↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
必勝ダンジョン運営方法 相手に合わせる理由がない  作者: 雪だるま
大陸間交流へ向けて

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1021/2368

第858堀:戦闘訓練の真意

戦闘訓練の真意



Side:ユキ



夏の浜辺なのに水着に着替えもせず、暑苦しい普段着のままみんなが揃うのを待つ俺とタイキ君。


「熱いな。暑い、じゃなくて、熱いな」

「……なんでこんな気温設定にしたんですか。あぁあつい」

「そこはそれ、南国のリゾート地を目指したからな」


と、タイキ君とビーチパラソルの下にわずかにできている影の中でくつろぎながら、そんな益体もないことを話していた。


「……なら、俺たちも水着に着替えるべきじゃないですか?」

「そういうわけにもいかない。シーちゃんを連れてきている間にも、続々とブルーホールの調査報告は届いているからな。逐一そっちに目を通す。場合によっては即座に戻ることになるからな。水着で戻ることになってもいいか?」

「それは、そうですけど……」


そう、俺たちの仕事はまだ終わってはいない。

ブルーホールの近辺で沈んだ船を突き止める、それが今回の一番の課題だ。

更なる魔物の出現については、今のところ艦隊からの報告がないから、やはり原因はシーラちゃんが回収したマジック・ギアにあるんだろう。

そこを詳しく調べれば何かが分かるかもしれない。


「で、なんでシーちゃんとアスリンちゃんたちの訓練ということになるわけですか? 関係ないでしょう? それに俺たちまで見学って」

「確かに、直接的には関係ないが、シーちゃんがどれほど海の中で強いかを確認したい。今まで、海の中の相手は、シーラちゃんの同族以外では、ウィード産の魔物だけだからな」

「ああ、海での戦闘データが欲しいわけですか」

「そうそう。シーちゃんの話ではリヴァイアサンとかいうバケモノもいるみたいだしな。戦闘データや経験は欲しい」


そういう意味でも、今回シーちゃんと友好関係を結べたのはありがたいことだ。

協力してくれると、はっきり言ってくれたからな。魔力が充実している海域の探索にも、条件次第では手伝ってくれるだろう。

何より、海の戦いのエキスパートなんだから、これ以上に安心できるものはない。


「でも、いくら何でも、カグラたちはともかく、アスリンちゃんたちが負けますかね? ユキさんが鍛えたんですよね? というかユキさんが戦うって選択肢は……」

「ありえませんので、タイキ様。それは却下でございます」

「うむ。大将が自分で戦うなぞあってはならん。それはタイキの方がよく知っておろう」


俺が反論するまえに、キルエとデリーユがズバッと切り捨てる。

まあ、その通りではあるんだが、それとは別にもう一つ単純な理由があって……。


「というか、ユキさんもタイキさんも、シーちゃんとかのレベルの魔物と遭遇したら、よほどじゃない限り、一度撤退して後からとか、やるときは絶対倒せる超強力な一撃で終わらせようとしますよね?」

