↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
赤き神狼イグニス、今日も全力!  作者: 石火


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/33

プロローグ

 ハッ、ハッ、ハッと弾む息が、冷気の中で白く弾ける。

 視界の端に見える己の毛並みは、燃えるような鮮血の赤--スカーレット。雪景色との対比が紅白で実に目出度い。


 しなやかで、弾むように柔らかに動く体躯は素晴らしい。自画自賛と言われようが、事実なのだから仕方がない。


 前世の記憶を持ったまま生まれた俺は、たぶん『フェンリル』という伝説の神獣に転生したのだと思う。前世を思い出そうとした時期もあったが、詳細は全く思い出せなくて諦めた。


 そのうち思い出すこともあるだろうと軽く考えている。



 フェンリルだと思う理由は、両親も兄妹も、全員が月光のような美しい白銀の毛並みと、フォレストウルフの倍以上もある巨体。そして何より、魔法と意思疎通の能力を持っている。条件は完璧だ。


 ……ただ一つ、問題があるとすれば。


「なんで俺だけ赤毛なんだよ!!」


 白銀の一族の中で、俺だけが規格外の赤い毛並み。名前はイグニス。

『赤じゃないわ。あなたのはスカーレットよ』と母さんは微笑んでいたが、昔は仲間外れみたいで本気で悩んだものだ。


 今では唯一無二のこの姿と、一族で唯一使える『炎魔法』を気に入っているけどな。


 そんな俺にも、とうとう自立の時がやってきた。


「みんな大きく育ってくれた。生きる術は教えた、あとは己の望むままに生きなさい」

「気をつけてね、特にイグニス。あなたはその目立つ毛色なんだから」


 父さんと母さんの言葉に、俺たちは口々に感謝を告げる。


「分かってるって! 俺の炎魔法があれば余裕だって!」

「……一番心配なのはお前だよ」


 家族全員から呆れ顔で溜息を吐かれたが、俺の胸は高鳴っていた。


「みんな、元気でな!」


 かけ声と共に、俺たちはそれぞれの方向へ走り出す。


「世界は広い。世界樹の森の外には、まだ見たこともない景色や魔物が山ほどいるぞ」


 父さんのその言葉が、ずっと頭から離れなかった。


 赤毛のフェンリル・イグニス。


 せっかく異世界へ転生したんだ。

 世界中を旅して、まだ見ぬ景色も、美味い魔石も、面白い出会いも全部楽しんでやる。


 そして、いつか本物の冒険者になってみせる。俺の物語は、ここから始まる。

 最後まで読んでいただきありがとうございます!

 もしイグのこの先が気になると思っていただけたら、評価やブックマークをいただけると、執筆の大きな励みになります!

 少ししてから第一話の投稿をしますのでそちらも是非お読みください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。