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必勝ダンジョン運営方法 相手に合わせる理由がない  作者: 雪だるま
大陸間交流へ向けて

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第1871堀:いざ南砦へ

いざ南砦へ



Side:フィーリア



「……なんでみんながいるのです?」

「なんでだろうね~?」


フィーリアたちがハヴィアたちがいる南砦の研究拠点に移動するためにゲートへとやってくると、そこには、姉様たちがずらりと並んでいたのです。


「ああ、私とラッツ、エリスは見送りよ」

「そうそう~。向こうで頑張ってくださいね~。何か面白い商材が見つかれば連絡を~」

「ええ、妹たちが本格的に旅をするのだから、みんな心配なのよ」


むう、確かに今回兄様や姉様たちのサポートがほぼないような土地に向かうのです。

ですが……。


「デリーユ姉様、タイキ兄様、ホーリーがいるから、ほぼ保護者同伴なのです」

「心配しすぎだよね~。それでセラリアお姉ちゃんやラビリスちゃん、シェーラちゃんもいっしょでしょ?」


もうこうなると、普通の、いつものチーム移動なのです。

そんなフィーリアの不満が、兄様にわかったのか苦笑いしつつ。


「まあ、それだけ心配しているってことだ。ついていくみんなが心配無用だなって思うぐらいの成果を出せばいいだけだ。そう、最終テストって感じでな」

「なるほど。これで姉様たちを唸らせればいいのですね!」

「そっか~、これが最終試験ってやつだね!」

「そういうことだ。頑張れ。このメンバーを好き勝手使って成果をだすといい。まあ、あまり頼りすぎると減点になるだろうから、そこらへんは上手く使うことだな。というか、知略に関しては、そこのチャエアを頼ると良い」


そう言われて、今回一緒に来ることになったチャエア姉様を見ると。


「はっ。フィーリア様、アスリン様のご一助になれるよう、頑張らせていただきます」


そう言って礼を取る。

ショーウ姉様のお師匠って言っていたし、凄いんだろうなというのは分かるのです。

そういう戦略とか、そういう難しいのはあまり得意ではないのです。

兄様とかがそういうのは全部やってくれるから。


「ということで、シスコンのメンバーは迷惑をかけないようにな。特にセラリアは向こうでも執務をやらないとクアルが飛んでくるぞ」

「わかっているわよ」

「大丈夫です。ちゃんと進捗はモニターで監視いたしますので」

「ちっ」


セラリア姉様は相変わらずというか、そこまでしてついて来たいというのは、フィーリアたちは喜ぶべきことなのです?


「あと、ラビリスやシェーラは口出しはしないようにな。あくまでもトップはこの2人を中心とした、ハヴィアたちだからな」

「大丈夫よ。2人の頑張りに水を差すわけないじゃない」

「はい。そこは安心してください。こっちからも随時報告はしていきますから」


むむ、つまり、フィーリアたちも監視、試験を受けているってことなのですね。

いや、最初から試験といわれていたのです。

頑張ってクリアするのです。


「ああ、頼む。じゃあ、いつまでも見送りで時間を使っていたら、皆色々なところに支障が出るだろうし、ここらへんで終わりにしよう。アスリン、フィーリア、特別調査隊の報告を期待する」

「はい!」

「はいなのです!」


そう返事をして、フィーリアたちは南の砦へのゲートをくぐるのです。



「ようこそ。と言っても特に何かがあるってわけじゃないけどね」


そう言って出迎えてくれたのはトーリ姉様です。

いまはこの南砦のリーダーをやっているのです。

あれ? 大将だったっけ? 指揮官?