「する」

「しますね」


ミリーの言う通り、俺たちの場合、ガチの訓練となると、やるのは戦闘ではなく絶対勝てる状況をいかに作り出すかに集約される。

それって結局、戦闘訓練じゃないんだよなー。

博打の戦闘とか趣味じゃないし。嫁さんたちを守るためにも絶対危険な橋なんぞ渡らん。

俺も死にたくない。


「それでは戦闘訓練をする意味がまったくございません。……そもそも旦那様に海中の訓練が必要かすら怪しいと思っております」

「うむ。タイキはともかく、ユキがやると、戦闘訓練になぞならん気がするわ」

「デリーユの言うとおりですね。ユキさんなら、シーちゃんが動く隙すら与えずに、一瞬で倒しちゃいそうです」

「あー、それはわかるわー」

「いや、それをタイキ君がいうかよ」

「だって、実際いままで一対一で戦って勝てたことないですし」

「いやいや、負けてるだろう。トランプに、オセロに、将棋とか」

「「「……」」」


あー、白けてる。


「はいはい。すみませんね。とはいえ、俺を絶対無敵の全環境戦闘に適応した論外のバケモノみたいに言わないでくれませんかね?」


そういうのはあの3人だけなんで。

俺はサポート役が精一杯なんです。


「と、俺の強さはいいとして、ラビリスたちが出てきたな。って、おおアスリン、本気だな」


俺の視線の先には、コテージから出てきたいつもの幼女アスリンではなく、少女アスリンがいた。


「本当ですね。ウィードでの訓練時にしか見せていない、本来の姿ですね」

「うむ。あの姿だとリーチが変わるからのう。立ち回りも変わってくる。というか、大きくなったのう」

「ウィードに来てから随分経ちますから。子供たちだって大きくなりましたし」

「いや、それでもアスリンちゃんは育ちすぎな気がしますけどね」


最後のタイキ君の感想には正直に同意。

不思議なぐらいに大きくなっているからな。

シェーラも大きくなっていて、いわゆる少女というのはシェーラが一番似合っている。

アスリンは既に、身長は160を超えて見事なスタイルになっている。

因みに幼女アスリンは身長132の超ちびっこだったんだけどな。


「で、なんで後ろからついてくるカグラたちは妙に暗いんだ?」


いや、正確にはスタシア殿下だけはいつも通りだが、カグラ、ミコス、ソロ、エノラは揃ってなんか暗い影を背負っている。


「……彼女たちの視線から見るに、おそらくアスリン様の真の姿を目の当たりにして打ちひしがれているのでは? しかし、ご立派になられて。完璧な動作です。隙もまったくありませんね」

「あー、あのアスリンは可愛いからのう! そしてスタイルも抜群! 妾たちが手塩にかけて育てたからのぉ、まぁ当然じゃ。無論戦闘もな!」

「ええ。ちゃんと魅せる歩き方もできているわね。フィーリアたちもちゃんとしているし、まちがっても襲われることはないわね」

「「……」」


3人の言葉でよくわかった。

いや、男である俺には所詮よくわからんが、おそらく女として色々負けた気分になってんだろう。

まあ、それだけ本当の姿のアスリンは美少女でもあり美女でもあるんだよな。

で、なぜかさらに物騒なコメントもあった……。


「……ユキさん。なんか、アスリンちゃんたち、お姉さま方からなにやら物騒な指導も受けているみたいですね」

「……まあ。推奨はしていたからな。悪いことじゃないんだが……」

「ユキさんの指導と、デリーユさんたちの指導が相まって、今の強さが全く想像つかなくなっているんですけど」

「……まあ、実力を見るためだしちょうどいいだろう。これで、簡単な戦闘なんてないって理解してくれればいいんだ。俺たちが過保護にしていたってのを理解してほしいっていうのがある」


