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必勝ダンジョン運営方法 相手に合わせる理由がない  作者: 雪だるま
新大陸 学府編

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363/2342

第302堀:予想外

予想外




Side:ジョン




まったく、ふざけたコールサインをつけやがって。

いや、オメガさんが悪いわけじゃないですよ?

こう、いや、戦闘に赴くのに縁起が悪いというか……。

これは絶対、ユキの旦那の仕業だな。

俺を最後のオチに使いやがったな。

あとで文句を言ってやろう。


『通信指令室より各騎。高度10000フィート以上を保ってください。雲を盾に隠れて進んでください』


ミリーの姐さんからの通信が入る。


『メビウスより各騎。聞いたっすね。高度10000フィート以上を保て。幸いに今日は低い雲が出ている。それに合わせるっす』

『『『了解』』』


まあ、本当に文句は後だ。

現在、既に出撃していて、航行高度まで急上昇中だ。

殆ど、垂直で空に上がっていく。

戦闘機などでは不可能な高度の上げ方だ。

しかし、10000フィート。約3000m。

日本で言ったら、富士山ぐらいしかぶつかる山がないな。

確か、近場の山も精々高くて2000m級がほとんどだ。

いや、ほぼ草原なんだけどな。

5000m級は学府の近くの山脈だけで、学府はその高い山に囲まれた窪地に存在している。

山々で囲まれており、そのため、侵入ルートが絞られ、学府に侵攻するのはまるで割に合わないというのも、学府が単独で存在している理由でもある。

逆もまた然りで、その山脈から出るのも一苦労なので、学府の他国への侵攻もあまり心配されていない要因の1つだ。

そして、強力な魔物の生息区域でもあり、文字通り、天然の要塞なのだ。


『全騎の10000フィートへの到達を確認。編隊組むっすよ』

『『『了解』』』


そんなことを考えている内に、中隊ごとに編隊を組んで、更にスティーブと俺……、メビウスとオメガを先頭に編隊を組む。

ここら辺はさんざん練習したから、問題ないな。

見た感じ、先ほどのヤル気もそがれていない。

士気に問題は無いようだな。


『通信指令室より各騎。速度350キロ、方位280を維持。目標地点まで凡そ2時間です』

『メビウス了解。各騎。速度350キロ、方位280を維持。全力を出して息切れするなっすよ。補助ブースターを使って体力を温存するっす』

『『『了解』』』


補助ブースターというのは、エンチャント技術を応用した、魔力貯蓄、滞空機能を持った装備品である。

これにより、翼を羽ばたかせたり、飛龍自体の体力、魔力の消費を抑え、航続距離を伸ばすためのものだ。

この補助ブースターは任意の切り替えで、魔力を貯蓄できるので、交戦時の時はオフにして、空域を離脱するときには、爆発的に魔力を流して、滞空機能を全開に使って、高速離脱も可能な補助兵装だ。

飛龍での実験を重ね、最近では、ゼロ戦での垂直離陸と空中発進の実験を行っている。

今後、滑走路が必要ないジェット戦闘機群ができるかもしれないと大将が喜んでいた。

まあ、予算が降りるとは思えないけどな。

だって、戦車M1の10倍以上だしな。機体だけで……。


『通信指令室より、メビウス、オメガへの通信です。聞こえていますか?』


ん?

個人通信ってことは、何か俺たちへの連絡か?


『こちらメビウス。聞こえているっす』

「こちらオメガ。通信良好」

『よかった。今のところ通信は無事のようですね』

『どういうことっすか?』


スティーブの言う通り、不思議な言い回しだ。

通信に問題があるかのような言い方だ。


『原因は不明ですが、こちら側には多少ノイズが走っています。おそらくは磁気や雲の影響だと、ユキさんやナールジアさん、ザーギスは判断しています。最悪、電通信は使えなくなることを想定してください。隊への通達判断は任せるとユキさんからの指示です』


ああ、不測の事態でどこまで対応できるかってことか……。


「どうする?」

『通達するっす。最悪の事態を考えるなら、通信不良で混乱している所を叩かれ、任務を遂行できない可能性があるっす。それは避けなくてはいけないっす』

『了解しました。ユキさんにはそのように伝えておきます。あと、予定通り、中隊を1つか2つほど超低高度で敵の目視と情報収集を頼みたいそうです』

『ういっす。そちらは予定通り、目標15分前に分かれるっす』


ま、スティーブの意見に賛成だな。

わざわざ、混乱するように仕向けたくはない。

電通信の障害を前提に、魔通信をメインにするように言うべきか?

