喧嘩をして支え合う
俺は今屋上に向かっている。
今日は彗さんと距離を置いてから三日目。
そう、今日が約束の日であり彗さんの気持ちを聞く日だ。
ガチャ
「す、彗、いるか?」
反応がない、まだ彗さんは来てないのか?
「あ、そういえば」
この高校の屋上から見る景色はとてもきれいだ。高校の入学式の時に一回見た。
普段は見る気にはなれないがこうゆう緊張しているときに見るととても、落ち着く。
「だぁーれだ」
「うわぁ!?………す、彗さん?」
「正解!!颯君の彼女の彗です」
屋上から見る景色に見とれているといつの間にか彗さんがいた。結構びっくりしたな......
「で、颯君は心の整理できた?」
「それはこっちのセリフです、”彗さん”」
「え?」
「気づいてましたか?彗さん、俺の母から”あの事”を聞いたときの表情を」
「ひ、表情?」
あの時の彗さんに俺は関わっていけないと思った。
「まるで少し衝撃を与えただけで、全てが壊れそうな表情でした」
「ーーっ!」
「俺が彗さんと一度距離を置いた理由は、あの時の彗さんに俺が関わってはいけないと思ったのと、今のままの関係が続くのがいやだったからです」
「…………」
「今の俺じゃあ頼りないと思います。それは自分でも気づいています。でも、俺は彗さんに困ったことや何もかもがきつくなった時があったら、あったら頼ってほしいし、相談してほしい。彗さんの彼氏として、一人の男として。」
ポロッ
彗さんの一滴の涙が彗さん頬を通った。
「泣かないでください、彗さん。俺はここにいます、困ったこと、悲しかったこと全て俺と一緒に経験していきましょう。そしたら多少は痛みを分け合うことが出来ます」
「わ、私は……はや…てくんに、迷惑を……かけたくなかった。私一人が苦しんで……いればいいと、思った」
彗さんは涙を流しながら答えた。
「二度とそんなこと思うな!!」
俺は怒声交じりに応えた。
「俺がそんなことで迷惑なんて思うわけないじゃん!!彗さんがあの日俺のことを救ってくれなかったら今の俺は絶対になかった。そんな命の恩人とも言える人に迷惑?俺のこと馬鹿にしてるんですか彗さん?」
彗さんは勘違いしすぎだ。
「俺が一番してほしくないことは彗さんだけが犠牲になることです。俺はそんなことをするぐらいなら、こんなに彗さんが傷ついてしまうなら、彗さんと別れる覚悟があります」
「ーーっ!」
「だから、二度と迷惑なんて思わないでください。辛いこと、悲しいことがあったら、俺と一緒に乗り越えていきましょう」
はぁ、はぁ、言いきった。言いたいこと全部言ってやった。
後は彗さんだけです。本音を俺にぶつけてください。
「彗さん、思ってること全部ここで言ってください」
「わ、私は………」
「颯君は遠慮しすぎなんだよ!!こっちが凄くアピールしてるのに颯君はいつもいつも………このチキン!!」
「はぁ!!それは今関係ないでしょ!そんなこと言うなら彗さんだってーーー」
その後、俺たちはいつも不満に思っていることなどをすべてぶつけて言い合った。
まあ、喧嘩するほど仲がいいって言うことわざもあるしね。
それに、喧嘩をしても仲直りをしてけばいいだけだと思う。今日こんだけ本音で言い合ったんだしさ俺達は今後うまくやっていけると思う。
もし、また辛いこと、悲しいことがあっても俺たちは本音を言い合って乗り越えていけばいい。人生まだまだ長い、その人生を彗さんと過ごしていくか過ごしていかないかは俺達次第だ。




