、改めてやり場のない激しい怒りが湧いてきた。……全員ぶっ殺してやりてぇ。
『そ……そうなの、それは気の毒に……。──あ、そうだ!! ならあたしに任せて!!』
何を思いついてしまったのか。アシリアはそんな声を上げると、高崎を奥にある別の部屋へと誘導していった。彼としては、正直なんだか嫌な予感がしてたまらないのだが……。
「──で、ここは?」
『ここ、博士がかつて人体実験をしてた場所ね。当時は度々地上に赴いては、そこらの子供を攫ってきていたものよ』
「……いや、ほんと死んで良かったわソイツ、うんマジで」
心の底からそう思った。いや、うん。マジで。
『──ほら、そこに座って!! あたしがあなたのその左目、どうにかしてあげる!!』
「…………は?」
『まぁまぁ不安な気持ちは分からないでもないけど、ここはあたしに任せなさい。あたしを目覚めさせてくれたお礼よ』
「いやいや、いくらお前が世界最高のAIだとはいえ、AIごときにそんな高度な手術が出来る訳ないだ──」
『システム、起動っ!!』
「ちょっ──うわっなんだッッ!!?」
そんな高崎の言い分を全部無視して、彼女がなんかトンデモなくやばそうな言葉を彼女が口にした途端。
椅子の近くにあった禍々しいアームが動き出し彼の体をがっしりと掴んだ。その力はとても強く無理やり椅子に座らされる。
そうなれば次は、椅子から何本もの小型アームが出てきてがっしりと椅子に身体を固定された。首すらも固定され、一瞬でもはや全く動けなくなる程に雁字搦めにされる。
「お、おいっアシリアッッ!! お前ッッ!!」
『はいはい静かにねー、チクッとしまちゅよー』
当然の暴挙に抗議しようとする高崎を再び完全に無視して、地面に落ちたデバイスから発される今度は馬鹿にしたような赤ちゃん言葉と共に、滑らかに動くアームによって身体に問答無用で何かの注射をブッ刺された。
どうやら……それは麻酔だったらしい。
それもむちゃくちゃに強力なやつみたいだ。ふわっと全身の力が抜けて、あっという間に意識が薄らいでいく。
『すぐに終わるから、ちょっと眠っててねー』
最後に聞こえたのは、彼女のそんな軽い言葉だった──。
『──ほら出来たわよ!! 目を開けてご覧なさい!』
「うわマジだ……目が見える。しかも、めっちゃはっきりしてるんだけど。これ視力いくつだよ」
『ま、そのままだとガチャ目になっちゃうから、ついでに調整してあげたのよ。あなた結構視力が落ちてたみたいだからね!あとその右肩の傷とかも治療しといたわよ!』
「ついでって、そんなんで出来るのか」
高崎が完璧に治った目をパチクリしつつ半ば引いて呟く。
これは……想像以上にとんでもないAIだ。
もしこんなものが社会において一般化すれば、たちまち全人類が総ニート化出来ちゃう世界の到来だ。そしてそこからの機械の反乱という黄金パターンの発生も待ったなし。
「──でも、どうやって治したんだ? 左眼、客観的には見れてなかったけど、相当酷いことになってただろ」
『あぁそれは勿論義眼よ? ナカミト博士がその叡智をかけて開発した、最先端の義眼。普通のやつとは比べ物にならないくらい高精度なんだから、感謝しなさい!!』
「……えっ義眼!!?」
まさかの返答に、高崎が大きな声で聞き返す。
机の上に置かれていた鏡を埃をはらって見てみれば、そこには右目は黒。左目は赤の男がいた。
「──お、おぉ。かっけぇ……」
『おっ分かる?やっぱオッドアイはロマンよね!!』
「そりゃ勿論!! うわぁすげぇ!! 義眼ってだけでちょっとかっけぇのに、これはめちゃくちゃ燃えるわぁ!!」
興奮気味に高崎が同意を示す。
既に忘れていた筈の厨二心がほぼ完璧に目覚めていた。正直体の一部が自然でなくなるということに動揺する気持ちもなくはなかったが、かっけぇものはかっけぇのだから仕方あるまい。
というか、ロマンを理解しているAIとか、ほんととんでもない高性能すぎやしないか?
「──でも、そういやこれメンテナンスとかはどうすればいいんだ? やっば付け替えたりするのか?」
ひとしきり興奮しきった後、ふと冷静になってそんな疑問点が浮かんできた。いくら高性能だ何だとはいえ、まさか一生そのままという訳ではあるまい。
『さぁ? あたしはよく分かんない』
「……………まじ?」
『あぁでも、確かそこの棚のところに医療系発明品についての取説みたいなのがあったような──』
「それを先に言ってくれ!!」
高崎がアシリアの言い終わりを待たずにその棚を漁り始める。……あった。『軍事用特殊機能性義眼“深紅なる宝石”』。
…………どうやら、ナカミトととやらも厨二みたいだった☆
「──でも、意外と紙も使ってるんだな。昨今の技術者って全部電子データで記録してるものだと思ってたわ」
『あぁ、確かにそんなイメージあるわよね。電子データこそ最先端!みたいな。でも、まだまだ紙媒体は現役バリバリよ?』
そんなふとした興味に、アシリアが乗ってくる。
……というか。その表情的に、知識をひけらかしてドヤりたいだけのようにも思えるが。
『そもそもね、単なる利便性的な話ならともかく、ただ“情報を後世に残す”という意味でなら紙媒体も捨てたモノじゃないのよ? そこらの大量生産品ならともかく、丹精込めて作られた高級紙なら数百年単位で保つしね』
「ほーん、そんなものなのか」
そんなアシリアのありがたいご高説を聞きながら、高崎は他の本棚も漁ってみることにした。あまりにぶっ飛んでいるおかげでまるで理解のできないやっべぇヤツから、小学生が考えたかのような頭の悪そうなモノまで、様々なアイデアや設計図が描かれている。なんとなくざっと目を通しているだけでも興味を惹かれる興味深い並びだ。
『ちょっと!! 何をあさり散らかしてるのよ!!』
「いや単純に興味本位が……。それに、現状ここから出る手段がない以上、それを打開する何かがないかと思って」
『ここから出るって、そんなの外に梯子があるでしょう?』
「いや、外の梯子って……。あれ、もう劣化でボロボロだったぞ。あんなの登ろうとしたら途中で崩れ落ちちまうわ」
『あぁ、そういえば今は2563年だから、あれから15年も経ってたんだっけ。ずっと寝てたから実感が湧かないのよねぇ』
ちょっと悲しそうに、アシリアがそう小さな声で呟いた。……その仕草といったら、本当に人間のようだ。
「──ん、なんだコレ」
とりあえず一通り本棚を漁り終わった高崎が、ふと机の上に置かれたレポートらしきものを手に取る。表紙には赤い文字で「機密情報」だの書かれていて、その重要性をどうだと言わんばかりにアピールしていた。
『あっ、それは……』
アシリアがそれを手に取った俺を見て、“何か”を思い出したのか、そんな消えそうなくらいに小さな独り言を呟き、なんだか少し悲しそうな表情をして目を逸らした。
だが、高崎は……そのレポートを開く。
──いや、“開いてしまった”。
そして。そこに、書かれていたのは。
「──な、なんだよ。これ」
彼は、その内容に思わず……絶句する。
いや、今になって考えてみれば。
それは、もっと前に。こんなレポートを見なくとも、簡単に気が付けたことなのかもしれない。
────そう。
そこには、『人類の電脳化による人工知能システム構築計画、被検体NO.16『“アシリア”』と書かれていた────。