……スティーブの判断だし、俺が考えることじゃないか。

俺が注意するべきことは、超低空飛行での敵の偵察行動だな。

この部隊の指揮は俺がやるからな。

スティーブ、と、メビウス率いる中隊4つが、上空から。

俺、オメガ率いる中隊2つが、低空より。

どっちかが囮になって、敵の目を引いて、片方が落ち着いて監視して、情報収集する予定だ。

で、超低空を行く俺たちの方が、敵の目につきやすいので、銃を使った攻撃にさらされる可能性が高い。

なので、俺についてくる部隊は機動性が高い部隊、ガルーダ、グリフィスが付いている。

スティーブの方は、総合的な能力がある、黄色、ガルム、ウォードッグ、スカーフェイスが付いている。

さて、どっちが厄くじを引くかね。


『メビウスより各騎に通達。通信指令室より、電通信に障害ありと報告が来ている。最悪、電通信が使用不可になる可能性を考慮しておくっす。魔通信をメインに考えて、及び全通信不能を考えて、モールス信号を使った光を出すから、よく無線と各隊の通信騎からの連絡を注意しておくっす』

『『『了解』』』


各騎に通信不能の可能性も伝えた。

特に慌てた様子もないな。

まあ、こっちも訓練で全通信不能状態もみっちりやりこんでいるので問題は無いと思う。


『無線傍受を考えて、指定10chを回して通信を行うっす。各隊の通信騎。異常を見つけたらすぐに報告するっす』

『『『了解』』』


無線傍受ねー。

そこまでできる相手だとは思えないけど、されていたらとんでもないからな。

とりあえず、今のところは普通の航行だ。


「オメガより、通信指令室へ。大将たち、スカイアイはどうなっている?」

『ユキさんたち、スカイアイも既にビクセンさんと部下2名を乗せて、兵舎を飛び立っています。航行速度は時速200キロ。高度は600フィートを維持』

「やたらと遅いし低いな。当初の予定じゃ時速300キロの1000フィートじゃなかったか?」

『アグウスト軍への竜騎士周知行動ということで、大きめのアグウスト軍旗を持って航行しているせいです』

「なんとまあ……」


まあ、そうすれば間違っても攻撃されることは無いか。

いきなり、上空からドラゴンが急降下してくるよりは驚きは低いだろう。

だが、その分……。


『その分、スカイアイへの攻撃が集中する可能性が高まります。索敵、偵察は念入りに行ってください』

「オメガより、各隊、各騎へ。聞いての通りだ。プリンセスに怖い思いをさせるなよ」

『『『了解!!』』』


気合いの入った返事だこと。

幸いなのは、草原地帯ばかりってことだな。

森があったら厄介だった。


『もうすぐ第一目標地点です。作戦行動準備を整えてください』

『各隊へ、予定通り作戦を開始する』

『『『了解』』』


さあ、俺たちは地面か……。


『オメガ、後で会おう』

「ああ、了解。低高度への移動を開始する。各隊ついてこい」


スティーブに返事を返して、俺は2個中隊を率いて降下を開始する。


「全騎。警戒を厳にしろ。いつ攻撃が来てもおかしくないぞ。通信2騎。通信状態の監視を怠るな。偵察2騎の護衛は周りがしてくれる。落ち着いてゆっくり探せ。慌てて見逃したらプリンセスの危険につながる。いいな?」

