青春時代…
いつもお読み頂き又ブックマークを付けて下さり本当に有難うございます。
今回は久々の登場!
雨宮組長のお孫さんのお話です。
退勤時間となった。
今日は何事もなく終業終了となりそうだ。
すっかり陽が短くなった八ヶ岳山麓。
そろそろ、バイクから軽四駆に通勤手段を変えるかなぁ?
なんて思い乍ら我が家への道を走っていると、手を振る人影が…
お〜い!!
諏訪さぁ〜ん!!
と言う声。
ん?誰だ?
あまり明るくないLEDヘッドライトに照らされている遠目でも判る小柄ででもがっしりした身体。近付くと顔の半分が髭で覆われている顔…
ドワーフの地域の組長である雨宮さんだ。
どうも!雨宮さん!
お久し振りです。どうかされたンですか?
おお!全くネ、久し振りじゃんけ。
どういたも、こういたもねぇだよ。
おらンとうの孫がいんようになっちまっただ。
ん〜
方言がキツいがなんとか理解出来る。
恐らく…
お孫さんがいなくなった。
と言う事らしい。
どうして?お孫さん…浩介クンでしたよね?なんか、悩んでいたとか…
知らんだ。判らンだよ。
どれ位前にいなくなったのに気が付きました?
ちっとめぇだ。
全くどういたズラか?
駐在さんと消防団には?
おお知らした。ンでおまんとうらにも知らした方がいいって言われて、ネ…
解りました。
これから一旦局に戻って、捜索の段取りをしてきます。
悪りぃじゃんネ…
いえいえ…
で、もし見つかったら直ぐに知らせて下さいネ。
それがホントは1番なンですがネ…
取り敢えず…
戻ります。雨宮さんは一度ウチに帰って待っていて貰えますか?
後で私も伺いますので…
解った!悪りぃけンど頼むなっ!
了解です。
私はバイクをUターンさせて、異世界担当局に戻った。
浩介クンは高3で、確か、アステリアちゃんと同級生の筈だ。
ので、早番の千須和1曹がもう帰宅している筈なので、電話で連絡をしてみる。
ヘルメットにはハンズフリーの装着をおやっさんに取り付けて貰っているので…
走り乍ら電話が出来るのは便利だなぁ~
と毎回電話をする度に実感する。
はい、千須和です。局長?どうしました?
良かった。
勤務外に悪いですネ。
実は雨宮さんのお孫さん…
浩介クンがいなくなったらしい。
彼は確かアステリアちゃんと同級生でしたよね?
何か聞いていないか、聞いて貰えると嬉しいのですが…
…
ん?どうしました?
えっと…
浩介クン此処に…局の会議室にいます。
はぁ?
どう言う事ですか?
って、私今向かっていますので、詳細は到着後に…
承知しました。
お待ちしています。気を付けて…
有難う。
それから5分程で異世界担当局に到着した。
本人がいるので恐らく詳しくはぁ話を聞けないと思ったので、千須和1曹をロビーに呼び出した。すると苦笑交じりの顔で千須和1曹と宮澤1佐が現れた。
お疲れ様です。
と敬礼をする2人にまぁまぁと手で制して…
で?
どう言う事なんですか?
いや、実は…
と宮澤1佐。
1佐の話だとこう言う事らしい。
1週間前の或る日、午前中に学校で志望校の推薦入試の合格通知を貰った浩介クン。
午後から悪友3人と八ヶ岳の杜にお茶しに行ったらしい。
そこで、フロントクラークの空自、平野1尉に優しくして貰い3人共が、一目惚れ…
まぁ3人はフェアに告白する予定でいたのだが…
そう言えば、同じクラスのアステリアさんが八ヶ岳の杜の人と懇意だった。と言う事を思い出し…
平野1尉の人となりを聞き出そうとした。
するとアステリアちゃんから聞き出せたのは、非常にショッキングな内容だった。
なんと!
平野1尉は!
人妻だったのだ!!
旦那さんは茨城県の航空自衛隊百里基地の近くに住んでいるそうな。(因みにご主人は百里救難団のヘリパイだそうな。)
まぁ、3人共に非常に落ち込んで…
3人でふらふらと歩いていて、
トンネル付近で警衛当番だった私に身柄を保護された。
と言う訳です。
まぁ、浩介は中坊の頃から知っていたし、他の子達も浩介とつるんでいたので顔見知りだったのでネ…
と言い乍ら、会議室に入り…
酷く落ち込んでいる3人の頭を順番にワシワシと撫でた。
い、痛いよ兄貴!俺たち失恋したばっかりで傷付いてるだからネ…
何言ってんだ。失恋の1つや2つで凹んでるンじゃないよ!
そりゃ兄貴みたいにイケメンならこんな気持ち分かんネェだろうけれど…
ねぇ…
保坂パイセン?
なんで俺に振るんだよっ!
と苦笑いの保坂3尉。
まぁ…それだけ元気ならば大丈夫そうですネ。
各家に隊員から連絡を入れて迎えに来て貰いましょうか?
あ!
駐在さんと消防団長にも…
駐在さんと消防団長には連絡済みです。
理由を話したらみんな、3人に励ましの言葉を贈っていて誰も怒っていませんでした。
と悪い顔で笑う千須和1曹。コラコラ…
ひっでぇなぁ~!ホントに
俺ら傷付いてるンだからネ…
なんて話をしていたら、3人の保護者が其々迎えに来て、其々帰って行った。
念の為に親御さん達には、彼等笑ってはいますが傷付いていると思います。
警察、消防団、そうして我々も事件性はなく…
と言いますか、何も無かった。
と言う認識でおりますので、ご家族の皆さんもそのおつもりで…
と言って帰した。
どの親も苦笑交じりで礼を言って帰路についた。
浩介はドワーフの父親と人間の母親が迎えに来ていた。
私は頭を下げまくる父親に、
青春ですよ。
羨ましい話です。
と言った。
其々が帰宅した後のバイクはなんだか、気持ちが良かった。
男の子と女の子って、やっぱり違いますよね?
私の初恋っていつだったっけ?酷く昔の話なのですっかり忘れてしまいました。




