落とし穴79堀:家を守る者
家を守る者
Side:フィーリア
「お洗濯回収完了なのです!!」
フィーリアは無事に、外に干してあった洗濯物を回収することに成功したのです!!
身長が低いから、よく地面に裾とかが付いていたのです。
しかーし、フィーリアは学習するのです!!
兄様の奥さんとして日々、成長しているのです!!
鍛冶だけでなく、家事も完璧に一歩近づいたのです!!
「ねぇ。それ、ギャグ?」
「うにゅ?」
「いえ、いいわ。意識してないのはわかったから」
なにかよくわからないですけど。ドレッサがそんなことを言ってきたのです。
あ、ドレッサやヴィリア、ヒイロはあのギルドの騒動から今日まで、ずーっと旅館に泊まってもらって、家事とかの手伝いをしてくれているのです。
無論、ちゃんと学校にも行って、ギルドのお手伝いで悪者探しもちゃんとやっていてすごいのです。
勿論、フィーリアたちも大活躍なのです!!
兄様たちが、神様のことで忙しい間、今みたいに、家事を頑張ったり、赤ちゃんたちのお世話をしたりして、立派な兄様のお嫁さんなのです!!
そして、新大陸のお仕事もしているのです。
ポープリ姉様の魔術学府に通って、毎日、沢山勉強したり、アマンダ姉様やエオイド兄様の訓練をしているのです。
そんなフィーリアたちを兄様は褒めてくれるのです。
こういうことは、地味だけど大事なことで、それを頑張ってくれるフィーリアたちは偉いといってくれるのです。
だから、フィーリアたちは頑張るのです!!
兄様が安心して、今の問題に取り組めるように、お手伝いするのがいい女の在り方だとラビリスが言っていたのです。
そんなことを考えていると、最後の洗濯籠を部屋に持ってきたドレッサが話かけてきます。
「で、フィーリア。洗濯物は取り込んだけど、畳むの?」
「いえいえ。それは私が承りますよー」
「あ、サーサリ姉様」
「あははー。フィーリア様は相変わらずですね。まあ、姉様と言われて悪い気はしませんが、一応メイドなのでそこのところは忘れずに」
「よくわからないのです。家族なのですよ?」
キルエ姉様もメイドだけど、家族なのです。
兄様が言っていたのです。一緒に暮らすなら家族なんだって。
「ここの生活スタイルでメイドを意識っていうのは無理じゃないかしら? と、そこは今更だし、洗濯物を畳むのは任せていいわけね?」
「はい。お任せください。それでフィーリア様、ドレッサ様にはほかに用事を頼みたいのです」
「用事なのです?」
「どんな用事?」
「ナールジア様からのお呼び出しがかかっています。すでに、ヴィリア様、ヒイロ様は向かわれております」
「うにゅ? アスリンとラビリスは?」
「お2人はお呼び出しがかかっていませんから、キルエ先輩と一緒に赤ちゃんのお世話をしています。おそらくは、武具に関することだと思いますが、何か思い当たることはありませんか?」
うーん。そういえば、3人用の武具を作っているとか言ってたのです。
フィーリアも少し手伝ったからよく覚えているのです。
となると、フィーリアはお手伝いに呼ばれたのです。
メインは3人なのです。
「思い出したのです。ドレッサたちの武具をナールジア姉様が作ってるのができたんだと思うのです。あとは細かい調整がいるからきっとドレッサを呼んだのです」
「え!? ナールジアさんが直々に!?」
なぜかドレッサが興奮してるけど、よくわからないのです。
「あー、なるほど。そういうことですか。じゃあ、帰りにお買い物はできそうですか? もしかして結構時間がかかりますか?」
「大丈夫なのです。調整だから小一時間もあれば終わるのです」
「そうですか。なら、次いでと言ってはあれですが、晩御飯の材料をお願いしてもよろしいですか? 4人もいるなら大丈夫と思いますが」
「任せるのです」
そういって、買い物メモを受け取ると、ドレッサが横から覗き込んでくるのです。
「えーと、ひき肉、玉ねぎ……。今晩はハンバーグね!!」
「そうなのですか!?」
「はい。旦那様が、フィーリア様たちがいつも頑張っているから、大好きなハンバーグにする様にと」
「「やったー!!」」