『『『了解』』』


雲を突き抜け、そのまま急降下で地面すれすれまで降下する。


「全騎。現在の高度を維持。速度を100まで落とせ。索敵、偵察、どうだ?」

『目標地点に敵を確認できず』

『こちらも確認できません』

「通信騎、メビウスからの情報は? 通信生きているか?」

『……通信、問題ありません。メビウスからの情報からも、目標地点に友軍、敵影確認できずと』


ここには敵は来ていなかったか。

友軍もいないとすると、撤退もまだか。

最悪の侵攻速度ではなかったようだな。


『メビウスより通達。低空偵察隊はその高度を維持し、速度300で、そのまま目標地点まで航行せよと』

「了解した。各隊。現状の高度を維持して。速度を300で第二目標地点へと向かう。偵察、通信だけでなく、ほかの騎も周りに注意を払え。いつ攻撃が来てもおかしくないぞ」


注意をしながら、そのまま低高度で第二目標地点へと進む。

しかし、第二目標地点についても敵影どころか、後送するアグウスト軍も見当たらない。


「どういうことだ?」

『さあ、流石に負傷兵の後送すらないのは変っすね……。可能性としては、敵がそこまで凄くなくて、防衛に成功している。だから、後送と言っても城の中で済む。ぐらいっすかね』

「まあ、それだと理屈は合うな。それだと、敵は城を攻めあぐねているってことか」

『そうっすね。とりあえず、ミリーの姐さんに報告をしておくっす』

「ああ、任せた」


流石に今回は大将の気にしすぎかね?

別の意味で予想外だわ。


『うっし。報告終了。現状を維持して、最後の目標地点へと向かうっす。ここでは、どう考えても敵とぶつかるっす。全騎、厳戒態勢で臨むっす。間違ってもアグウスト軍に手をだすなっすよ。後で来るアマンダさんに全部押し付けられるようにするっす』

『『『了解』』』


ああ、可哀想に。

どんな説明をするのやら。

そして、そのまま索敵と偵察をしながら、最後の目標地点に近づき、城というか砦がみえ……。



タタタタッ……。



そんな銃声が聞こえる。

間違いなく銃声だ。


「こちらオメガ。銃声を聞いた」

『こちらメビウス。こっちも銃声を聞いたっす。マジで銃が配備……』



ドーンッ!!



スティーブの通信はその爆発音によって、さえぎられる。

城に煙が上がっている。

恐らく、何かが起こったのだろう。


「こちらからは、砦が邪魔で確認できない。メビウスそっちはどうだ?」

『……こちらメビウス。おそらく大砲の類いだと思われるっす』

「大砲!?」

『そうっす。思った以上に敵の装備が良いっす。銃も火縄銃とかじゃなくて、ちゃんと薬莢で撃ちだすタイプの銃に見えるっす』

「まじか……」


そこまでの銃を作ったのか?

いや、なにはともあれ、詳しい情報を集めるのと、攻撃を加えるかどうかを判断しないとな。


「とりあえず、どうするんだ? 一当てするだけか、殲滅するか?」

『……それがおかしいっす。敵さん、こっちの姿、つまり飛龍隊を目視したとたん、撤退準備に取り掛かってる見たいっす』

「は?」


そういえば、銃声が聞こえなくなっている。

何で急に……。


『敵陣の中から、数人が空中へ飛翔!! メビウス騎の編隊へ向かっていきます!!』

『全騎。迎撃用意!! 下の偵察はオメガたちに任せるっす!!』


俺たちからも、人と思しきものが飛翔したのが確認してとれた。

まっすぐに飛んでいる。

見間違いでなければ女だと思う。

まあ、詳しいことはスティーブたちが調べるだろう。

こっちは、下の敵を相手にしますかね……。


『オメガより各騎。飛翔できる敵がまだいないとも限らない。メビウスたちの方へ行ったのが反転してくる可能性もある。十分注意して情報を集めつつ、できるなら敵を殲滅しろ』

『『『了解』』』


そして、俺たちは砦の上を通過する。

砦の中の兵士たちは唖然とした様子でこちらを見ているだけで、弓などで攻撃をしてくるものはいなかった。

残念ながら、王様らしき人物はパッと見て確認できない。

まあ、あとでゆっくりと探せばいいか。


タタタタッ……。


『敵、こちらに向かって発砲を確認!!』


まずは目の前の敵を何とかしないとな。

流石に、不味いと思ったのか、撤退準備をしつつこちらに発砲してくるが……。


チュイン!!


