まだいるんですな、平成のマスゴミ…
フレスベルク公国から帰国して1週間。
穏やかな日々が続いていた。
局のスタッフは其々1階級昇進して、何故か私迄、補が取れて陸将になっていた。
私は同じく陸将になった望月に
陸将なんて肩書いらないから!
ネット通販で売っ払うぞ!
と抗議したが爆笑はしていたが、聞き入れて貰えなかった。
地域の皆さんにもこの話…
と言うか誰が吹聴したのか
伯爵位を貰った。
と言う話が地域に広まり一騒ぎがあった(苦笑)。
そんなある秋晴れの日…
いつものように地域巡回をしていると…
学区内の中学校の制服を着た女性がどう見ても高級な一眼レフカメラを持ってはいるがそのカメラを私物で持っているとは思えないくたびれた背広姿の男に絡まれていた。
私と保坂3尉(陸曹長から特例で昇進した)がクルマから降りてそっと2人に近づく。
やぁ
ユミカちゃん、お帰りなさい。
えっと…その人は知り合いですか?
最初はビクっとした男は我々のポロシャツ姿で恐らく地元の人間だと思ったのか横柄な態度で接してくる。
なンだ?お前達?
オレはこの娘の関係者だ!文句あるのか?
私と保坂3尉は一瞬顔を見合わせた。
関係者ですか…
成程…
それでどう言ったご関係ですか?
さり気なくユミカちゃんと男の間に割り込んだ保坂3尉。男に話しかけ続ける。その間に私がユミカちゃんを後ろに送る。
失礼なヤツだな!
そんな事をお前に話す必要があるのかよ!
オレはこの…
ユーカ
の叔父貴だよ。な!ユーカ?
私と3尉は思わず吹き出す。
ユーカ?
どなたですか?ユーカって?
どなたってこの娘…
と途中で聞き間違えた事に気が付いたのだろう。一瞬顔が真っ赤になったと思ったら、腕を伸ばしユミカちゃんに掴み掛かろうとした。
その腕を瞬時に掴みそのまま後ろ手に捻ったのは保坂3尉。
痛い!痛い!
離せ!この野郎!
と大声で叫んでいる不審者。
おいっ!おい見ろよ!
被っているキャップを指で指し示す。保坂3尉。不審者の腕を捻り乍らそれをするって…相変わらず凄いモノだな。
で男は我に返りグリーンのキャップの脇に刺繍されている…
JGSDF(陸上自衛隊)の文字を見て表情を曇らせるが直ぐに開き直った。
おいっ!良いのか!民間人にこんな事して!
記事にしてやるぞ!
へ?
記事にするの?
あゝ勿論だ!
と腕を振り払って胸を張る。
じゃあ急いだ方が良いネ。
貴方が未成年者略取誘拐罪の容疑で捕まっちゃう前に記事にしなくちゃ!
と言う私の言葉に反論しようとした時に駐在所の金丸警部補がツートーンカラーに塗られた私の愛車の1世代前のパトロールカーで現れた。
ありゃ〜
町田さん、又何かやったのかい?
これ以上になると新聞社首になるって編集長さんに言われたろうに…
我々に軽く敬礼をし乍ら不審者に話し掛ける。
ご存知の方ですか?
いや、先日貴方達が
あちら
に行く頃からこの辺に出没していた全国紙の記者さん。
これで3回目だったかな?
懲りねぇんだよなぁ…
あ?
どうします?
おたくら(自衛隊)で対処します?
逮捕権持ってるでしょうMP(警務隊)
も?
あ、いやお渡しします。
解りました。
じゃあ、町田さん、今日は本署に行くからね。
あ!金丸さん!
データはメールで送りますね。
了解した!
後日、町田記者の所属している新聞社から防衛省と異世界担当局に謝罪文が社長名で届いた。
さて…
ユミカちゃん、大丈夫?
怖かったよね?
私はクルマ(パジェロ)の影で震えていた…
ユミカ=フォン=フレスベルグ王女
に声を掛けた。
助かったぁ〜
有難う、
おじいちゃん…
へ?
おじいちゃん?




