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必勝ダンジョン運営方法 相手に合わせる理由がない  作者: 雪だるま
大陸間交流へ向けて

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906/2208

第758堀:いつもより騒がしい朝

いつもより騒がしい朝



Side:ユキ



「元気だな。二人とも」

「いや、そういうわけじゃないのよ……」

「すいません。つい熱くなってしまいまして……」


俺が帰ってきたとき、セラリアはエリスにウィードの経済状況を教わっていた。

時は既に0時間近、ほかの嫁さんたちはさっさと風呂を済ませて退避もとい、寝ていた。

明日もまた忙しいからな。

まだまだ、大陸間交流大会議は始まったばかりだ。

それにもかかわらず、本日も夜更かしをしている二人は元気だよなーって話。

ま、とはいえ、大体事情は察せるし、終わりにするか。


「エリス。そこまでにしておけ。セラリアも悪気があったわけじゃない」

「……はい。ごめんなさい。セラリア」

「いいのよ。私も迂闊なことを言ってしまってごめんなさい」


2人で謝りあって、この場は終わり。

しかしながら、お互いに疲れて元気がない。

これで、仲違いをするとは思えないが、とりあえずフォローはしないとな……。


「さ、明日もあるから、2人とも一緒にお風呂に入って寝よう」


俺がそういうと、2人は疲れた顔から一転笑顔になり……。


「そうね。さっさとお風呂に入って一緒に寝て、明日への英気を養わないとね」

「そうですね。明日頑張るためにも、一緒に寝ましょう」


というわけで、俺は2人に仲良く食べ……じゃなくて、2人と仲良くお風呂に入って、布団で寝ることになった。



「そして、気が付けばもう朝か」


疲れている時の睡眠は気が付けば朝だな。

そして、疲れているはずなのに、いつもと同じ時間で起きてしまう自分の規則正しい生活に驚く。


「あれかな? 休みだからこそ、早く目が覚めるってやつ」


そう言いつつも、今日も仕事だから関係ないかと思いつつ体を起こす。


「んっ……」

「すっー」


両隣にはツヤツヤになったセラリアとエリスが気持ちよさそうに寝ている。

まあ、元からセラリアをねぎらうって話だったし、エリスも疲れているから仕方ないか。

家族サービスというやつだ。

この2人に家族サービスしたということは、他の嫁さんたちも、相手しないといけないというのが、少し怖い気もするがな。


「さて、朝ご飯の準備でもするか」


忙しくはあるが、朝ご飯を抜くというのはほとんどない。

俺の日課をこなすだけだ。

俺は布団からでて、いつものように調理場へ向かっていると、キルエと出くわす。


「旦那様。おはようございます」

「おはよう。キルエ」

「昨日は、セラリア様とエリス様の仲裁お疲れさまでした」

「仲裁ってほどでもないけどな」

「いえ。旦那様が身を張っていなければ、多少ではありますが、お互いに不満が残ったままだったでしょう」

「そうかな?」

「そうです。旦那様がいればこそ、私たちは団結していられるのです。そこをお忘れなく」

「でもなー。俺がいなくてもまとまってもらわないとな」


俺1人いなくなって瓦解するような、弱い嫁さんたちには見えないけどな。

実際、カグラに呼ばれて行った時も、セラリアがしっかりまとめていたし。


「それは分かっておりますが、それでもです。旦那様は私たちの大事な人ですから」

「そうだな。皆一緒に元気が一番だよな」

「はい。それに越したことはございません」


キルエの言うことも尤もだ。大事な人が辛い目やひどい目に合ってほしいわけがないからな。


「さ、元気の為にも、朝ごはんの支度だ。昨日で疲れているから、胃に優しい物がいいか、それともがっつり元気の出るモノがいいのかな? キルエはどう思う?」

「そうですね。今日の会議も食事会も一緒にするでしょうから、多めに食べると思われます。お酌なども受けるでしょうから、軽い物がよいかと」

「あー、その通りだ。さっぱりにしよう。昨日食べ過ぎたり、飲み過ぎたりしているメンバーもいるだろうからな」

「昨日はエリス様やラッツ様たちも大会議や夕食会に参加して、多々接待を受けておりましたから」

「それは俺もだな。大会議で、各国の要職の連中との顔合わせではエリスやラッツは特に目をつけられたからな」


我がウィードの財政管理と物資管理のキーマンだからな。

今後勝負するのはこいつらだと思ったんだろう。

とはいえ、代表はテファとノンなんだがな。

まあ、2人は経験を積んだとはいえ、俺の奥さんというわけでもないから、あまり重要視されなかったんだろう。

だが、これからのウィードを担うのは彼女たちだから、彼女たちをどれだけ大事にするかも、今後のウィードとの外交戦略には大事なことだ。それに気が付くのはどれだけいるだろうか?