そんな音を立てて、弾く。

……ふう。敵の歩兵が持つ銃弾はこちらの魔力障壁、飛龍の装甲を抜け無いようだな。


「各隊。被害報告!!」

『ガルーダ隊被弾なし、問題ありません!!』

『グリフィス隊、グリフィス3が被弾しましたが被害なし。作戦遂行に問題なし!!』

「よし、全騎。大砲を最優先目標。第二目標を敵銃器歩兵。行くぞ!!」

『『『了解!!』』』


しかし、突撃を開始したとたん、いろんな魔術が歩兵から飛んでくる。

だが、銃弾ほど早くはないので、悠々と躱していく。

これが、魔剣か。

銃のせいですっかり忘れていたが、かなり多種多様だな。

炎から水、果ては氷まである。

まあ、その程度では、飛龍は止められないので、堂々と撤退中のど真ん中に数騎突っ込み、それを陽動に、大砲を使用できないように、大砲そのものをぶっ壊したり、周りの敵を殲滅している。

無論、全騎が敵陣に突っ込むわけではない。

俺や、偵察、通信、補給、それと対空警戒を行う2騎。

それらが、敵を空からしっかり監視をしている。

もう、敵はパニックになって、四散しながら逃げている状態だ。

とりあえず、地表はどうにかなりそう……。


『敵の中から、飛翔を確認!!』

「こっちも確認した。やっぱり残ってやがったか」


こちらに飛んできているのは、金髪の女性だ。

多分美人なんだろうが、敵同士なので、甘い感情はわかない。

杖を持っているな。

銃でも、魔剣でもなく、本当に杖だ。

過剰な装飾が施されている。


『どうしますか?』

「捕縛だ。どう考えても敵の指揮官クラスだからな。なるべく無傷で捕らえるぞ」

『了解』


情報が少しでもほしい。

スティーブたちもまだ空中戦をやっているってことは、情報を集めているのだろう。

撃墜報告は届いていないし、なんとか無傷に近い状態で捕縛したいんだろうな。

しかし、目の前まで飛んできた金髪の女性はこちらを見つめるだけで、攻撃をしてこない。


「……飛龍を従えるオークなど見たことがない」


そんなことを呟いた。

いや、まあ、見たことないでしょうね。

普通の野生なら、俺みたいなオークは餌ですから。


「こちらとの戦力差は理解しただろう。そちらに勝ち目はない。投降しろ。悪いようにはしない」

「……喋った」


……ごめんね。

喋ってごめんね!!


「戦力差は理解している」

「なら」

「だが、投降するわけにはいかない」


ですよねー。

ここまでやっといて、負けそうになったら投降するぐらいなら、最初から喧嘩吹っかけてないよな。

そして、彼女は杖を構えて……。



ズガガガガ……!!



雷の嵐を杖から、地面にいる自分の軍に向けて放ち始めた。


「は!?」


意味が分からん!?

ほかの飛龍たちも困惑している。

地面にいる飛龍たちも雷が直撃しているが、この程度ではどうにもならない。

しかし、ヒフィー軍はそうもいかない。

文字通り、感電して、黒こげになってばたばたと倒れていく。

とめるか?

どうやって?

大将の十八番の魔力封じか?

使えないことはない。でも、使えば相手は空中から地面に真っ逆さま。

ヘタすれば、俺たちも魔力封じに巻き込まれて、落下する可能性もある。

……空中戦用の魔力封じの改良を頼まないと、今は使えんな。


「各騎。彼女を止めろ!!」

『『『了解』』』


状況から考えて、おそらく口封じだ。

捕虜を取らせる気がない。

それで、味方を皆殺しにかかるなんて普通はしないけどな!!

