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必勝ダンジョン運営方法 相手に合わせる理由がない  作者: 雪だるま
ダンジョンと新大陸 序章

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落とし穴31掘:年末&正月スペシャル 結構忙しい年越し

年末&正月スペシャル 結構忙しい年越し





side:ユキ




「なんだこれは……」


教会に向かった俺たちだが、そこには厳かな教会の姿などなかった。


「いらっしゃい!! つきたてのお餅があるよ!! 餡子、きな粉、クリーム色々あるよ!!」

「綿あめ美味しいよ甘いよ!!」

「リンゴ飴はどうだい、初めての食感で美味しいよ!!」

「焼きそば、たこ焼き、イカやきはどうだい!!」


教会前に屋台がずらり……。

あ、神社前だと認識すれば普通か。


「こっちで買った方が出来立てだったな」

「まあ、いいじゃないですか」

「はい、見ての通りどこも列ができていますし、買ってきたのは正解だと思います」

「それもそうか」


どの屋台もずらりと人が並んでいる。

何処かの大規模な花火大会の会場を思いだす。

全然、かき氷とかたこ焼きとか焼きとりとか買えないよな。


「しかしこれじゃお参りは並ばないといけなさそうだな」


教会の中へ続くであろう、神社でいう本道、教会の扉が正面にある道は人がずらりと並んでいる。

日本の毎年お約束の正月レース会場ですか?

最初にたどり着いた人は福男とかいうやつですか?

悪いが俺はクソ人がこむ年明け、まさにその時間に神社にいるような人間ではなかった。

学生の時に友達に誘われたのが最後だ。それで二度と行くかと誓ったわ。

別に1日じゃなくても3日ぐらいまで初詣って適用されるからな。俺はそっちでよかった。

いや、正直言えば働き始めてからお参りなんぞ行ってないがな。

年末年始は溜まったゲームや撮り溜めしたのを消化するべ。


「そうみたいですね。アスリンたちもいますし、あんまり長時間並ぶのは避けたいですね」

「ですね。旦那様の話であれば三が日ほどは初詣になりうるみたいですし、無理に今日並ぶ必要はないかと」

「キルエの言う通りですね。私たちもお腹の子に負担はかけたくありませんし、少し見て回って戻りましょう」

「それがいいな」


こっちは妊婦2人に、ちびっこが4人ほど。

無理をする理由がない。というか無理をしたくない。


「来ているはずのエリスとラッツに軽く声をかけてから戻りましょう」

「だな。さっさと戻って、年越しそばの準備をしないといけないしな。よし、アスリンたちはエリスとラッツの捜索だ」

「「「はーい」」」


ちびっこたちはその場で散開して、エリスとラッツの捜索に散らばる。


「えーと、コールがあるのにそんなことをする必要あるのですか?」

「いやルルア、これはお約束というか、消化不良のアスリンたちを宥める為でもあるんだよ」

「はい、シェーラ様やアスリン様たちにとっても初めての年越しのお祭りです。お2人を探すという名目で色々見て回っていいでしょう」

「あー、そういうことですか」

「俺たちも軽く見て回ればいいさ。アスリンたちみたいに走り回るのは勘弁だけどな」


ちびっこは元気だ。

既に人混みの中に消えてしまっている。


「シェーラ様が年相応に走り回られてる姿をみますと、とても嬉しゅうございます。王族は本来であれば、この様に自由に行動はできませんから。ウィードへ迎え入れてくれた旦那様に感謝の気持ちでいっぱいです」


キルエは目を細めてシェーラが走り去っていった方向を見つめいてる。

シェーラ専属のメイドだったのだから、色々思うところがあるんだろう。

ウィードという俺のダンジョン内では指定保護のおかげで殆ど安全だしな。


「会った時はただ国を作りたいへんなダンジョンマスターだと思っていましたが……」

「そりゃ、変なダンジョンマスターだな。ま、その方向性は嫌いじゃないが」

「ええ、そうだと思っていたんですよ。まあ、それから色々ありまして、そのダンジョンマスターの妻になったわけですが、まさか、神から直々に世界を救えと言われているとは思いませんでした」

「そりゃ驚きだろうな」


ルルアがこちらを見ながらにこにこして話してくる。


「はい。でも、旦那様と結ばれた事を一度たりとも後悔したことはありませんよ」

「これからもそう思えるようがんばるべ」

「はい、頑張ってください」


なんかルルアは変にプレッシャーをかけてくるな。

まったく、結婚なぞしなければニートらしく引き篭もってゲーム三昧だったろうにな。


「「「こっちにいたーー!!」」」


そんな風に雑談をしていると、人混みの中から聞き覚えのある声が響く。


「お、見つけたみたいだな」

「はい、行ってみますか」

「あちらから聞こえてきたみたいですね」


ということで、キルエが指を指している方向へ歩いていく。


「おや、そちらから来てくれたのですね」


俺たちがラッツを見つける前に、声をかけられた。

その方向をみると、エリスもいて、色々スタッフが準備中のようだ。

アスリンたちはエリスと何やら話をしている。


「ほれ、色々買ってきたぞ。そっちで弁当とかは出てるだろうけど、こういうのもいいだろう?」

「ええ、こういう場で買って食べるからこそですね」

「エリスはどうする?」

「あ、はい。勿論いただきますよ」


俺が声をかけると、アスリンたちとの会話をやめてこちらに来る。


「なんの話をしてたんだ?」

「ああ、今はラジオをお休みしてるのかって言われまして」

「準備中だもんな。他が繋ぎはしてるんだろう?」

「はい。教会だけじゃないですからね。年末のイベントは。今ラジオの方では闘魂ナイトグランプリの中継をしているはずですよ」

「あー、あっちのほうか」


なんだかんだで、皆それぞれ忙しいな。


「こりゃ、家族の年越しは年明けしてからだな」

「あー、そういえば住人たちを盛り上げるので夢中で自分たちのこと忘れてましたね」


ラッツが思い出して苦笑いをする。


「まあ、忙しい人はそんなもんさ。俺たちは日をずらしてのんびりすればいい。でも、年越しそばは食べるから、それまでには帰ってこいよ」

「はいはい、わかっていますよ」

「はい、そこら辺は調整してあります」


ラッツとエリスがしっかり返事をする。


「さて、皆が頑張ってるんだ。美味しいそばでも作るか」

「「「はーい」」」


ちびっこたちが元気に返事をする。

さて、俺にとっての年越しイベントはこれからの様だ。



忙しい人とのんびりする人と別れます。

俺は前者。

そしていい加減年越し落とし穴は長くなったので次で最後です。

本編も間に挟むかもしれません。ご容赦を

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