と、そんなことを考えていると、一緒に出迎えてくれたフィオラ姉様と、なぜかスタシア姉様も一緒にいました。


「あれ? スタシアお姉ちゃんは北の町じゃなかったの?」

「ええ。ですが、2人が来たのです。出迎えはしないと。北部の情報もそちらに届けることになりますので」

「ああ、そっか」

「なるほどなのです」


確かに南部の調査がメインではあれど、北部の情報がいらないというわけではないのです。

北部は軍事的動きがあるのでそちらに注力していて、調査関連はフィーリアたちが南部の調査とまとめてしている状況なのです。


「まあ、場所が変わるだけで、皆はいつものように君たちの味方さ」


今度はエージルお姉がそう言いつつ前に出てくる。


「フィーリア、アスリン。ここからはエージルが案内してくれるからね。何かあれば、私たちに話してくれればいいから。さ、皆、仕事に戻ろう」


トーリ姉様がそう言うと、エージル姉様を残してみんな出ていきます。

忙しいので仕方が無いのです。


「さ、トーリの言う通り、ここからはここで研究をしている僕が砦の案内をしよう。ハヴィアたちは研究室に戻って準備しておくといい」

「かしこまりました。また後でね2人とも」

「迷子になったら連絡して」

「はぁ、現場かぁ~」


そういって、ハヴィアちゃんたちはフィーリアたちから離れていきます。

まあ、元々ここで働いていたんだし案内してもらう必要などないのです。


「おねがいします」

「お願いするのです」


フィーリアとアスリンはそう言って、エージル姉様についていくのです。


「ま、データの方はウィードにいたころから確認しているから、あまり面白い物はないと思うけどね」

「そうでもないよ。初めて来る場所だし、色々面白いよ」

「そうなのです。設計データとか完成写真は見てはいたのですが、現場を生で見るのは新鮮なのです」

「そうかい? ならどこか見に行きたいところはあるかい?」

「なら、大勢の人が生活できる空間作ったって言っていたからそこが見たいかも」

「ああ、そうなのです。他国の軍が入ってきても余裕があるように作ったと聞いているのです」

「そっちかい? まあ、そう作ったけど、今は誰も来ていないからがらんとしたものさ」


そんなことをいいつつ、エージル姉様は軍が入る予定の場所へと案内してくれます。

流石に徒歩で行くには遠いので、車を用意しての移動となります。


「車で移動ってなると、やっぱりこの砦も広いんだね~」

「それはね。万単位の人が生活できるように空間は確保しているからね。とはいえ、砦だからそこまで余裕というか、遊びはないね。あくまでも防衛拠点だし。まあ、そうは言いつつも、あっちみたいに公園とかは用意しているけど」


そう言われて、指で指し示した方向をみると、そこにはちゃんと手入れをされた公園が見える。

立派な公園なのです。


「あれが遊びがないですか?」

「立派だよね~?」


アスリンもそう思ったのか、そう言います。

フィーリアもそう思うのです。


「そりゃ、最大数はウィードの4分の1はあるほどの軍勢だ。2万から3万人が来る予定だからね。そこはちゃんとストレスを発散する場所は用意しておかないと、トラブルの元だからね」

「「あ~」」


確かにそうなのです。

フィーリアたち、ウィードの部隊だと魔物を含めてもせいぜい万をちょっと超えるぐらいで、人の軍人さんは5千もいないのです。

それを基準に考えていたのですが、それの4倍以上となると、相応の広さがないとぎゅうぎゅうになってストレスになるのは目に見えているのです。


「後は、公園のほかにスポーツができるグラウンドとか、闘技場っぽいところとか、多少の遊技場に、食堂とは別の酒場や、買い物ができるお店なんてのも用意しているよ。とはいえ、そこは種類が多いってわけじゃないけどね」

「流石にお店の種類があったら、もう町だよね」

「というか十分に町なのです」


ここまで整えられていれば、そういうしかないのです。


「まあ、フィーリアの言う通り、十分町と言える規模だね。数を考えればそうせざるを得ないんだけどね。軍人さんとは別にここで働く人、つまりウィードからきた民間人たちが住む区画も用意しているからね。その人たちにも配慮したつくりってわけさ」


うん、十分に町なのです。

とはいえ、まだ人がいないからがらんとしているのです。


「おかげで、整備というか、維持に費用が色々かかって大変ってだけさ」

「確かに、この広さを綺麗に保つのは大変なのです」

「お掃除とか大変だよね~」


そんなことを話しながら、砦内部の施設を見た後、研究室へと到着するのです。


「さて、ここが僕たち研究者が使う研究棟さ。まあ、さらに研究する対象で使う場所が違うけど、まずはここに来れば間違いないよ」


目の前には、似たような建物が距離を空けて建っている場所が見えるのです。

こうして研究所をまとめているのですね。

距離を空けるのは、バイオハザードなどの感染や事故の拡大を避けるためでしょう。

魔物とか細菌とかやばい物を扱うことは多々あるのです。

特に空間が決まっている砦内部ですからね。

そういう事故が起これば対策を考えていなければとんでもないことになるのです。

そんなことを考えつつ、研究棟を車で走っていると、ある場所で止まるのです。


「ここが、アスリンたちがよく出入りすることになる、新大陸南部地理研究所だ」


エージル姉様がそういう建物の看板には確かにそう記してあるのです。


「大げさにいったけど、ここの予定が立たないと、どこに調査に行き、素材はもちろん、情報を集めることも叶わないから、ほかの部署もほぼ動かないし、間違いじゃないんだよ」

「「なるほど」」


確かに、新大陸の調査が止まってから、フィーリアたちの研究は止まってしまったのです。

それを考えると確かに大事な場所なのです。


「まあ、常に調査員たちは出動していて、指定したポイントでの観測はすすめているから、情報が全く集まっていないわけじゃないけど、ほぼ観察記録レベルだ。それはフィーリアたちもわかっていると思う」


そうなのです。

おかげで、フィーリアたちに回すほどの調査結果がなくて、手持無沙汰になったのです。


「そういえば、エージルお姉ちゃんは基本的にどこの研究棟にいるの?」


おっと、アスリンの言う通りなのです。

エージル姉様もこの研究所で勤めているわけですから、どこかにいるはずなのです。

私たちが頼る存在なのですし、どこにいるかは確認しておかないと。


「ああ、僕がいる研究所はここにはないよ。上の台地の方だから、別なんだ。環境が全く違うし、それに応じて何があるかわからないからね」


ああ、バイオハザードを考えると、確かに台地のモノをこっちに持ってくるのは控えた方がよいのです。


「じゃあ、中に入ろうか」


ということで、フィーリアたちは研究棟の中に入っていくのでした。



砦の内情を書くのにはちょうどいいフィーリアとアスリンの移動でした。

まあ、軍事施設とはいえ、予定人数が多いですから、相応の施設も十分に用意しているっていう話はしていたのですが、それを見せることはなかったですからね。


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― 新着の感想 ―
私感で感想。 そう言えば、他の大陸に租借地があり今や臨海に飛び地もあるけど、ウィード本国は地下国家で地平線が見えない閉鎖的空間にあるんですよね? SFでいうと、スペースコロニーだか世代間移民宇宙船?…
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