そんなことを考えている間に、命令を出した飛龍たちが彼女に群がる。



ズドン!!



そんな轟音がして、1騎の飛龍がこちらまで吹き飛んできて、くるっと、その場で1回転して体勢を立て直す。


「大丈夫か」

「はい。しかし、一瞬意識が飛びかけました。凄い雷撃魔術です」


おいおい、飛龍の防御を抜くレベルの魔術が使えるのか。


「……私でも無理か。まあいい。予定通りではある」


彼女はそう呟く。

飛龍たちはさっきの一撃を気にして、距離を取っているおかげでこちらまで声が聞こえた。

予定通り? どういうことだ?


「……そこのオーク、覚えておく。お前が私たちにとっての最大の脅威と認定する」

「そりゃどうも。で、逃がすと思ったか?」


ま、話は捕まえてからゆっくり聞けばいいか。


「!?」


彼女の表情は驚きに満ちていた。

そりゃそうだ。

彼女の握っていた杖が腕ごと落下したのだから。

そして、それを行ったのが、俺なのだから。

オークが飛翔の魔術を高速で使いこなし、剣を振って腕を落としてくるとは思いもしなかっただろうからな。

もう、無傷で捕縛なんて考えている状況じゃないな。

敵の力はヘタをすると、こっちと均衡するほど力がある可能性がでてきた。


「……状況は極めて不利。撤退の場合の作戦遂行率40%ほど。……わかった。この場を放棄する」


1人でぶつぶつ何を……。


『電波に乱れあり』


その言葉を聞いてピンと来た。

やばい、あいつ通信して連絡している!?

俺がその事態に気が付いて、捕まえようとするが、次の瞬間魔法陣が展開されて、彼女は消えていた。


「転移陣に見えたな」

『はい。こちらもそのように見えました』

「録画は?」

『できています』


逃がしたことは今となっては仕方ない。

まずはこの状況や、情報連絡をしないとな。


『おーい。オメガ。そっちはどうだ。こっちはあらかた片付いたっすよ。無事捕獲もできたし』


スティーブの方は転移して逃げる奴はいないか。

やっぱりあの金髪の女が指揮官だったか。


『あ、メビウス。敵が電通信を傍受している可能性が非常に高い。電通信はやめとけ』

『マジっすか。了解。各騎。魔通信に切り替えを』

『『『了解』』』


しかし、この有様。

アマンダ嬢ちゃんにはトラウマだろうな……。



死屍累々だからな、文字通り。



『メビウスより、通信指令室へ。敵軍の壊滅を確認。戦闘は終了した。繰り返す。戦闘は終了した』

『こちら通信指令室。スカイアイの到着まであと1時間半です。それまでは現場の記録と物資の回収をお願いします』

『アグウスト軍が出てきた場合は?』

『必要な現場記録と物資回収ができれば、ほかはアグウスト軍に譲って大丈夫です。敵対はしたくありませんので』

『了解。今のおいらたちじゃ、味方って証明する方法もないっすからね……。ああ、アマンダさん。さっさと来てくれっす』


さて、俺もまだまだお仕事かねー。

そして、俺も現場記録と物資の回収を第一に、あの女指揮官から斬りおとした、腕と杖を回収する。


「ん?」


最初は自分の疑問に、違和感に気が付かなかった。

何だろう?

この腕、杖、何かがおかしい。

綺麗に切れているし、断面も綺麗に見えて俺の剣技の上手さが証明されている。

いや、銃の方が楽なんだけどな。

こんなこと言うと、大将がファンタジーのくせにって怒るんだよな。


「……断面が綺麗に見える? そんなバカな」


そう、腕を切ったのだから、断面が綺麗に見えるわけがない。

血に濡れて、断面なんかそうそう見えないはずだ。



……こりゃ、本当に厄介なことになりそうだ。





さて、色々な意味で予想外なことがおこりました。

銃器を用いて砦をおとせずいるのに、飛龍隊に攻撃を加えられる人物もいた。

さあ、目的はなんだろう?

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