兄様はやっぱりちゃんと頑張っている私たちを見ていてくれているのです。
ちゃんと、今度こそはお城のハンバーグを作ってみせるのです。
「あ、フィーリア様。大建築のハンバーグは駄目と旦那様から言付かっていますので」
「……残念なのです」
「当り前よ。ハンバーグが冷めちゃうし、あんな大建築食べるのが勿体なかったわよ」
うう……。確かに、作り上げるのに5時間かかったのです。
兄様たちはランクス防衛成功とか、その後の話し合いで疲れているだろうし、今回は我慢するのです。
「あ、ハンバーグのソースは適当に選んで買ってきてください。一応あるのは、お醤油に、ソース、マヨネーズぐらいですね。デミグラスソースとかホワイトソースはないので、そのたぐいが欲しいのなら、レトルト系が簡単ですね」
「「はーい」」
そうして、フィーリアとドレッサは、ハンバーグの材料を買いに飛び出たのです。
「やっぱり、ハンバーグにかけるソースは、ビーフシチューだと思うのよ」
「ビーフシチューも捨てがたいのです。でも、デミグラスソースもすごいのです」
「うーん。そうねーって、そういえばデミグラスソースとビーフシチューって何が違うの?」
「うにゅ? そういえば、よくわかんないのです。ついでだからどっちも買って比べてみるのです」
「いいわね。そうしましょう」
そんな話をしながら、ナナのいる3号店へ向かったのですが……。
「あ、フィーリアちゃん。ドレッサ。いらっしゃい。もう族長との話は終わったの?」
「「あ、忘れてた」」
ナナに言われてようやく思い出して、回れ右して、駆け足で鍛冶地区に向かったのです。
「あ、来たわね。フィーリアちゃん」
「ごめんなさい。遅れたのです」
「そんなに遅れたかしら? でもちょうどいいわ。ヴィリアちゃんとヒイロちゃんの武具は着せたから、お話を聞いてあげて。ドレッサちゃんはこっちに来てくれないかな?」
「わかったのです」
「わかりました」
ドレッサがナールジア姉様に連れられて奥にいくのと入れ替わりに、ヴィリアとヒイロがドレスアーマーを着て戻ってきたのです。
「えーと、フィーリア。よろしくね」
「よろしくなのです」
そういって、ヴィリアと挨拶をしたのですが、ヒイロはなぜかフィーリアのことが目に入ってないのか、くるくると、回ってドレスアーマーをなびかせているのです。
「ふふん。ヒイロ、かっこいい」
「こら、ヒイロ。これから調整するんだから、おとなしくしなさい。フィーリアもきてるのよ」
ヴィリアの拳骨が落ちて、ヒイロは止まるのです。
だけど、涙目なのです。
「あう。ごめんなさい。フィー姉よろしくお願いします」
「わかったのです。フィーリアに任せるのです」
とりあえず、まずは2人の装備を確認するのです。
どちらともドレスアーマーなので、普通の服に近い形の防具なのです。
と言っても、兄様のために編み出した、特殊合金繊維を使って作ってるから、伝説の鎧並みにつおいのです。
ヴィリアは剣と格闘タイプなので、小型の盾バックラーを装備して、要所にガードをつけているタイプなのです。
ヒイロは魔術と杖、格闘タイプで、ドレスアーマーは、ヴィリアよりも、要所を覆う防具を減らしているのです。前衛ではないから、動きやすいのを重視したのです。……なのですが、なぜか大盾を希望していたので、タワーシールドを用意したのです。
おそらくは、本人のウェイト不足を補うためなのです。
魔術の身体能力向上で簡単に大盾が持てるからできる芸当なのです。
無論、バックラーもタワーシールドも、多重障壁展開と、全方位防御付きなのです。
更に、特殊合金繊維のおかげで、魔術増幅器としての能力もあるので、盾を構えたまま、各々の盾の面積に応じた魔術攻撃ができるのです。
まあ、火力が高い分、燃費も悪いし、加減も効かないのです。一応、コアをつけて、魔力貯蔵して打てるようにはしているのです。
「ふむふむ……。見た感じでは、ズレはないようですが、2人は着てみて違和感などはありませんです?」
「うん。ピッタリ。というより、なにか、体が軽いんだけど」
「そう。ヒイロはこの防具着て強くなった。身体強化をしてる感じがする」