と、そこはいい、今は朝ごはんの献立だ。


「目をつけられたのは当然として、朝のさっぱり献立は、和食で、白いご飯、卵焼き、味噌汁、お新香、海苔ってところでどうかな?」

「よろしいかと。一膳一菜一汁。そして一卵。精進料理よりはボリュームがあり、健康的かと」

「よしなら、全員分パパッと作るぞ」

「はい」


これから、また激戦の地へ向かう奥さんたちの為に俺は手料理を振る舞おう。

ああ、それと、代表たちにもご飯を用意しておくか。

食べているなら、そのまま持って帰ってもらうか、そのままアイテムボックス内で非常食になればいいだけだ。

便利だよな。腐らないって素晴らしい。

そんなことを考えつつ、あっさりとした料理を作っている間に、ラビリスたちがいつものように手伝いにきて、いつもの朝食の時を迎える。


「今日は少ないねー」

「どうせ会食だろうからな。キルエと相談して朝は抑えめにしてみた」


やはりというか、朝食をがっつり食べるリエルは目の前に並んだ朝食を見て少し残念そうに言う。


「あー、なるほど」

「リエルは昨日の会食で食べすぎだからちょうどいいよ」

「デブになる」

「ううっ。わかったよ……」


そんなことを話すリエル、トーリ、カヤ。

このメンバーは会議の警備の代表、そして将軍として会議に参加している。

イフ大陸中には、亜人ということで顔をしかめる連中はいたが表立って文句を言うやつはいなかった。

新大陸の方は、もう大興奮。トーリ、リエル、カヤに限らず、そこらに精霊の巫女たちがいるからな。

そういう両方の意味で、ある意味注目を浴びている3人だ。


「私にはちょうどいいわね」

「ミリーは飲みすぎですからねー」

「まあ、ただ酒ですし、やってられないっていうのはわかりますが」

「エリスはなんかツヤツヤよね? 昨日セラリアと経済の話をしてげっそりしてるかと思ってたのに」

「お金の話は大事ですから。ねえ、ラッツ?」

「んー? ああ、まあ、そうですねー」


ミリーは昨日飲みすぎて今日の軽めの朝ご飯はピッタリのようだ。

ラッツもエリスも不満なく朝ご飯を食べている。

というか、エリスは昨日のことでツヤツヤらしい。

俺は結構搾り取られたんだけどな。

エリスの元気は本当にいったいどこから来ているんだか。


「今日はごみ拾いが終わったらまっすぐ帰ろうねー」

「そうなのです。昨日はキルエ姉様に任せましたが、二日連続はだめなのです」

「そうね。今日はゴミ回収の後は、サクラたちと一緒にいましょう」

「なら、帰りに秋天たちにお土産買って帰らない?」

「ドレお姉にさんせーい。出店もたくさんでているし、何か買って帰れば喜ぶよ」

「そうですね。それがいいですね。シェーラ、何かいりますか?」

「そうですねー。リンゴ飴なんかが食べたいですね」


ちびっこたちはいつものように元気よく朝ご飯を食べているというか、完食して今日の予定を話し合っている。

昨日はキルエの頼みもあって、大会議の見学と護衛を引き受けに来てくれたのだ。

小さい護衛たちに、各国の要人は驚いていたが、王たちは俺がこの子たちを連れているのは知っているので特に驚くことはなかった。

今後、彼女たちも王様たちと面識を持つものとして認識されるだろう。何か用事があったときにトラブルにはなりにくくなる。


というか、そろそろこのメンバーは少女と呼ぶべきかな?

