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第120話 中庭ピクニック

お待たせ致しましたー

 起こす必要もないので、私はしばし……愛しい方の寝顔を眺めていると。


 珀瑛(ハクエイ)様は、目をぱちっと開けられた。


 私と目が合うと……まだ夢の中なのか首をゆっくりと傾けられた。



「……ミラがおる?」


「はい。おはようございます…………ハク、様」



 まだまだ愛称で呼ぶのは少し慣れないが。


 嬉しいと言ってくださったのだから、呼ばなくてはと口に出してみると……珀瑛様は、ふにゃんと可愛らしい笑顔になられた。



「嬉しいわ〜。呼んでくれるん?」


「…………はい」


「フーとはもうええのん?」


「それなのですが」



 お弁当を入れた籠を差し出すと、珀瑛様は目を少しだけ丸くされた。



「……弁当?」


「……風珀(フウハク)様と、作りました」


「……ミラも?」


「はい」



 喜んでくださるかな? と気になったが……強い力で引き寄せられた。珀瑛様に、抱きしめられたのだ。



「嬉しいわ〜! ミラの弁当!!」


「! 召し上がって、くださいますか?」


「もちろんや」



 最後に髪へ軽く口付けてくださった後……おにぎり以外にも、オムレツなどの料理も取り出すと珀瑛様は目を輝かせてくださった。



「……美味しくないかもしれませんが」


「そんなことないで〜? 愛情は一番の調味料や」


「そ……う、でしょうか?」


「おん」



 そうおっしゃると……珀瑛様はためらわずに、少し不恰好なおにぎりを召し上がってくださり。すぐに『美味い!』と声を上げてくださった。


 そして、気持ちがいいくらいたくさん口に入れてくださる。



(……よかった)



 大切な方に……ほとんど初めての料理を美味しいと言ってもらえたのが、嬉しい。


 私もひと口食べると、おにぎりは冷めても美味しく……これなら私でも時々作れるだろうかとは思ったが。


 お米を作るのはどうすればいいのか、習っていないことを思い出した。また、風珀様達に聞こうと決めた。

次回はまた明日〜

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