そう、アスリン、フィーリアはそう言う危機感がたりない気がするのだ。

まあ、本人たちには常々言い聞かせているんだが、今回の海に出たい発言を聞いて、やはりどうも危機感がたりないとより強く思った。

こういうのは、実戦で理解した時は命を落とす時と相場は決まっているからな。

だから、そんな失敗をする前にシーちゃんにコテンパンにしてほしかったんだが……。


「なんか、あっさり勝ちそうだよな……」

「シーちゃん、死なないですよね?」


流石にそんなことは、と思うが嫌な予感が止まらない。

ここは止めるべきかと、悩んでいると、キルエたちから声を掛けられる。


「それはあり得ませんね。アスリン様が訓練で魔物を殺めてしまうことなど万に一つも」

「うむ。アスリンがあの程度の魔物相手に後れをとるわけもなかろう」

「ユキさんは意外とアスリンちゃんのことをちゃんと見てなかったんですね。まあ、いつも甘えてきますから、仕方ないかな? でも、裏ではいつもがんばっているんですよ?」

「うーん。みんながそう言うなら、とりあえず見てみるか」

「まあ、危険になれば止めればいいだけですからね」


と、そんなことを話しているうちに、アスリンたちは海際までやってきて。


「おにーちゃーん、みててねー!!」

「フィーリアたちがんばるのですー!!」


元気よく手を振ってきた。

……フィーリアはともかく、あのスタイルのアスリンが腕を振ると胸も揺れるな。


「というか、なんで訓練でビキニなんだよ」


そう、アスリンもフィーリアもなぜか揃ってビキニスタイルだ。

あ、ラビリスが当たり前のようにビキニなのは言わずもがな。

シェーラは相変わらずワンピースだけど、とても可愛らしい。

で、てっきり犯人は横にいるラビリスかと思ったのだが……。


「私が選びました」

「え!? キルエさんが!? 意外すぎるんですけど!?」

「魅せる戦いには、ああいう衣装も必要じゃからな」

「というか、ユキさん。あのアスリンの姿を見てもコメントはそこなんですね……」

「いや、待て。そこで残念そうな顔をするな」


保護者としてのコメントをしただけでなんでそんなことになるのか、ここでアスリンに欲情しましたとかただの変態じゃね?


「まあ、ユキさん。やはりそこは似合っているぞってのが正解だと思いますよ」

「いやいや、今から戦闘訓練だぞ。洗脳されるんじゃない。アスリン、フィーリア気合を入れて頑張れ!」

「「はーい!」」


素直な二人はそう返事をして、海に向き直るが、ラビリスとシェーラはじとーっと半目でこちらを見ていて……。


『あとで、ちゃんと言ってあげなさい』

『だめですよ。褒めてあげないと』


と、訴えてきていた。

いやー、本当に遊びじゃないんだがな。


「まったく。お遊びと勘違いしておらぬか。まあよい、その勘違いを正すのが私の役目か」


お、シーちゃんは俺と同じ考えだったか!!

頑張れシーちゃん、なんか勝ち目は薄そうな気もするが、きっと海という有利なフィールドで圧倒的な性能を見せつけるんだ!!


「というか、本体でかいですねー。ブルーホールの中では小さかったのに」

「あれだろう、変化の術。あれで体積変えているんだろう。とはいえこの見た目、どう見てもリヴァイアサンっぽいのにな」


目の前に現れたシーちゃんの姿は本当にでかいヘビのような竜の姿で、アスリン達を見つめている。

おおよその体長は20メートルはある。

まあ、アルフィンのとこのグラドよりは小さいが、それでもこのサイズの魔物が海にいれば十分脅威だろう。

普通の木造船ならひとたまりもないだろうな。


で、その姿は俺たちの知っているリヴァイアサンのイメージに近いんだが、なぜかこっちじゃ別のリヴァイアサンがいるんだよな。腐った魚の方の。

そんなことを話しているうちに、まずはアスリンたちとシーちゃんが戦うことになる。


「準備はいいようだな」

「うん。いつでもいいよ!」

「頑張るのです!」

「……まあ、海の魔物の強さ見せてもらうわ」

「はい。シーちゃんよろしくお願いします」


そう言って、一瞬沈黙があった後……。


ズドン!!


と、爆音がして砂が空中に舞い上がる。

シーちゃんがまずは挨拶といわんばかりに巨大な尻尾をふるったんだ。

しかし、あそこまでサイズがあると、体自体が質量兵器だよなー。

だが、この程度で……。


「あちゃー。シーちゃん、やっぱり舐めてたか。この程度でアスリンちゃんたちがダメージを受けるわけもないのに」


タイキ君の言う通り、この程度でアスリンがダウンするわけがない。

それが証拠に……。


「よーし、いっくよー!!」

「お返しなのです!!」


そんな元気な声が響いたと思ったら、アスリンとフィーリアが飛び出して、シーちゃんに対して殴りかかり……。


「うぉぉぉ!?」


シーちゃんを砂浜から海へと吹き飛ばしていた。


「これでシーちゃんも目が覚めるだろう」

「まあ、これからが本番ですからね。どこまでやれるか楽しみですね」


さ、アスリンたちがこれから海の中でどれだけ戦えるかな。

そして、シーちゃんの本来の戦い方をとくと見せてもらうとしよう。



水中戦闘は陸地とは全く違う。

それを理解しなければ、アスリンたちの命にかかわる。

そう言うことで、アスリンたちとシーちゃんの戦いが今始まる!!


美少女スーパーアスリン登場!!


バインバインとは違うけど、スタイルはいい美少女って感じかな。

シェーラも普通に美少女だよ!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。