もうちびっこは脱してるのが多いし。

アスリン、シェーラ、ヴィリア、ドレッサはもう幼女から立派に成長して少女といっていい。

既にウィード建国して5年近く、5歳の子供は10歳になろうかという話だ。

10歳から15歳なら、日本でいうなれば、小学校から高校生になろうかというところ。

15歳はもう大人の一部という人もいるからな。

というか、この世界では普通に働いている年だから十分に大人だろう。

とはいえ、アスリンとシェーラはフィーリア、ラビリスと合わせるように、昔のままの姿を保つ変化のスキルで小さいままの時も多い。

本人たちは、あの姿も気に入っているようだ。

外に出るときのボディ、ドッペルたちも基本的に小さい体ベースだからな。


「ねえ、ユキさん。ジェシカたち外交官組の顔色悪いけど大丈夫ですかね?」

「大丈夫というか、まあ死にはしないだろうなーぐらいだな。ま、外交官メンバーはウィードとのつなぎで忙しいだろうからな」

「ですねー」


横にいたリーアは黙々と朝ご飯を食べて、何もしゃべらずお茶を飲んで一息入れている外交官組を見て俺に話しかけてきた。

まあ、あの様子を見れば心配するよな。


「ジェシカ、サマンサはともかく、クリーナが静かなのが……」

「いや、クリーナは元々騒ぐタイプじゃないだろう?」

「あれでも、クリーナはよく喋るんですよ? 本の事とかに関して」

「ああー、そう言えばそうだった」


クリーナは勉強熱心というか、趣味人なのか、まあそれを地で行っていて、本のことに関しては饒舌になる。

地球の学術書を読み漁る傍ら、漫画やライトノベルにも手をだして幅広い本の虫だ。

それは会った時から変わっていない。というか、悪化したか。

普通に人と話すことに慣れだして……。


『ユキ。JCとはどういう意味? あと、wktkも』


本で分からないことがあれば、何かと聞いてくるようになったのだ。

3チャンネル用語とかわかんねーよ。

あとは……。


『漫画というのは面白い。絵と文章の融合。これは地球の奇跡。夢の塊。ところで、今読んでいる、ハ○ター×3はなんで新刊が数年前で止まっているの?』


作者が働いていないからです。とは言えなかった。

まあ、よくある打ち切りという説明にしておいた。


そんな感じで、同様に本を読む相手限定でよく喋るのだ。

そのほとんどの内容が地球の本で、身内しか話が分かる相手がいないので、喋る相手が限定されるというわけだ。

そのクリーナが朝の皆が集まる場で本の話をしていないというのは結構疲れている証拠だ。


「それに比べて、ちょっと前まで元気がなかったはずのカグラたちは元気ですね」


リーアに言われて今度はカグラたちの方を見てみると……。


「相変わらず、美味しいわよねー。いくらでもはいっちゃう。ミコスちゃん、激太りの予感!! でも止まらない!!」

「いいのよ。馬鹿共は昨日の会食後盛大に絞められたから。今まで我慢してて痩せてたから、今は食べまくらないと体が持たないわよ」

「いいのかなー? エノラさん、どう思いますか?」

「カグラはともかく、ミコスとソロは沢山食べた方がいいわよ。家族を出汁にされていて、あの時はげっそりしていたんだから」

「何で私はともかくなのよ?」

「カグラはそこまで疲労してないでしょ? だから太るわよ」

「それを言うなら、エノラもでしょ。デブ猫」

「はぁ? 黒豚はあんたでしょう」

「「ああっ!?」」


あっちは元気だなー。

そう思っていると、セラリアもご飯を食べ終え……。


「さ、今日も頑張るわよ。ルルア、デリーユは私と一緒に挨拶周りだからね」

「はぁ、嫌とは言えないですよねー」

「仕方ないのう。滅びた国の小娘が出て行っても仕方ないと思うんじゃがなー」


我が国の女王陛下と、元聖女様に魔王様は今日も忙しいようだな。

とはいえ俺も同じか。


「よし、みんな今日もよろしく頼む」

「「「はい」」」


こうして、俺たちの日々は始まっていくのであった。



で、終わりを迎えないのが人生だよなー。

そういうのは小説とか映画とか物語だけだっての。


『もしもし、大将。昨日の夜の報告なんですけどー』


はぁ、さっそく仕事の連絡か……。






見ようによってはいつもの朝だけど、疲労度とかは結構ある。

ほれ、日本的に一般的にわかりやすくいうなれば文化祭二日目ぐらい?

落ち着いたけど、まだまだイベントはあるから頑張り時みたいな?


もっとわかりやすく言えば、夏の即売会二日目朝。

まだ前半戦は終わっただけさ!!





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