「ああー。それはそうなのです。そういうエンチャントがあるのです。身体強化といえばそうなのですが、種類は別物なのです」
「エンチャントってすごく高いんじゃないの!? わ、私たちがそんな高価なものを着ていいの?」
「ヒイロのお小遣いじゃ買えないって聞いた……。これからお小遣いなし?」
エンチャントって聞いて、2人が顔を真っ青に染めたのです。
最初は不思議だったけど、そういえば、エンチャント品は表向きにはまだまだ、高価なものなのです。
フィーリアは兄様やナールジア姉様、ザーギス兄様、コメット姉様と一緒に、いろいろ作ってたから当たり前のような気がしてたのです。
「大丈夫なのです。ヴィリアもヒイロも、兄様を守る騎士なのです。これぐらいへっちゃらなのです。もちろんお金は兄様持ちなので平気なのですが、大事に扱ってくれると作った側としてはうれしいのです」
「わかりました!! お兄様の騎士として、がんばります!!」
「うん。ヒイロも、頑張る!!」
「「でも、防具って使うから、大事にできないかも……」」
「ああ、ちゃんと整備をして、問題があればフィーリアやナールジア姉様にちゃんと持ってくるってことなのです。自分で修理もできればそれはそれで問題がないですけど、作り手と話して、よりよくしていくのが大事に扱うってことなのです」
「わかりました。何かあればちゃんとフィーリアをたよります」
「わかったよー。ヒイロは大事に扱う」
そんな風に調整をしていると、奥の部屋からドレッサの叫び声が聞こえてきたのです。
「こ、こんなエンチャント装備聞いたことがないんですど!?」
「それはそうよー。私の趣味でいろいろやってるから。ちゃんと使い心地あとで教えてねー」
ああ、ドレッサの装備はナールジア姉様がやったんでした。
きっと、いろいろ思いつきをいれたのです。
実をいうと、兄様が支度金を持っているというのは嘘なのです。
実際は、ナールジア姉様の、思いつき武具トライアルマラソンなのです。
……別名、人体実験なのです。
「自爆装置って使いませんよね!?」
「いざって時があるかもしれないわー。あとで使ってみてねー」
「使いませんよ!?」
漫画のネタをもってきたです。
自壊装置で事足りるから、兄様からは自爆装置はいらないってなってたのに、止まらなかったみたいです。
「大丈夫よ。鹵獲されないように、完全に自壊もするし、武具すべての魔術暴走でメルトダウンみたいな感じで、半径100メートルは消滅するから」
「全然、大丈夫じゃないですよ!?」
……あとで、兄様に報告しておくのです。
ナールジア姉様がまたトンデモ武具作ったのですって。
「えーと、フィーリア……」
「ヒイロたちのにも、ついてる?」
「安心してください。ついてないのですよ。でも、ナールジア姉様からもらった武具は注意がいるのです。ちゃんと使用方法のマニュアルを読んで本人にも聞いておくのですよ」
フィーリアがそういうと、2人はガクガク頭を上下に振るのです。
そんなことをしていると、コールでメールが届いたのです。
『フィーリアちゃん。ポテチもおねがいできるかな?』
『私は、芋けんぴがいいわ』
『チョコをお願いできますか? お部屋のストックがなくなりました。袋でお願いします』
アスリン、ラビリス、シェーラからのお買い物追加のお願いだったのです。
フィーリアはすぐにOKの返信をだして。
「じゃ、調整はこんな感じでいいのです。さ、今から晩御飯の買い物に行くのです。今日はハンバーグなのです!!」
「わーい!! ハンバーグだー!!」
「こら、ヒイロも作るのを手伝うのよ。はぁ、まあもういい時間だし、早くいきましょう。晩御飯の買い物に来た人あでこむから」
そういって、フィーリアたちは、晩御飯の買い物へと向かったのです。
「こらー!? 私を置いて行かないでよー!!」
「ねえ。こっちの斬艦刀ってのを使ってみない?」
「私は片手剣ですー!?」
ドレッサ。頑張れなのです。
いやー、ようやく風邪が治ってきた。
休みつぶすとか最悪やなこの風邪。
と、こうしてヴィリアたちの装備品もちゃくちゃくと明後日の性能になっていくのでした。




